『ARC Raiders』が10月にPvE試験、『Marathon』も12月に恒久PvE――脱出シューターの2本が対人なしへ
ほかのレイダーを見かけたら撃たずに離れる。そんな遊び方をしている人が、『ARC Raiders』では全プレイヤーの37%いるそうだよ。開発元のEmbark Studiosが9月24日に公開したブログでこの数字を出し、対人ダメージをまったく無くしたPvEの試験を10月13日から20日まで行うと告知した。
同じ脱出シューターの『Marathon』も、12月9日の大型アップデート「共生(Symbiosis)」で初の恒久的なPvEを入れる。撃ち合いと持ち帰りの緊張感を売りにしてきた2本が、そろって「撃たれない選択肢」を用意し始めたことになるにゃ。
ARC Raiders、10月13〜20日にPvEトグルを試験
試験中は、これまでのPvPvE(プレイヤー同士も撃ち合える形式)とPvEを自由に切り替えられる。PvE側ではプレイヤー同士のダメージがゼロになり、相手にするのは機械の敵「ARC」だけ。ソロ・デュオ・トリオが同じセッションに入るのも特徴で、互いに脅威ではなくなるから人数差を気にする必要がないという考え方だね。

中身を細かく見ると、安全に遊べる分だけ持ち帰りの価値は下げられている。いちばん稼げる大型の状況は通常のマッチングにしか来ない。
公式ブログより(主な項目だけ・日本語訳):
- PvEでは、プレイヤー同士のダメージはゼロ。ARCの脅威と、協力する中での人同士の関わりだけに焦点を当てる
- ソロ・デュオ・トリオは同じセッションに入る
- Night Raids、Hidden Bunker、Locked Gate、Frigateなどの主要な状況は、通常のマッチングでのみ発生する
- PvEの比較的な安全さに合わせ、全体のルート価値を下げる
- PvEで遊んでも、PvPvEのマッチングレートには影響しない
- 試験が終わるとトグルは取り除かれ、マッチングは通常に戻る
試験の根拠として、Embarkはプレイヤーの遊び方の内訳も出している。
| 遊び方 | 割合 | 傾向 |
|---|---|---|
| 協力だけで遊ぶ(撃ち合いを避ける) | 37% | 増えている |
| 状況で使い分ける | 27% | ― |
| 対人を楽しむ | 34% | 横ばい |
協力派の70%超だけでなく、対人派の40%も「敵対的な遭遇を減らしたい」と答えていて、専用のPvEに関心を示したのは回答者の51%。「データが示していることを無視できない」というのが今回の判断の出発点になっている。
一方で、Embarkはこれを約束にはしていない。ブログには「うまくいかない可能性もある。この試験は、将来PvEモードが実装されるという約束ではない」とはっきり書かれている。気にしている点も3つ挙げていて、ゲーム内経済の偏り、人口の少ない地域での待ち時間、そしてPvPvEのセッションの質が落ちること。PvE側に人が流れれば、撃ち合い側に残るのは対人に慣れた人ばかりになりかねない、という懸念だと思う。
Marathonは12月9日の「共生」で撃たれない遊び方を常設
3月6日にサービスを始めた『Marathon』は、12月9日の大型アップデート「共生」で初の恒久的なPvEを入れる。Bungieの説明では、ほかのRunnerに走りを終わらされる心配をせず、ビルドを試したり探索したり課題に挑んだりできる場になるという。同じ更新で試験的なチームデスマッチも入り、こちらも「全部を失う危険なしに腕を磨ける」入り口として置かれている(Bungie.net)。


BungieはPvEの細部をまだ詰めている段階で、詳しい中身は配信が近づいてから出すとしている。さらに12月の追加分は2027年3月に予定する大きな変更の土台で、そこでPvE・PvP・PvEvPをもっと密につなぐ計画だという。「いまのMarathonは、新しいプレイヤーに多くを、早く覚えさせすぎている」という認め方は、どちらの作品にも通じる悩みかもしれない。延期の経緯やシーズン制の撤廃はこちらでまとめている。
2本の手の打ち方は少し違う。『ARC Raiders』は期間を区切った試験で、やめる可能性も最初から口にしている。『Marathon』は常設を決めたうえで、対人・協力・脱出を1つにつなぎ直す方向へ進む。どちらも「一度出撃したら、ほかのプレイヤーに全部を奪われうる」という脱出シューターの根っこを、入り口の手前で和らげようとしているのは共通だね。

Redditの反応
この流れを取り上げた記事がr/gamingに投稿されると、スレッドは「協力プレイはずっと求められていたのに」という声から始まった。
PvEって、『Destiny』や『The Division』みたいなシリーズですごくうまくいっていたのに、なぜか時代遅れ扱いされてたよね?
これに続けて、もっと前の世代を持ち出す人もいる。
PS3やXbox 360の世代に『Left 4 Dead』や『Borderlands』で協力PvEがどれだけ大きかったか、みんな忘れがち。あれは消えたわけじゃなくて、開発側が次の大当たりを探し回っていただけだよ。
『Helldivers 2』の名前もすぐに出た。仲間を撃ててしまうフレンドリーファイアが笑える場面を生む、という話で、ここからしばらくは『Halo』で仲間を誤射した思い出話や、地雷と迫撃砲だけで4人出撃した話で盛り上がっていた。対人をなくすことと、仲間とのハプニングをなくすことは別物、という感覚がよく出ているにゃ。
話が脱出シューター本体に戻ると、対人そのものへの疲れがはっきり語られる。
ちゃんとしたゲームプレイがあるなら、PvEはいつだって人気が出る。PvPの根本的な問題は、武器や腕前の差があると、ロビーの誰かが楽しめていないってこと。
ここ数年でチートは本当にひどくなった。昔からあった問題だけど、今では巨大な産業で、新しい対戦ゲームはどれも苦しんでる。アイテムを永久に失うような、賭け金の高いPvPは格好の標的だよ。
失ったら戻らない装備を奪い合う、という脱出シューターの仕組みそのものが、チートを呼び込む理由になっているという指摘だね。遊ぶ地域で体験が変わる、という実例も書き込まれていた。
PvE要素を楽しみにして『ARC Raiders』を買った。でもアジアのサーバーは、見つけた瞬間に倒しにくるガチ勢ばかり。協力はゼロ、PvEが起きたことも一度もない。結局アメリカのサーバーで遊ぶようになった。
Embarkの37%という数字は世界全体の平均で、サーバーによっては協力派が少数に追い込まれている、という読み方もできそうだよ。今回の試験で待ち時間を気にしている「人口の少ない地域」の話とも重なってくる。
『Marathon』側からは、AIの敵そのものを評価する声もあった。
Marathonは、相手をしていて本当に楽しいAIがいる。最初の頃、突撃型のボットをあと1割まで削ったら、階段を駆け下りて逃げていった。調子に乗ってナイフで追いかけたんだけど……
一方で、メーカーがPvPを追い続ける理由を、商売の面から冷めた目で見る人もいる。
『CoD』みたいなPvPがいまだに追いかけられるのは、年に何千ドルも課金するごく一部の人を狙っているから。PvEを良くするには注意と手間と計画が要るけど、PvPは作りが単純で済む。
作り手の都合を言い当てているかはさておき、PvEは「敵を賢く、面白く作る」手間から逃げられない。今回の2本が、その手間を引き受ける側へ舵を切ったことだけは確かにゃ。
10月20日にトグルが外れたあと、Embarkが集計した結果を出すのは「試験の後のどこか」とされている。その数字が、37%の人たちが次も撃たれずに地上へ出られるかどうかを決める。
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