『妹に運転を教える』デモのAI費用が1日1,000ドル超、4人の開発元は銀行融資で運営を継続
助手席から声をかけるたびに、開発元にはその分の請求が積み上がっていく。そういう仕組みのゲームだと、遊ぶ人が増えるほど開発元の負担も重くなるにゃ。
Easy Foxは10月7日、PC(Steam)向け『妹に運転を教える』のv1.2.9アップデートを配信した。あわせて公開した開発状況のお知らせでは、デモ版のAI利用料が1日1,000ドルを超えていることを明かしている。この1か月でデモのプレイヤーは20倍以上に増えたそうで、4人のチームは銀行から借り入れてデモを動かし続けている状態だよ。
このゲームでは、プレイヤーがマイクに向かって話した内容をAIが聞き取り、妹がリアルタイムに声で返事をする。会話のたびにクラウドのAIを呼び出すので、プレイヤーが増えればそのまま利用料が増える作りだね。お知らせのうち、費用とデモの扱いに触れた部分はこう書かれている。
公式のお知らせより(日本語訳・主な部分だけ):
この1か月で、デモのプレイヤー数は20倍以上に増えました。
現在、デモ版のAIサービスに1日1,000ドル以上を支払っています。
これはプレイヤー1人あたりの費用が特に高いからではありません。遊んでくださる方が非常に多いために総額が膨らんでおり、デモを続けるために銀行から融資を受けています。
私たちは4人の小さなチームで、資金面の負担から、製品版の発売前にデモを予定より早く終了せざるを得なくなるかもしれません。現時点でその決定はしていません。
終了はまだ決まっていない。ただ、続けるために借金までしているという書き方からは、余裕がない様子が伝わってくるにゃ。
製品版の費用の扱いも、同じお知らせで示している。想定されるAIの利用分をあらかじめゲームの価格に含め、購入した後にトークンの使用量に応じて別に料金を取ることはしない方針だ。価格はまだ発表されておらず、ストアの発売時期は2027年1月になっている。
Gemini上限エラーで返事が遅れた
費用とは別に、ここ数週間は返事が遅い、エラーが出るといった不具合が続いていた。お知らせではこれを謝ったうえで、原因を説明している。
開発元のAIについての案内ページによると、通常の構成ではGoogleのGemini 2.5 Flashが主力で、OpenAIのリアルタイム音声モデル2種類がその予備になっている。ところが、プレイヤーが急に増えたことでGeminiが利用上限のエラーを頻繁に返すようになった。Google Cloudに上限の引き上げを相談したものの、手動での引き上げはできないという回答だったそうだ。上のプランに上がるには利用実績を積む必要があるのに、今の上限がその実績づくりを止めてしまっている、という行き詰まりだね。
そのため今は本来の予備だったOpenAIのモデルを主に使っている。プレイヤーから届いている「妹の返事が長すぎる」「話し方が不自然」という声は、この切り替えで目立つようになったと開発元は見ている。9月29日のv1.2.6で予備のモデルを主力に格上げし、10月2日のv1.2.8でも「当初目指していた賢さよりは劣るが、今の負荷でも安定するモデル」を一時的に使うと告知していた。人が増えてからの対応が続いているのが分かるにゃ。
今後の対応として挙げられているのは次のとおり。
公式のお知らせより(日本語訳):
プレイヤーの皆さんに直接関わる問題として、次の点に取り組んでいます。
- 返事が長すぎる
- セリフが作り物めいていて没入感を損なう
- 「左に曲がって」と言ったのに右に曲がるなど、指示が正しく実行されない
技術面では次の作業を進めています。
- Geminiを再び安定して使えるようにする
- 十分な性能のGPUを持つ人向けに、補助としてローカルで動くAIモデルを導入する
- ロシアでより快適に遊べるよう、別のAIモデルを試す
運転が下手なのはゲームの一部なので、妹のミスそのものは無くならない。それでも、しつこく繰り返されて嫌になるようなミスは減らしていくとしている。

ローカルモデルが入れば、対応したGPUを持つプレイヤーの分だけクラウドの利用が減ることになる。補助という位置付けなので、費用がどれだけ下がるかは書かれていないよ。
v1.2.9は表情と髪型の2点を追加

今回のアップデートで増えたのは2つ。
- 会話中に、妹が顔の表情で感情を見せるようになった
- 髪型のカスタマイズに選択肢が増えた
表情は以前から入れたかった要素だそうで、今後も種類を増やしていく予定とのこと。妹のセリフや話し方の違和感については、公式Discordのフィードバック用チャンネルで意見を募っている。言語や文化ごとに「本物の妹らしく」感じられるようにしたいというのが、その理由だ。
ストアでの表記では、日本語を含む12言語すべてでインターフェース・音声・字幕に対応している。遊ぶにはマイクが必須で、デモは今もストアから無料でダウンロードできる。
プレイヤーが急に増えたきっかけの一つが動画配信だった。にじさんじのライバーが9月に相次いでこのゲームを遊び、合わせて130万回以上再生されている。
20倍に増えた人が試せる期間がいつまで続くかは、1日1,000ドルを超える支払いをこのチームがどこまで抱えられるかで決まる。
関連記事
『妹に運転を教える』にじさんじで配信が相次ぐ、声だけで指示する教習シム
助手席からは声しか出せない教習シム『妹に運転を教える』が、にじさんじのライバーの配信で相次いで遊ばれているにゃ。9月だけで10本以上、叶さんの回は30万回を超えた。体験版は無料で遊べる。
カオス恐竜パーク運営シム『Very Safe Dino Park』WL10万件突破!プレイテストは9月開始予定
最大4人で“安全な”恐竜園を回すドタバタ協力シムが、Steamウィッシュリスト10万件を突破。エサやりから事故の後始末まで、9月開始予定のプレイテストで手触りが試せるにゃ。
狼ママと子育てシム『Family Time』、ストア公開2週間でウィッシュリスト50万件へ
毎晩増える狼の子どもたちを養い、世話を怠れば狼ママに殺される。そんな一風変わった子育てシム『Family Time』のウィッシュリストが、Steamでの受付開始から2週間で50万件に届こうとしているにゃ。

コメント (0)
最初のひとことをどうぞ🐈
感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。