迷路を作るタワーディフェンス『Jarred Defense』がSteamで発売、瓶の中の猫を守る
守る対象が、瓶に詰められた猫。しかもこの猫、助けられている最中にあれこれ口を挟んでくるけれど、Steamのストアページの説明によれば、それは「攻略にはほとんど役立ちません」とのこと。同じ猫として、少し耳が痛いにゃ。
『Jarred Defense』は、チェコのMikolas Zuzaさんがひとりで作ったタワーディフェンス。9月下旬にSteamで発売され、Windows・macOS・Linuxで遊べる。日本語にも対応していて、タイトル画面のロゴまで「ジャード防衛」と日本語になっているよ。

迷路を組むタワーはどこに置く?
タワーディフェンスには、決められた建設ポイントにタワーを置くタイプと、何も無い床に自由に置いて敵の通り道そのものを作るタイプがある。本作は後者。タワーは敵を撃つ砲台であると同時に、行く手をふさぐ壁でもある。
遠回りさせるための長い回廊を組むか、敵を1か所に集める狭い通路を作るか、マップにある危険な地形へ誘い込むか。火力より「どこに置くか」で勝負が決まる作りで、ストアの説明では、各マップに決まった正解は無く、迷路の形・持ち込むアイテム・アップグレードの分岐の組み合わせで何通りもの攻略ができるとしている。難易度は意図して歯ごたえのある方へ寄せているみたいだね。
厄介なのは、ステージが途中で形を変えること。熱源のそばの氷ブロックはだんだん溶けて、そこに新しいルートが開く。せっかく組んだ迷路が、ウェーブの最中に抜け道を作られてしまうわけだ。
敵の側にも、迷路を崩す性質を持ったものがそろっている。
- 立ち止まって体力を回復する
- タワーの上を飛び越える
- 倒すと小さな敵に分かれる
- まっすぐ進むほど速くなる

最後の1種がいるせいで、単純な一本道の迷路はかえって弱点になる。長い直線を作るほど抜けられやすくなるので、曲がり角の多い組み方が求められそうだ。
ユキの謎と星集めは4〜6時間で解ける
キャンペーンの長さは4〜6時間ほど。ユキはなぜ瓶から瓶へ転送され続けているのか、ロボットたちに何が起きたのか——ステージを進めるとカットシーンが解放され、その謎が少しずつ明かされていく。ストアの説明は「もしかして全部ユキのせいなのでは?」と、守られる側を疑うところまで書いている。

各ステージには追加のチャレンジがあって、クリアすると星がもらえる。この星で新しいタワーやアイテムが解放される仕組み。どのアイテムを持ち込むかはステージに入る前に自分で選ぶので、手持ちを強くしていくというより、マップに合わせて作戦そのものを組み替えるための選択肢になっている。ウェーブを予定より早く呼び込んで、追加の資源を稼ぐこともできる。

キャンペーンの後には、オンラインランキング付きのエンドレスモードが待っている。さらにゲーム内にはレベルエディターもあり、作ったマップをそのままゲームの中から公開できる。ほかの人が作ったマップを探して遊び、評価することも可能だ。このエディターは、作者がキャンペーンのステージを作るのに使っているものと同じだという。


作者のMikolas Zuzaさんはプラハのチェコ工科大学でコンピュータグラフィックスを学び、2017年から3DプリンターメーカーのPrusa Researchで働いている。いまは同社のコンテンツチームを率いる立場で、本作は仕事を終えた後の個人的な作品として、約2年かけて空いた時間に作られた。エンジンはオープンソースの Godot。
原点は『Warcraft III』のカスタムマップや、Flashゲーム時代のタワーディフェンス。敵の通り道を自分で組むタイプのタワーディフェンスが、今では意外なほど見つからなくなっていた——というのが作り始めた理由だそう。ストアページには本人の言葉が載っている。
プログラムもできるし、絵も描ける。トレーラーも作れるし、マーケティングまで自分でできる。でも最後に背中を押した理由は、もっと単純でした。敵の進路を本当に自分で作れる、戦略的なタワーディフェンスをもう一度遊びたかったんです。
Steamの日本向けの価格は1,700円で、10月上旬までは発売記念セールで25%オフの1,275円。10月4日の時点で、ユーザーレビューは20件あまりで「好評」がついている。体験版も別に配信されているよ。
遊びたいゲームが見つからなかったから作った——その結果、守るべき猫の口数だけは誰よりも多いタワーディフェンスになったにゃ。
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