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生まれる国は選べない人生シミュ『80億分の1』、141か国の統計で一生を生き切る

投稿: 2026/10/14by tobariware約5分で読めます
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インドが17.7%、中国が6.8%、ナイジェリアが5.7%。続いてパキスタン、インドネシア、コンゴ民主共和国。これはいま生まれてくる赤ちゃんが、どの国に生まれるかの割合だよ。ブラウザで遊べる人生シミュレーション『80億分の1』は、この割合でくじを引くところから始まる。

いまこの瞬間にも1秒に4人ほど赤ちゃんが生まれていて、プレイヤーはそのうちのひとりとして一生を最後まで生きる。生まれる国も親も選べない。人生の結末を画像にして共有する人が相次いで、SNSで「生まれはガチャ」と話題になっているにゃ。

遊ぶのは無料で、ブラウザで開けばそのまま始められる。日本語・英語・韓国語に対応していて、いまはベータ版(v0.6.89)として更新が続いている。

始める前に選べるのは、どんな世界に生まれるかと、くじの引き方くらい。世界は「過去」「いま」「これから」「どの世界でも」の4つから選ぶ。いまの世界はいまの統計で、過去の世界はその年の統計で、これからの世界は国連などの予測で計算する作りだよ。

国の決め方は2通りある。「いま生まれる赤ちゃん」を選ぶと国ごとの年間出生数の割合で、「いま生きている80億人」を選ぶと人口の割合で国が決まる。どちらを選んでも人生は0歳から始まる。出生数で引くと、インドやアフリカの国に生まれる確率がぐっと高くなるわけだね。

任意で「自分が実際に生まれた国」を登録しておくと、引いた人生と自分の人生を並べて比べてくれる。この設定は端末にだけ保存される。

一生30分〜1時間30分、速度は最大16倍

一生の長さは約30分・約1時間・約1時間30分の3つから選ぶ。これは生まれた国の平均寿命まで生きた場合の目安で、1時間にすると1年が40〜60秒ほどで過ぎていく。途中で一時停止もできるし、速度は最大16倍まで上げられる。

人生には健康・幸福・知識・人間関係の4つの状態があって、それぞれ0〜100で表される。

  • 健康: 亡くなるリスクや、仕事を続けられるかに関わる。運動や健診で上がり、年をとると下がる
  • 幸福: 人生への満足感。収入、家族や友人、健康、借金が影響する
  • 知識: 入学試験や最初の年収に関わる。ただし家の暮らし向きや国の教育環境のほうが大きく効く
  • 人間関係: 結婚と離婚、いじめにあう可能性、老後の孤独に関わる

毎年「今年の重点」を選び、進学・仕事・恋愛・移住・治療といった場面で決断していく。選択で人生は変わるものの、公式サイトにも「生まれた場所の統計から完全に抜け出すのは難しい」とある。数値が高くても可能性が上がるだけで、結果までは決まらない。運と境遇が一緒に効いてくるところが、この作品の芯なんだと思う。

決めるのが面倒なら「おまかせ」をオンにして、ただ見守ることもできる。収入はその国の所得分布から決まり、金額は購買力平価のドルと、日本の物価に置き換えた体感の額で並んで表示される。

同じ1秒に生まれた4人と並んで生きる

プレイヤーが生まれたその1秒にも、地球のあちこちでほかの赤ちゃんが生まれている。そのうち4人の人生も同じ統計に沿って最後まで流れ、すぐ横に並んで表示される。誰かが早くに亡くなり、誰かが長生きしていくのを、同い年として眺めることになるにゃ。

5歳・15歳・30歳・50歳・70歳になると時間が止まり、ひとつの問いが出てくる。自分の人生と重ねて一行を書き残せる仕掛けで、最期にはその人にひとこと声をかけられる。

元になっている数字は、141か国の出生数、男女別の平均寿命、乳児と5歳未満児の死亡率、1人あたりGDP、所得の不平等、教育年数、大学就学率、児童婚の割合、生活満足度など。亡くなる時期は国・男女別の生命表に、死因はWHOとGBDの地域別・年齢別のパターンに従う。出典には国連の世界人口推計2024、世界銀行、WHO、UNESCO、World Happiness Report 2024などが並んでいて、大半はOur World in Dataを通じて取り込まれている。

統計どおりということは、つらい出来事も避けられないということでもある。子どもの死、児童婚、紛争、病気、貧困、依存症、家庭内の暴力、自殺も実際の割合で起こる。過去の世界を選べば、戦争や虐殺といった実際の歴史にも出会う。

その代わり、場面そのものは描かない。自殺については方法も理由も描かず、相談先を一緒に案内する。対象は15歳以上だよ。重い出来事の場面には、その問題に取り組む支援団体の活動ページへのリンクも用意されている。

最後まで生き抜いた人生は、画像やPDFで残したり、名前も連絡先も出さない形で「みんなの人生」に共有したりできる。メモリアルに納めた人生には誰でも立ち寄れて、ろうそくを灯してひとこと残していける。直近10回ぶんの人生はブラウザに記録が残り、最期の記録をもう一度開ける。

SNSに流れてくる共有カードには、ひとつずつ違う国と寿命が書かれている。どれも統計のうえでは「ありえた一生」の一つにゃ。

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