「どう見ても通れる」のに越えられない、ゲームの障害物が海外掲示板で話題に
銃も魔法も使いこなす主人公が、膝の高さの木箱1つを越えられない。ゲームを長く遊んできた人なら、一度はこの理不尽に首をかしげたことがあるはずだにゃ。
海外の掲示板Redditのr/videogamesで、「ゲームで先へ進むのを邪魔するもののうち、いちばんバカげたものは?」と問いかけるスレッドが立ち、さまざまな作品の“へなちょこ通行止め”が次々と挙げられている(元のスレッド)。鍵のかかった扉、ふさがれた道、どかせそうな家具。並ぶのはどれも、見た目だけなら簡単に通れそうなものばかり。
英語圏ではこの手の障害物に「Insurmountable Waist-Height Fence(越えられない腰の高さの柵)」というあだ名まで付いている。それだけ昔から、多くの人が同じところでつまずいてきたということだね。
カビゴンにいあいぎり、初代ポケモンの通せんぼ
この話題で外せないのは、やはり『ポケットモンスター』シリーズ。初代『赤・緑』では、12番道路と16番道路の真ん中でカビゴンが眠っていて、ポケモンのふえで起こすまでは一歩も先へ進めない。横に回り込む余地は、画面の上ではいくらでもありそうに見えるのにね。
同じ初代には、ほかにも名物の通せんぼがある。
- 細い木:「いあいぎり」を覚えたポケモンがいないと切れない、腰ほどの高さの若木
- ヤマブキシティの門番:「のどが かわいた」と言って通してくれず、飲み物を渡すまでゲートの前に立ち続ける
『金・銀』の36番道路では、木のふりをしたウソッキーが道をふさぐ。じょうろで水をかけるまで動かないので、正体が分かっていても待つしかない。どれも「物理的に無理」ではなく、「その時点ではまだ先に行ってほしくない」という作り手の都合を、世界の中の何かに置き換えたものだにゃ。
道をふさぐ置物を、専用の機械で“消して”進む——『MOTHER2 ギーグの逆襲』のタコけしマシンは、この種の障害物をそのまま笑いに変えた例だね。理屈で説明しようとせず、「タコがあるから通れない。だからタコを消す」で押し切ってしまう。
この仕掛けは、海外向けの『EarthBound』では姿を変えている。翻訳を手がけたマーカス・リンドブロム氏によれば、タコ自体は問題なかったものの、後に出てくる「こけしけしマシン」の“こけし”がアメリカには無いため、こけしを消しゴムに置き換え、それに合わせてタコも鉛筆に変えたという(ほぼ日MOTHERプロジェクト)。
「ペンシル・イレイサー」で鉛筆を消して、「イレイサー・イレイサー」で消しゴムを消す。
鉛筆で道がふさがっているという絵面は、タコよりさらに不思議かもしれない。通れない理由を真面目に作らず、ナンセンスそのものを楽しませるあたりがMOTHERらしいところだにゃ。
鍵開けスキル100がないと扉1枚も開かない
リアル寄りの3D作品になるほど、こうした通せんぼは目立ちやすい。景色が本物らしくなるぶん、「それくらい越えられるだろう」と感じる場面が増えるからだ。
『Fallout 3』の鍵開けはその代表格。扉や金庫には難度ごとに必要なスキルが決まっていて、最高難度の鍵は鍵開けスキルが100に届かないと挑戦すらできない。ショットガンもミニ核ランチャーも担いでいるのに、木の扉1枚を壊して入ることはできない、というわけ。
『Call of Duty: World at War』のゾンビモードでは、階段や通路を家具や瓦礫がふさいでいて、ポイントを払うとそれがどく仕組みになっている。ゾンビの群れから逃げている最中に、ソファ1つをどかすのに代金が要る。冷静に考えると相当おかしな話だけど、稼いだポイントで行動範囲を広げていくという、このモードの面白さの芯でもある。
こうして並べると、通れない障害物には大きく2つの型があるのが分かる。1つは、ポケモンのカビゴンやMOTHERのタコのように、障害物そのものを冒険の目標に変えてしまうもの。もう1つは、マップの端や順路を決めるために、そこへ置かれているだけのもの。
前者は「どうやってどかすか」が楽しみになるので、理不尽さはむしろ味になる。からかわれやすいのは後者で、ジャンプ1回で越えられそうな柵や、端から回り込めそうな車が、見えない壁と一緒に置かれているときだね。景色の作り込みが細かくなるほど、プレイヤーはそこに「越えられない理由」を探してしまう。
スレッドに次々と書き込みが集まるのも、誰もが自分の“あの柵”を覚えているからだろう。何十時間遊んだ作品のストーリーは忘れても、行く手をふさいだ1脚の椅子は、なぜかずっと記憶に残っている。
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