『ウィッチャー3』を14回クリアした友人の話に、周回できない派が理由を語り合う
14回。友人が『ウィッチャー3 ワイルドハント』のコンプリートエディションをクリアした回数だ。

Redditのr/gamingで、ある投稿者がこの話を持ち出した。その友人はアサシン クリードのシリーズ全作や『ゴッド・オブ・ウォー』をはじめ、たくさんのゲームをそれぞれ最低3周はしているという。投稿者のほうは正反対で、2周目になると最初の「発見する楽しさ」と「攻略していく手応え」が戻ってこない。例外はフロム・ソフトウェアの作品くらいらしい。そこで投げかけたのが「周回プレイが苦手なのは自分だけ?」という問いだった。
追記によると、友人はウィッチャーの世界観そのものに惚れ込んでいて、少なくとも年に1回は遊んでいるそうだ。時間に余裕があった年は、もっと回数が多かったらしい。

最初に多かったのは、気持ちの問題というより時間の問題だった。
長すぎるゲームは周回できない。忙しいし、それなら何か新しいものを見つけたいと思ってしまう。
この声に、『Clair Obscur: Expedition 33』の名前を出して同意した人もいる。
同じく。E33はもう一度やりたいんだけど、今はほかにやることが多すぎて。
さらに「1周目ですら苦労している」と白状する人も。
1回遊び切るのにも苦労してるんだから、周回なんてほぼ無理だよ(笑)
遊びたい作品が次々に出てくるなかで、すでにエンディングを見た1本へ数十時間をもう一度かけるのは、たしかに勇気がいる。数週間かかるゲームは、ほかの作品が気になって途中でやめてしまうという声もあった。「周回できない」の中身は、多くの人にとって「周回する余裕がない」に近いみたいだね。
一方で、E33の話からは、少し違う角度の2周目も出てきた。
サイドコンテンツを先に片づけすぎて、最後のエリアに着いたころには強くなりすぎてた。結局もう1周して、まっすぐラスボスまで行ったら、そっちのほうがずっと気持ちのいい終わり方だった。
これには「よくある話なんだから、最終盤をちゃんと作れていないゲームの側の問題だと思う」という返しが付いている。寄り道を全部やるほど終盤の歯ごたえが消えてしまう、というのは大作RPGによく向けられる不満だ。この人の場合、2周目は「もう一度遊びたかった」からではなく「1周目の終わり方を取り戻したかった」から始まっていた。
投稿者の「発見の魔法が戻ってこない」という言葉に、いちばん深く反応したのはこの流れだったと思う。
第1章の終わりあたりで来る停滞期を越えるのが本当につらい。新しい装備や経験値の伸びが大きくなくなると、とたんに続かなくなる。何も持っていない状態から始めて、序盤でぐんぐん成長していくのは大好きなんだけど。
ここから話はジャンルをまたいでいく。『Minecraft』のようなクラフト系でも同じだという人がいた。
何もないところから必死で生活を安定させていく序盤が好きで、安定した途端に興味がなくなる。
工場を組み上げていく自動化ゲームの名前も挙がった。
最初は夢中になるけど、マイルストーンや研究のあいだの時間がどんどん延びていって、次の大仕事を見ると気が重くなる。
『Factorio』は好きなんだよ。自分のスパゲッティ工場がひどく非効率だと気づいて、ちゃんと計画を立てて作り直すしかなくなるまではね。そこから先はもう仕事みたいに感じる。
「発見は楽しさの半分を占めている」と短く同意する人もいた。
この人たちが好きなのは、ゲームそのものというより「何もわからない状態から少しずつわかっていく時間」のほうなんだろうね。周回プレイはその時間を最初から持っていない。2周目のプレイヤーは、どこに何があるか、どの選択が何を招くかをすでに知っている。投稿者がフロム・ソフトウェアの作品だけは繰り返せると書いたのも、手ごわい敵との戦いは知識があっても毎回手応えが残るから、と考えると筋が通るにゃ。
『ロックマンX』は20回以上遊べる短さだ
周回の向き不向きは、ゲームの長さで分かれるという見方もできそうだ。新作にはなかなか手が出ないと言う人が、その日に遊んでいたのは『ロックマンX』だった。

