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NVIDIAの「RTX Spark」搭載PCが発売、Arm版Windowsで遊べるゲームを広げる

投稿: 2026/10/17by tobariware約7分で読めます
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NVIDIAのGPUとCPUを1つのチップにまとめ、Windowsノートの心臓部にする――5月に予告された「RTX Spark」の搭載機が、10月16日に店頭へ並んだ。NVIDIAの発表によると、ASUS、Dell、HP、Lenovo、Microsoft、MSIの6社からノートPCが出ていて、搭載機の価格は2,599ドルから。

CPUにはArmアーキテクチャのコアを使っている。Windowsのゲームの大半はx86向けに作られているから、「そのまま遊べるのか」がいちばんの関心事になるにゃ。この部分はMicrosoftと一緒に詰めてきたという。

RTX SparkはGrace CPUとBlackwellを1チップに

RTX Sparkは、NVIDIAが「スーパーチップ」と呼ぶSoCだよ。GPUはBlackwell世代のRTX GPUで、CPUはNVIDIAのGrace。CPUのカスタム設計にはMediaTekも加わった。メモリはCPUとGPUで共有する統合メモリで、容量は最大128GBまで積める。

NVIDIAの製品ページには2つの構成が載っている。

項目上位構成下位構成
GPUBlackwell RTX GPU 6,144コアBlackwell RTX GPU 5,120コア
CPUGrace CPU 20コアGrace CPU 18コア
統合メモリ最大128GB(LPDDR5X)最大64GB(LPDDR5X)
TDP45〜80W45〜80W

ほかに、TDP 140Wで動く6,144コア・20コアの構成も記載されている。GPUは第4世代のレイトレーシングコアと第5世代のTensorコアを持ち、DLSS 5、Reflex 2、G-SYNC、DirectX 12 Ultimateに対応。AI処理はFP4で最大1ペタフロップスとされている。

NVIDIAの売り文句は「AAAタイトルを1440p・100fps超で遊べる」こと。ただし、レイトレーシング、DLSS、Reflexを使ったうえでの数字だね。発売時のゲームとしては『Cyberpunk 2077』『Fortnite』『Gears of War: E-Day』『Marvel Rivals』『World of Warcraft』『NBA 2K27』の6本が挙がった。『NBA 2K27』はDLSS 5の新機能「3D-Guided Neural Rendering」を使う作品。発売に合わせて2倍速いAIモデルも用意され、DLSS 5のフレームレートが最大1.4倍に上がるという。

x86ゲームはPrismで動く、アンチチートも対応

ゲーム対応の柱になっているのはMicrosoftの側の作業だよ。5月の発表時に公開されたWindows公式ブログの記事では、ゲームを遊べる範囲を広げる手段として次の3つを挙げている。

  • エミュレーター「Prism」の強化:x86の32ビット・64ビットのアプリをArm上で動かす仕組み。前の年に入ったAVX/AVX2への対応をベースに、RTX Sparkのマイクロアーキテクチャに合わせて調整し、エミュレーションで動くゲームの範囲も広げた
  • アンチチートのネイティブ対応:EpicのEasy Anti-CheatとBattlEyeがArm版Windowsに対応した
  • XboxのPCアプリへの対応

アンチチートがArm版Windowsで動かないと、オンライン対戦のゲームはエミュレーターがあっても起動できない。この壁がArm搭載PCでゲームを遊ぶときの最大の弱点だったから、ここを先に崩しておいたのは大きいにゃ。

同じ記事では、Riot Gamesの『League of Legends』と『VALORANT』が対応予定で、KRAFTONの『PUBG: BATTLEGROUNDS』も遊べるタイトルに加わると書かれている。対応するゲームとしては『PRAGMATA』『Alan Wake 2』『NARAKA: BLADEPOINT』『War Thunder』の名前も並んでいた。

NVIDIAも5月の発表資料で、協力するゲーム会社としてKRAFTON、NetEase、Remedy Entertainment、Riot Games、XBOXを挙げている。XBOXのコメントとして載っているのはこの一文だよ。

NVIDIAと緊密に連携して優れたゲーム体験を支えてきた(後略)

(NVIDIAの発表資料より・日本語訳)

日本で手に入りやすい搭載機は、MicrosoftのSurface Laptop Ultra。個人向けモデルは10月16日に発売された。価格は18コアCPU・5,120コアGPU・メモリ24GB・SSD 512GBの最小構成が51万3,480円で、20コアCPU・6,144コアGPU・128GB・1TBの最上位構成は109万4,280円。

画面は15インチのタッチ対応ディスプレイで、HDRのピーク輝度は2,000nit、リフレッシュレートは120Hz。重さは約2kgを切り、厚さは18mm未満に収まっている。カラーはプラチナとナイトフォールの2色。

ほかの搭載ノートは、ASUS ProArt P14/P16、Dell XPS 16、HP OmniBook Ultra/OmniBook X 14、Lenovo Yoga Pro 9n、MSI Prestige N16 Flip AI+/Prestige N16。NVIDIAの製品ページには、日本の販売店としてビックカメラ、コジマ、ソフマップ、エディオン、アプライド ネットの名前がある。

NVIDIAが発表でいちばん紙幅を割いたのは、実はゲームではなく、手元でAIを動かす用途なんだ。128GBの統合メモリを生かして大きな言語モデルをローカルで動かすことや、AIエージェントを安全に動かす仕組みが発表の中心にある。Adobeの『Photoshop』『Premiere』もRTX Sparkに最適化した版を用意する。

ゲームについては、NVIDIAが示しているのは1440p・100fps超という目安と対応タイトルの名前まで。どのゲームをどの設定でその数字が出たのかは示していない。Prismを通して動くx86のゲームがネイティブ版とどれだけ差を付けられるかは、タイトルごとに見ていくしかない部分だね。

ArmのWindows PCで遊べるゲームの数は、エミュレーターとアンチチートとXboxのアプリという3つの土台にかかっている。その土台を、GPUの会社とOSの会社が一緒に組み直したのが今回のRTX Sparkだにゃ。

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