『HYPNOS』10月29日に正式版へ ラヴクラフト風の巨大都市を歩く一人称ADV
「4〜5か月、長くてもそれ以上はかけない」と見込んでいた早期アクセスは、結局6か月近くかかった。そのぶんの成果がまとめて届く日が決まったにゃ。
フランスのRedlock Studioが手がける一人称視点の探索アドベンチャー『HYPNOS』が、10月29日に早期アクセスを終えて正式版(1.0)になる。5月6日から始まった早期アクセス版で遊べたのは、世界のおよそ7割まで。結末も、予定している4つのうち1つしか入っていなかった。正式版では残りの土地と、まだ閉じていない物語が一度に加わる。日付は開発元が10月22日にSteamのお知らせで発表した(公式アナウンス)。
幻夢境の果ての無名都市でマシューを探す
舞台は、ラヴクラフトが書いた幻夢境のさらに果て。幻夢境の道はすべて神々が住む聖なる山カダスへ続いていて、その影に、先人の遺構の上へ積み上げられた無名都市がある。プレイヤーは過去に縛られた放浪者ショロンとして、夢に出てくる顔のない少年マシューを探しながら街の謎を解き、世界の果てを治める皇帝たちと向き合っていく。

この作品の見どころは、なんといっても都市そのもののスケール感。崖のような建造物が何層にも重なり、霧の向こうに次の層がうっすら見える。マップはセミオープンワールドで、決まった順路をなぞるより、自分の足で入り込んでいく作りになっている。苔むした水辺や灯りのともる広場、夕陽に沈む尖塔の群れなど、場所によって空気の色ががらりと変わるみたいだね。



歩くだけのゲームでもない。辺境には夢見人、精霊、獣、得体の知れない者たちが住んでいて、会話には選択肢が付く。同じ因果に囚われた彼らの行く末は、その選び方で変わる仕組みだ。会話の場面だけはイラストの立ち絵に切り替わり、3Dの探索とはまるで違う手触りになる。


もう一つの柱が「多層世界」。世界に干渉して夢の物質を変化させると、無名都市の姿も変わる。真実を覆う帳を一枚ずつはがしていく、という触れ込みだよ。


早期アクセスの計画は「ぼんやりした予定表」
開発元は6月に、早期アクセス中の計画を「the vague timeline(ぼんやりした予定表)」と名付けて公開していた。日付を約束すると期待を裏切りかねないから、という理由で、各段階には名前だけが付いている。
公式のロードマップより(主な項目だけ・日本語訳)
- OF THE DUAL TALE:都市などの一部エリアを作り直して移動を分かりやすく。世界の各地に新たな伝承、地下深くへ続く新しい道
- THE BALANCE QUEEN:新しいEnclaveで冒険の続き。海の向こうで女王の岸辺が待つ
- THE DREAMERS AND THE DEAD:サブキャラクターのクエストの続きと新キャラクター
- THE LAST MONARCH:Pale Facesの言葉と高貴なKuranesの予言が告げる、最後の皇帝のEnclaveへの道
- CIRCULAR // CYCLES:仕上げ、散らばった伝承の断片、隠し通路
- HYPNOS - THE MAZE CHRONICLES:最後の章、別の結末とすべての帰結を収めた正式版

予定どおりに出たのは6月の「OF THE DUAL TALE」まで。8月末のお知らせでは、夏のあいだ新しい土地を出せずにいることを詫びつつ、翻訳に回すための会話の仕上げや音楽づくりを優先したと説明していた。10月22日の発表でも「少しずつ更新する道もあったけれど、選ぶ必要があった」として、行ったり来たりを避けて最終版の制作に集中したことを明かしている。つまり、ロードマップの後半に並んでいた女王の地や最後の皇帝の話は、正式版でまとめて開くことになる。
ストアの早期アクセスの説明によると、正式版で加わるのはいくつかの新エリア、サブキャラクターの物語、進行中の物語の決着、そして専用の音楽とアートワークが付いた4つの結末。待ちきれない人向けに、発売前にSteamのベータブランチで新しい中身を先に触れるようにするとも予告している。ただし直前の修正がまだ続いているので、ネタバレを避けたいなら29日まで待ってほしい、とのことだにゃ。
日本語の対応は、ストアの表記ではインターフェースと字幕。フル音声はどの言語にも付いていない。早期アクセス中に追加した文章は英語とフランス語だけで出してきたが、正式版では他の言語にもすべて訳す方針が6月の時点で示されている。途中から英語の文章が混じっていた人にとっては、ここが正式版のいちばん大きな変化かもしれない。

- 配信: Steam(Windows)
- 価格: 2,588円。正式版になっても据え置きと開発元が明言している
- 体験版: Steamで配信中
- ユーザーレビュー: 10月下旬の時点で「非常に好評」(87件中95%が好評)
同じスタジオの『BLACKSHARD』『Shattered - Tale of the Forgotten King』とともに「The Maze Chronicles」としてまとめられていて、ストアの説明にも「その物語は迷宮叙事詩に刻まれる」と書かれている。
5月の早期アクセス開始時、開発元は残りの3割にかける時間を「4〜5か月」と見積もっていた。実際には6か月近くかかり、その間に予定していた更新の多くを手放している。そこまでして仕上げた無名都市の残り3割が、10月29日に開く。
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