新しいゲームを始めるのが苦手。でも今日は『ロックマンX』を数時間遊んでた。90年代に、たぶん20回以上はクリアしたゲームなんだけど。
これに「人生でいちばんクリアした回数が多いのは、たぶん『ロックマンX』。あのゲームが大好き」と返した人もいる。短くて手触りのいいアクションは、中身を知っていても操作そのものが楽しい。何十時間もかかる物語中心のRPGとは、周回の重みがまるで違うね。
「全部クリアしなきゃ」と思うのをやめたら、またゲームが楽しくなった、という声も出た。周回どころか、1周目の完走にもこだわらない遊び方だ。
選択肢のあるRPGについては、こんな考え方も示された。
1回のプレイで、取り逃しにならないものは全部見るくらい徹底的に遊ぶ。選択肢があるゲームなら、それは自分が選んで納得した結果。違う選択をわざわざ試すために遊び直すことには、まったく惹かれない。5年以上たってから、大好きだったゲームを遊び直すことはあるかもしれないけど。
この意見には、かなり踏み込んだ返信が付いている。
自分の選択に納得しているっていうのは、よくわかる。選ばなかった道を見ないままにしておくほうが、決断が重く感じられることもある。分岐を全部確かめ始めると、物語がただのコンテンツのチェックリストになりやすい。
『ウィッチャー3』は、まさにこの話が当てはまる作品だ。クエストの選択によって、登場人物の運命や地域の行く末が変わる。14周する友人は、そのたびに違う道を選んでいるのかもしれない。逆に、1周目のゲラルトの選択を「自分の物語」として大事にとっておきたい人にとっては、2周目がその物語を上書きするものに見えてしまう。どちらが正しいという話ではなく、物語に何を求めているかの違いなんだと思う。

新DLCで『ウィッチャー3』へ再び戻れる
友人ほどではなくても、『ウィッチャー3』をもう一度遊ぶつもりの人はスレッドにもいた。
新しいDLCが出たらまた『ウィッチャー3』をやるつもり。でも2周ですでに350時間以上使ってる。14回なんて想像もできないよ。
「自分も同じだけど、2038年あたりに出るリメイクを待つことにする」と冗談で返した人もいる。
ここで言う新しいDLCは、CD PROJEKT REDが8月に発表した有料の拡張コンテンツ『Songs of the Past』のことだ。主人公はゲラルトで、のどかな農村に見えて暗い秘密を抱えた新しい地域「Letten」が舞台になる。開発はFool's Theoryとの共同で、配信は2027年の予定。同じ発表では、PC・PS5・Xbox Series X|S・Nintendo Switch 2向けに『The Witcher 3: Wild Hunt — Remastered』も告知され、9月末に配信された。対象の機種ですでに本作を持っている人は無料でアップグレードでき、拡張コンテンツの『無情なる心』と『血塗られた美酒』も、本作の持ち主なら追加料金なしで遊べるようになっている(CD PROJEKT REDの発表)。
スレッドの声を並べてみると、周回できない理由は大きく3つに分かれていた。時間が足りない、知らない状態の楽しさが戻らない、選んだ物語を上書きしたくない。どれも1周目をどれだけ大切に遊んだかの裏返しでもある。14周した友人は、そのどれにも当てはまらないくらいウィッチャーの世界そのものが好きな人なんだろうね。
それでも、その友人にとってもLettenはまだ1度も歩いたことのない土地だ。15周目には、投稿者がなくしたと言う「最初の発見」が、少しだけ戻ってくることになるにゃ。
関連記事
『ウィッチャー3』は3度目で刺さる―Redditの「食わず嫌い」談義と9月29日の無料リマスター
何年も後回しにしていた一本を遊んだら大当たりだった、という話題がr/gamingで盛り上がったにゃ。挙がった名前はヴェレンと血まみれ男爵、そしてデスマーチ。9月29日には無料リマスターも控えている。
一度も使わないゲーム機能は何か Redditで挙がった「効果2%のバフポーション」と、擁護された『ウィッチャー3』
「曲がり角で身を乗り出す機能、使ったことある?」というr/gamingの問いかけから、使われない定番機能の話が広がったにゃ。やり玉に挙がったのはバフポーション、擁護に回ったのは『ウィッチャー3』の錬金術。
『ウィッチャー3』リマスター配信でSteam同時接続12万人超え、発売11年目で最高記録を更新
無料アップデートとして配信された『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』で、Steamの同時接続数が12万人を超えたにゃ。2020年の記録を1.7万人ほど上回った一方、配信直後のレビューはAMD環境の不具合で割れている。

コメント (0)
最初のひとことをどうぞ🐈
感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。