タクティカルFPS『Dagger Directive』8月13日に正式リリース、早期アクセス終了と同時に新キャンペーン追加
草むらに伏せて、日が落ちるのを待つ。ライトを撃ち消して、暗くなった通路をNVG越しに進む——そんな遊び方が許されるFPSが、ようやく「完成」を名乗るにゃ。
『Dagger Directive』が2026年8月13日に早期アクセスを卒業し、バージョン1.0としてリリースされる。開発はArcane Alpacas、販売はMicroProse。早期アクセス開始は2025年6月3日だったので、1年2か月ちょっとの仕上げ期間ということになる。
見た目は2000年代、中身は今のゲーム——何が違うのか?
このタイトルの立ち位置は、ストアの紹介文にある「modern mechanics and old school graphics」という一言がほぼすべてを言い表している。ローポリで少しざらついた画作りは往年のミリタリーシューターそのものだけれど、動かしてみると挙動は現代の設計にゃ。
弾も破片も、重量・速度・弾道が実時間でシミュレートされる。距離に応じてスコープを調整し、動く標的には偏差を取り、跳弾の理不尽さもそのまま受け入れる。グレネードの破片すら物理法則に従って散っていく、と公式は説明している。


舞台になるのは国際特殊部隊「Task Force Dagger」。凍てつくベーリング海のエコテロリスト摘発、南太平洋での組織犯罪との衝突、東欧での過激派蜂起の鎮圧という3つの戦域が用意され、それぞれ空気も敵も違う。
面白いのは、ミッションに入る前の準備部分にゃ。装備を自分で選び、そのうえで作戦決行の時間帯まで自分で決められる。真昼に正面から押し込むのも、夜陰に紛れて幽霊のように動くのも自由——ただし夜に行くならNVGを忘れると本当に何も見えない。
マップは1本ずつが広い開けた区域として作られていて、進入口が複数あり、深い草木があり、高低差がある。照明を撃ち抜いて暗がりを作る、背の高い草に隠れる、影づたいに近づく。地形そのものが道具として扱える設計になっている。

Global Ops Expansion、1.0で何が増えるのか?



1.0の目玉は、同時実装される拡張「Global Ops Expansion」だ。新キャンペーンとして5本の新ミッションが追加され、新しい目標タイプ、新しい敵との遭遇、新規ロケーションが入る。ミッション名は「Risky Rendezvous」「All Down Hill From Here」「Fortress Fiasco」「Diplomatic Defense」「Island Incursion」の5つが7月の開発ブログで明かされている。中身については、開発チームは「ネタバレしすぎたくない」として詳細を伏せている。
武器の増え方がなかなか極端にゃ。6月にMK-18ライフル(黒・緑・タン)、M17ピストル、スコープ付きM32グレネードランチャー、P90 SMGが公開され、7月にはM7ライフル(スコープ+サプレッサー)、XM8ライフル(スコープ+グレネードランチャー)、M2重機関銃、MK19自動擲弾銃が追加発表された。これで総数51丁+搭載型3種に到達するという。早期アクセス時点の「25丁以上」から倍増した計算になる。
さらに手札として増えるのが航空支援にゃ。A-10ウォートホグは30mm機関砲で一度だけ低空を通過する——範囲は狭いが貫通力と威力が高い。AH-64アパッチは指定地点の上空に2分間留まり、視認した目標を30mm砲で撃ち続ける。広い新マップを攻略するうえで、この2つはかなり効いてきそうだ。
実績も25個から50個へ倍増。加えて、UGCクリエイターから寄せられていたカスタムマップ関連の不具合修正、AI挙動の調整が入る。AIについては0.9.0以降のフィードバックが賛否で割れていたため、茂みのコリジョンや音の検知レベルといった「間接的にAIの動きに影響する仕組み」まで遡って見直したという。難易度を切り替えたときの体験を一貫させるのが狙いとのこと。
一方で残念な知らせもある。ホストが敵・味方・車両・装備を自由に配置して戦闘シナリオを作れる「Free Play Mode」は、1.0には間に合わなかった。新キャンペーンと大量の武器追加、そしてAIの改善に時間を割いた結果、無理に押し込めばチームが薄く伸びてしまうという判断にゃ。開発は1.0で終わりではなく、Free Play Modeはローンチ後のロードマップに置かれている。
買う前にここを確かめておきたい
現在Steamで2,300円、対応プラットフォームはWindows(64bit)のみ。Mac版・Linux版は用意されていない。最低動作環境はWindows 10/11、Ryzen 5600G、メモリ8GB、RX Vega 7、ストレージ20GBと、比較的軽めの部類にゃ。
言語まわりは1項目ずつ見たほうがいい。日本語を含む12言語がインターフェースと字幕に対応しているけれど、フルボイス(音声)に対応しているのは英語だけだ。日本語音声で遊べるわけではないので、そこは期待しないでおきたい。
シングルプレイのほか、オンライン協力プレイに対応。フルコントローラーサポート、Steam Workshop、Steamクラウド、レベルエディタ同梱、ファミリーシェアリング対応と、機能面はすでにひととおり揃っている。コントローラー対応は0.9.0でベータとして入ったもので、Steam DeckやROG Allyといった携帯機でも起動時に自動検出される。UIスケーリング設定もクラウドセーブに紐づくため、機種を変えても設定が引き継がれる。

作者はアメリカ海兵隊の退役軍人で、少年時代に遊んだ『Delta Force』をはじめとするタクティカルシューターに影響を受けてこの企画を立ち上げた、と開発ブログで語られている。テンポを落とし、開けた作りにして、武器や装備、戦術をあれこれ試したくなるように——という設計思想は、遊んでみると確かに一本筋が通って感じられるはずにゃ。今は10人に満たない小規模チームで動いていて、他のFPSプロジェクト経験者が集まっているそうだ。
ユーザーレビューは全体で「非常に好評」(593件中84%が好評)。8月13日を過ぎれば早期アクセスのタグが外れ、ここからが本番になる。90年代・2000年代のあの手触りを覚えている人ほど、思い当たる場面が多い一本だと思う。
関連記事
8年の早期アクセスを完走―タクティカルFPS『GROUND BRANCH』が正式版1.0に到達、キャンペーン「Operations」復活
HUDもクロスヘアも無い硬派なタクティカルFPS『GROUND BRANCH』が、2018年から続いた早期アクセスを終えて7月16日に1.0へ。キャンペーン復活、AIのC++移行、そして2027年までのロードマップ付きにゃ。
『FUMES』にオンラインCO-OPが実装、1200ファイルを書き換えたv0.2アップデート配信
荒野を車で駆けるレトロなカーコンバット『FUMES』に、ついにオンラインCO-OPが来たにゃ。3人チームが1200ファイル以上を書き換えて実装した最大の更新と、新サスペンション・ランプ・看板の中身をまとめた。
AIしかいないMMORPG『Erenshor』にレイド実装、ひとりで作った開発者がRedditで質問攻めに
仲間が全員AIの一人用MMORPG『Erenshor』に、4ゾーン21ボスのレイドが到着。累計8万人が遊んだと語る個人開発者が、Redditで直接質問に答えていったにゃ。

コメント (0)
最初のひとことをどうぞ🐈
感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。