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ゲイブ・ニューウェルの111mヨット、階段に建造者約3,000人の名を刻む

投稿: 2026/10/18by tobariware約6分で読めます
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全長111mの船のいちばん目立つ場所に、オーナーではなく建造した人たちの名前が刻まれている。Valveの共同創業者ゲイブ・ニューウェルが所有するヨット「Leviathan(リヴァイアサン)」のメイン階段には、建造に関わったおよそ3,000人の名前を彫り込んだガラスのパネルがはめ込まれているんだ。

この話題がRedditのr/Steamに投稿されると、称賛の声にまじって、億万長者そのものへの反発や、Valveとルートボックスの関係にまで話が広がっていったにゃ。

Oceanco製の全長111mは最大級だ

Leviathanを造ったのは、オランダの造船所Oceanco。開発中は「Project Y722」と呼ばれていた船で、引き渡しは2025年11月13日だった。全長111m、総トン数4,970GTで、Oceancoが手がけた船としては最大級になる。推進はディーゼル・エレクトリック方式で、ABB製のAzipodを2基積み、最高速度は17.6ノット。ゲスト26人と乗組員37人が乗れる。

2026年5月にOceancoが運用中の写真を初めて公開した際の発表によると、メイン階段に置かれたガラスのパネルには、建造に関わったおよそ3,000人の名前が彫られている。対象はOceancoの社員だけではない。船体の設計を担ったLateral Naval Architects、オーナー側で建造を監督したYTMC、Y.CO、内装を手がけたMark Berryman Design、Leviathanの乗組員、そして部材を納めた協力会社やサプライヤーまでを含めた「共同作業の記録」という位置づけだ(Oceancoの発表)。

船の中身も、いわゆる豪華ヨットのイメージから少しずれている。ブリッジデッキには15台のゲーミングPCを並べたラウンジとドライビングシミュレーター2台、54人がいっしょに食事できる大食堂、バスケットボールコート、3Dプリンター工房、研究用のラボ、ダイビングセンター、医務室がそろう。ニューウェルが立ち上げた海洋研究の組織「Inkfish」の船団の中心となる船でもあって、本人も「船舶には科学研究を支える大きな可能性がある」とコメントしているにゃ。

スレッドの投稿者は、この名前のパネルを「Windows 1.0でビル・ゲイツが彼をクレジットしたことへのオマージュらしい」と紹介していた。ニューウェルはValveを興す前にMicrosoftで初期のWindowsに携わっていて、2022年にはWindows 1.0の中に暗号化されて隠れていた開発者クレジットが見つかり、そこに彼の名前も並んでいたことが話題になった。ただし、パネルがそのオマージュだという話はOceancoの発表には出てこない。あくまで投稿者が添えた見立てだね。

最初に並んだのは、素直な感心と、半分あきれたような共感だった。

なんて感じのいい億万長者なんだ

正直、自分が億万長者だったら5億ドルのヨットくらい買うと思う

この「億万長者でも買うよね」という書き込みには、億万長者を皮肉る定番のミーム画像が返された。そこへ、その返し方自体に異を唱える人が出てくる。

まっとうな意見にこのミームで返すのは、さすがに考えが浅い。それに、ゲイブ・ニューウェルは嫌われるようなことをほとんどしていない。デジタルゲームのストアとしてはおそらく最高のものを作ったし、自分の財産を科学の発展に使おうともしている

「おそらく」どころか、客観的に見ても最高のストアだと思う。事実上の独占になっているのには理由がある。Steamをメインに使っていないPCゲーマーなんて1人も知らないよ

流れが変わったのは、ここに「Steamってゲーム業界のルートボックス問題の発端じゃないの?」という一言が入ってからだ。

西洋で広めたのはそうだね。ガチャは東アジアにもともとあったし、少なくとも『メイプルストーリー』は既に持ち込んでいた。でも、スポットライトを当ててほかの西洋のパブリッシャーに真似させたのはValveだった

これに「仕組み自体はずっと前からあった。誰か1人のせいにはできないし、いずれ誰かがゲームでお金にする方法に気づいたはず」と擁護する声が続くと、すぐに強い反論が返ってきた。

「盗みは昔からあった、彼がやらなくても誰かがやった、盗んだ分の一部はコミュニティに返したんだから大丈夫」ってこと? やらない選択肢があったのに、彼は導入を選んだ。悪い判断をかばう必要はない

細かいところでは「ルートボックスの着想を得たのはSteamではなくValveで、『チームフォートレス2』の箱は2006年のアジアのガチャゲームが元」という指摘に、「作っているのは同じ人たち。その区別には意味がない」と返すやり取りもあった。

Valveの富はCS2の搾取で築かれたのか?

最後に論点になったのは、ニューウェルの富がどこから来ているのか、だった。擁護する側は、Valveの社員の待遇を挙げる。

社員にもちゃんと報酬を払っている。他人を搾取して金持ちになったわけじゃない。記憶違いでなければ、Valveの社員の多くは年収が7桁ドル(100万ドル以上)だったはず

これに対して、いちばん強い言葉で返ってきたのが『カウンターストライク2』の収益モデルへの批判だ。

Valveは毎年、他人を搾取して何十億ドルも稼いでいる。CS2は最も搾取的な課金モデルのひとつだよ。取り残される不安をあおる仕組みを乗せた、規制のまったくないカジノそのもので、子どもまで客にしている

「搾取なしに億万長者になるのは不可能、以上」と言い切る人もいれば、「じゃあ誰を搾取しているの? 社員は400人ちょっとで、創業期からいる人も多い。役員でもない社員が7桁を稼ぐ会社がほかにある?」と問い返す人もいる。そこへ「医療系の企業だと、それなりの数の医師がそうだね」と横から答えが入り、さらに別の人がこう投げかけていた。

とても欲しがられる製品を作って、それをその値段で売った人が、誰かを搾取したことになるのか、手短に説明してくれる? 人が買いたいものを売ること自体が搾取なの?

社員の年収についての数字は書き込みの中の記憶にすぎないし、ルートボックスの起源をめぐる話も、どれも投稿者それぞれの見方だ。それでも、名前を刻んだガラス1枚をきっかけに、Steamを作った人への感謝と、CS2のケースを売る会社への不信が、同じスレッドの中で真正面からぶつかっていた。3,000人の名前を船に残した人物は、ゲーマーにとってはその両方の顔を持っているにゃ。

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