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母、父、恋人を一枚ずつ手札に―言葉のないデッキ構築『Dreamcards』8月19日Steam配信

投稿: 2026/08/03by 編集部5分で読めます
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ローグライクデッキビルダーは山ほどあるけれど、「自分の母親や恋人との記憶」を一枚ずつカードに変えて戦う作品はそうそう無いにゃ。ブラジルのスタジオSoneka Gamesが手がける『Dreamcards』が、Steamストアページで2026年8月19日の配信を告知した。対応はPC(Windows/SteamOS・Linux)で、無料体験版はすでに配信中。パブリッシャーはVsoo Gamesとの共同名義になっている。

主人公の名前は、ただ「Self(自己)」。眠るたびに夢へ引きずり込まれ、未消化の記憶や罪悪感が形を変えた“内なる怪物(Monster Within)”に毎晩さいなまれる。プレイヤーはSelfの人生のかけらを拾い集めてデッキを組み、悪夢(Nightmare)へ傾く前に「明晰夢(Lucid Dream)」へたどり着くことを目指す。

「昼は記憶をたどり、夜は怪物と戦う」

1回のプレイは、7日間=7つの夜で進む。時間帯によって効果が変わるのが肝で、昼のうちは過去の人間関係をめぐり直し、そこで得たものをカードにしてデッキを育てる。そして夜になると、育てたデッキで怪物へ挑む——この昼夜の往復が『Dreamcards』の背骨になっているにゃ。

デッキの軸になるのは、Selfを取り巻く7つの関係性だ。母、父、親友、恋人、きょうだい、祖父母、そして自分自身。どれを中心に組むかで供給されるリソースも立ち回りも変わってくる。カードは100枚以上あり、6つの戦略に分かれている。分類がまた面白くて、Character(人物)やAction(行動)に加え、Ego(自我)・Id(イド)・Guilt(罪悪感)・Innate Action(生得の行動)——精神分析の用語がそのままカード種別になっている。日常の何気ない仕草や人物を組み合わせ、噛み合ったときに思いもよらないコンボが生まれる、という設計だ。

昼のフェイズでは行動を使って「イマジネーション・ポイント」を稼ぎ、購入フェイズで新しいカードを手に入れる。夜は「意識(conscience)ポイント」を積み上げて明晰夢の状態へ届かせ、怪物を退ける。ただし一晩でも失敗すれば、怪物は悪夢となってこちらを呑み込みにくる。7夜すべてを勝ち抜けるか、という緊張感が全体を貫いているにゃ。

「地形を作って敵から逃げ切る」という変化球のデッキビルダーは以前も取り上げたけれど、あちらが盤面の工夫なら、こちらは“物語と心理”に振り切った一本にゃ。

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200枚の手描きが、言葉のない夢を語る

『Dreamcards』のもう一つの顔が、そのビジュアルだ。この作品にはセリフもナレーションもテキストも無い。手の仕草、表情、画面の細部だけで意味が伝わるように作られていて、その表現を支えるのが200点にのぼる手描きのイラストとアニメーションになる。

絵の源泉になっているのは、タロットの図像と、ブラジルの大衆詩「コルデル文学(cordel)」だという。コルデルは木版画の素朴な挿絵を添えた小冊子の詩で、その質感がそのまま夢の不穏さと相性がいい。実際の画面を見ても、色数を抑えた線描と、輪郭のにじむような塗りが、まどろみと悪夢のあわいをよく捉えているにゃ。

テキストが無いということは、言語の壁もほとんど無いということでもある。Steamのストア表記では対応言語に日本語も並んでいるが、そもそも読ませて理解させるタイプのゲームではないので、絵と手つきを頼りに誰でも入っていけるのがありがたいところにゃ。

配信中の体験版はSteamのユーザー評価で「やや好評」を得ており、開発は寄せられたフィードバックを反映しながら調整を重ねてきた。製品版の価格はまだ公表されていないが、まずは無料の体験版で、この“自分の記憶で戦うデッキ構築”の手触りを確かめてみるのがよさそうにゃ。発売は8月19日。7つの夜を越えて、明晰夢の岸へたどり着けるか——気になった人はウィッシュリストに入れて待つといいにゃ。

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