ホラーFPS『Divine Frequency』10月27日に早期アクセス開始、脚本担当の急逝と音源の差し替えを越えて
2025年4月1日の深夜、開発者のもとに届いたのは、物語の大半を任せていた仲間の訃報だった。
『Divine Frequency』は、現実そのものが崩れ落ちていく世界を銃とサイキックの力で進むホラーFPS-RPG。開発元のAbraxaesがSteamのストアページで示した早期アクセスの開始日は10月27日だ。体験版の公開からおよそ3年、2度の大きなつまずきを経て、ようやく製品として手に取れるところまで来たにゃ。
早期アクセスは本編の約70%、2幕まで
ストアの説明によると、早期アクセス版の中身は本編の約70%。全3幕のうち第1幕と第2幕を遊べて、プレイ時間は4〜6時間ほどを見込んでいる。武器と改造はすべて使え、キャラクターの成長もほぼ全部が開放された状態でのスタートになるみたいだね。
製品版では第3幕に加えて、新しい敵やボス、ビルド、強化要素、楽曲、物語が足される。さらに遊びの仕組みそのものが大きく変わる高難度の「Hardcore Mode」も予定していて、こちらでは新しい武器や組み直した戦闘が用意されるという。早期アクセスの期間はおよそ1年で、事情によっては2年まで延びる可能性があるとしている。早期アクセス中と製品版とで価格を変える予定は無い。

ゲームの骨格は、宇宙的恐怖を下敷きにした物語と、サイキック攻撃を交えた生々しい戦闘。3種類のキャラクター類型から出発点を選び、武器を改造しながら進んでいく。倒すかどうかを選べる強敵(エリートボス)も配置されている。ストアが掲げる紹介文は「消去と超越のはざまに留まる、現実の完全な崩壊をめぐる熱に浮かされた夢のような体験」。グロテスクな描写や強い暴力表現を含むことも明記されているので、そこは覚悟して入りたいところだにゃ。

延期の理由を開発者が包み隠さず明かしたのは、3月末にSteamで出した「Divine Frequency 2026 Update」だった。早期アクセスの告知動画を出したあと丸1年音沙汰が無かったことへの謝罪から始まり、何が起きたのかを順に説明している。
1つ目が、リードライターでありロアの責任者でもあったPablo "Artistical" Lamprea氏の死去だ。
2025年4月1日の深夜(なんとも残酷な皮肉だ)、リードライターでありロアマスターでもあったPablo "Artistical" Lampreaが急逝したという知らせを受けた。(中略)彼はこのゲームに対する私の創作の炎を燃やし続けてくれる燃料だった。
彼が亡くなるおよそ3週間前、ACT-2の脚本は私が開発ビルドを仕上げてから、彼に遊んでもらいながら一緒に練ろうと決めていた。残念ながら、それは実現しなかった。
公式のお知らせより(日本語訳・一部を抜粋)
Lamprea氏は世界観の設計相談にとどまらず、ゲーム内の会話やアイテムの説明文、ノートや端末の記録の大部分も書いていたという。なぜ「Divine Frequency」が世界を喰らうのか、そこへ至るまでの年表、サイキックの力の正体——そうした設定を何時間も通話しながら詰めていた相手を失い、開発者は一時、制作を続ける気力そのものを失いかけたと書いている。第2幕の物語は結局、開発者自身が引き継いで書くことになった。慣れない仕事だったぶん形になるまでに時間がかかり、それが大きな遅れにつながった。


買った効果音の大半が盗用品だった
2つ目のつまずきは2025年10月13日に見つかった。Unity Asset Storeやitch.ioで購入していた効果音ライブラリの多くが、著作権のある音を無断で寄せ集めた盗用品だったのだ。偶然おすすめに出てきた注意喚起の動画に、まさに使っていたライブラリが映っていたことで気づいたという。調べると、購入したライブラリの大半がすでに販売停止扱いになっているか、販売者ごと消えていた。
そこから始まったのが、ゲーム内のあらゆる音を1つずつ確かめ、著作物が混じっているもの、混じっているか判断できないものをすべて一から作り直す作業。信頼できる配信元からライブラリを買い直す出費もかさみ、これも遅れの原因になった。
それでも制作は止まらず、3月の時点で早期アクセスに向けた内容はほぼ固まり、仕上げと調整の段階に入っていた。開発者は「最初のローンチをしくじるのは悪夢」として、急がずに磨くと宣言している。6月には体験版に最後のパッチを当て、初めて遊ぶ人が序盤で迷わないよう道筋を照明や障害物で示したほか、近接攻撃を軸にした「Low Vibration(Strength)」の出発点を組み直した。
Steamのストアページでは体験版を配信している。対応言語は英語のみで、インターフェース・音声・字幕のいずれも日本語は無い。対応機種はWindowsで、必要なストレージは1GBと軽い。早期アクセス版の価格はまだストアに出ていない。
失った仲間が書くはずだった第2幕は、10月27日、早期アクセスの範囲の最後の幕としてプレイヤーの前に出てくる。
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