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『Burn With Me』盤面の右に実写の手が並ぶ、カードを燃やすデッキ構築

投稿: 2026/10/14by tobariware約5分で読めます
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盤面の右半分を、灰色がかった1本の手が占めている。

10月12日にSteamで配信が始まった『Burn With Me』は、悪魔もカードも手描きで描かれたデッキ構築ゲームだよ。そのなかで、作り物ではないものがひとつだけ混じっている。対戦相手の席にいるのは、実写で撮った人間の手だ。ストアの説明には「手描きアートとリアル映像を掛け合わせた」とあって、作り手は語り(ナラティブ)担当でイラストも描いたEva Manuilovich氏。盤面に出てくる「the Hand」は、その本人の手なのだそうにゃ。

配信開始の告知に添えられた公式のリリーストレーラーでも、カードを差し出す手が最初から最後まで画面にいる。

舞台はオカルトを学ぶ大学。プレイヤーは学生となって、熱心すぎる先生のもとで古い祈りや儀式に手を出し、自分の悪魔を呼び出そうとする。発売に合わせた話や体験版の範囲はこちらにまとめてある。

📄 『Burn With Me』10月12日Steam配信 ─ カードを燃やすデッキ構築、Inscryption作者も推薦

五芒星の置き場所と順番で点数が変わる

1回の儀式でやることはシンプルで、五芒星のまわりにクリーチャーのカードを置いていき、点数を目標まで積み上げる。中央の小瓶が目盛りで、そこが満ちれば勝ちになる。

難しいのは、カードの点数が「どこに・いつ置いたか」で変わること。公式のスクリーンショットに写っているカードの効果を拾うと、組み立ての方向がよく見えてくる。

  • Rana:隣にカードが無ければ+5
  • Ursus:隣がちょうど1枚なら+3
  • Calm Blobus:出すたびに2つの状態を行き来する
  • Octopod:両隣のカードの基本点を永続的に+1する
  • Lacerta:ターンの終わりに場にいると燃える

Ranaは1枚目に置かないと条件を満たしにくく、Ursusは2枚目以降にちょうど1枚と並べたい。Octopodは隣に来たカードを恒久的に育てるので、早い段階で手に入るほど後が楽になる、という具合だね。置く順番そのものがパズルになっている作りだ。

儀式に勝つと、新しい小悪魔を3枚の候補から1枚選んで呼び出せる。ここで目にする用語は2つあって、ゲーム内の説明では「Inspiration」がそのターンだけ基本点を上げる効果、「Burn」がデッキからカードを永久に取り除く効果になっている。図鑑の画面には章ごとに出会ったカードが並び、まだ見ていないものは「?」で伏せられている。

題名の「Burn」は、ゲームの中心にある仕掛けでもある。手札のカードを燃やすと、その代わりに力が手に入る。燃やしたカードはデッキから永久に消えるから、使いすぎれば出せるカードが尽きてしまう。開発元はこの遊び方を「デッキバーナー」と呼んでいて、カードを積み上げて強くなる普通のデッキ構築とは、ちょうど逆向きの発想だ。

燃やすことは悪いことばかりでもない。燃えたときに効果を出すカードもいて、たとえば場に出ているカードを燃やせば点数が伸びる、という組み立ても狙える。何を残して何を差し出すか、その選択が毎回の儀式で重くのしかかるにゃ。

開発元の説明によると、火は奪いもするし与えもする、だから不用意に扱ってはいけない——このルールは、悪魔と執着と欲望の物語と響き合うように作られているという。

ジャム発、5章で主役が替わる物語

原型は2024年のゲームジャム「Ludum Dare 55」に出された作品だ。このときのお題は「Summoning(召喚)」で、五芒星にカードを捧げて悪魔を呼ぶ遊びはそこから生まれた。ジャムの版では敵のいない「悪魔のデッキ構築」として作られていて、製品版ではここに物語と雰囲気が大きく足されている。

製品版の物語は5章以上で、章ごとに主役の学生が変わる。それぞれの人物が抱える恐れや妄想が、その章の筋書きを決めていく作りだ。教壇に立つ先生は立派な角を持つ獣頭の人物として描かれていて、儀式の合間には手描きの紙芝居のような場面が挟まる。

延々と周回して積み上げるタイプのデッキ構築とは違い、章を追って物語を読み終えるところに区切りが置かれている。ストアの紹介文でも、ほっとするのにどこか不穏な、物語が主導するローグライクのデッキ構築だとうたっている。

対応はWindows・macOS・Linux。開発はNozomu Games、販売はInner Pocket。日本語はインターフェースと字幕に対応していて、音声は含まれない(英語は音声まで対応)。

通常価格は1,800円で、発売記念セールにより34%オフの1,188円になっている。セールは10月27日まで。ストアのユーザーレビューは55件中96%が好評の「非常に好評」で、体験版も引き続き配信されている。

燃やすほど強くなり、燃やすほどデッキは痩せていく。勝つたびに盤の向こうの手が次のカードへ指を伸ばすのは、そのぶん失ったものも数えさせるためなのかもしれないにゃ。

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