『妹に運転を教える』にじさんじで配信が相次ぐ、声だけで指示する教習シム
「ゴールド無免許なので指導も完璧です。」——町田ちまさんが9月13日に公開した配信の題名だよ。免許を持っていない人が、免許を取ったばかりの妹に運転を教える。そんな無茶な構図が、9月のにじさんじでちょっとした流行になっているにゃ。
遊ばれているのは、Easy Foxが開発する『妹に運転を教える』。プレイヤーは助手席に座ったままで、ハンドルにもペダルにも触れない。できるのはマイクに向かって「右に曲がって」「ブレーキ!」と声をかけることだけで、実際に車を動かすのはAIで動く妹のほうだ。
叫んでも妹は言うことを聞かない
Steamのストアページの説明はこう締めくくられている。「どれだけ大声で叫んでも、どれだけ怒っても、ハンドルを握っているのは妹です!」。妹はプレイヤーの声を聞いて返事をし、そのとおりに動く……とは限らない。ストアの特徴一覧には「イライラさせてくる妹」がそのまま並んでいて、機嫌を損ねれば文句も返ってくる作りだね。
コースは初心者向けの教習コースから始まり、S字、駐車、そして一般道へと進む。妹が慣れてくるほど、指示しなければならないことも増えていく。失敗すればもちろん無事では済まない。
会話の仕組みはストアに明記されている。AIによるコンテンツ生成のため外部サービスのGemini APIに接続し、妹の声そのものは手元のPCで動くモデルがその場で合成する。プレイヤーの音声データは収集も保存もしないと書かれているよ。この構成のせいで要求はやや特殊で、マイクが必須、グラフィックスはVRAM 4GB以上が条件になっている。妹は見た目をカスタマイズでき、ストアの言葉を借りれば「あなたそっくりの妹」も作れるそうだ。
にじさんじで9月に10本、計130万回超え
にじさんじのライバーによる配信を、YouTubeで確認できた分だけ並べるとこうなる(再生回数は9月27日時点)。
| 配信者 | 公開日 | 再生回数 |
|---|---|---|
| 町田ちま | 9月13日 | 約10.4万回 |
| 緋八マナ | 9月13日 | 約9.4万回 |
| 渡会雲雀 | 9月21日 | 約13.5万回 |
| 夜牛詩乃 | 9月21日 | 約4.3万回 |
| ソフィア・ヴァレンタイン | 9月21日 | 約6.3万回 |
| 叶 | 9月22日 | 約33.0万回 |
| 七瀬すず菜 | 9月23日 | 約8.8万回 |
| 加賀美ハヤト | 9月25日 | 約25.1万回 |
| リゼ・ヘルエスタ | 9月26日 | 約12.6万回 |
| 司賀りこ | 9月27日 | 約4.1万回 |
中旬に2本、21日を境に一気に増え、そこから1週間のうちにほぼ毎日誰かが遊んでいる。10本を足すと再生回数は130万回を超えた。
題名を並べると、遊び方の傾向も見えてくる。夜牛詩乃さんは「無免許の姉」、ソフィア・ヴァレンタインさんは「無免許なお姉ちゃん」、司賀りこさんは「末っ子で無免許」。ゲーム上の役どころは兄なのに、多くのライバーが自分のまま“姉”として助手席に座り、しかも免許を持っていないことを先に白状している。リゼ・ヘルエスタさんの「どけ!!私はお姉ちゃんだぞ!!!」、緋八マナさんの「発進!急発進!超発進!」あたりは、題名の時点で教習が順調に進まない予感しかしないにゃ。
反対に、渡会雲雀さんは「やっぱりすべては予測」と説く本格派の教官ぶりを題名に掲げている。指示の出し方ひとつで妹の反応が変わるので、同じコースでも配信者ごとにまるで違う展開になるわけだ。台本の無い掛け合いがそのまま見どころになるという点で、配信との相性がかなり良い作品だと思う。
盛り上がりは開発側にも届いている。9月26日に出たパッチ1.2.4の告知は、プレイヤー数が想定を大きく上回ったことへのお礼から始まっていた。
公式のパッチノートより(主な項目・日本語訳)
V1.2.4の更新内容
- 一部の会話で妹が長く話しすぎる問題を修正
- グローバル版を入手した中国本土のプレイヤーが、中国本土のモデルサーバーへ接続できるように
- S字コースで手助けが必要な人向けに、チュートリアルを追加
既知の問題と対応中の作業
- ルーティングで最優先にしているモデルに障害が頻発しており、追加の代替手段を準備中
- AMD製CPUの一部環境で起きるクラッシュを調査中
- 英語では妹が「bro」を何度も口にして会話がわずらわしくなることがあり、改善に取り組んでいる
S字でつまずく人向けにチュートリアルを足したあたりに、急に増えた新規プレイヤーの姿が表れている。8月には、応答しないAIモデルがあれば別のモデルへ自動で切り替える仕組みも入っていて、会話が止まらないことがこのゲームの生命線なのがよく分かる。


9月の東京ゲームショウ2026にもブースを出していて、同じ会期中に開かれる「SENSE OF WONDER NIGHT 2026」では、ファイナリスト8作品のひとつに選ばれたと公式のお知らせで伝えている。
ここまでの配信で遊ばれているのは、Steamで無料配信中の体験版。製品版はまだ出ておらず、ストアでは2027年1月の配信予定になっている。対応はWindowsのみ。
言語は日本語を含む12言語で、日本語はインターフェース・字幕に加えて音声にも対応している。妹の声がその場で合成される作品なので、話しかけた言葉に日本語の声で返事が来るわけだね。
製品版まではあと3か月ほど。その間にも助手席の叫び声は、配信のたびに少しずつ増えていきそうだにゃ。
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