ベトナムでSteamが一部の回線でつながらず、PUBG PCの無許可配信が発端
ベトナムでは、Steamにつながるかどうかが契約している回線で変わる。9月下旬に出た現地の報道によると、国内の通信事業者の一部がSteamへの接続を遮断していて、ほかの事業者ではまだ普通に使えるという、ちぐはぐな状態になっている。当局は、きっかけになった『PUBG: BATTLEGROUNDS』のPC版(以下PUBG PC)を全面的に遮断する方法を検討している段階と伝えられた。
全面禁止を正式に発表したわけではないけれど、一部の回線だけが遮断されて使えない人が出ている。Redditのr/Steamでは、これを「Steamのソフトバン(事実上の締め出し)が、ついにメディアで公式に認められた」と受け止めた投稿が大きな反響を呼んだにゃ。
PUBG PCはベトナムで無許可のままだ
現地の報道によると、ベトナムでPUBG PCは正式な配信許可を受けていない。プレイヤーはSteamやEpic Gamesストアといった海外のストアを通じて遊んでいて、国内に正規の配信会社がいない。同じ作品でも、モバイル版の『PUBG MOBILE』は現地の大手VNGが許可を取って運営していて、扱いがはっきり分かれている。
ベトナムにはオンラインゲームを管理する政令(147/2024/NĐ-CP)があり、報道によると、この政令が定める区分のうち、プレイヤー同士が交流するタイプ(G1)のゲームを提供する事業者は許可の手続きを済ませる必要がある。一方で、同じように許可のない『Dota 2』や『Counter-Strike 2』もeスポーツの大会が盛んだと報じられていて、現在の政令の改正案には、許可のない作品をeスポーツに使うための仕組みも入っているという。規制と、実際にそこで遊んでいる人たちとのあいだに開きがある、という構図だね。

Steamがベトナムでつながりにくくなったのは今回が初めてではない。2024年5月にも国内の主要な通信事業者で一斉にアクセスできなくなり、その後は事業者ごとに順次戻っていった経緯がある。当時も、許可を受けずにゲームを配信していることが理由として取り沙汰されていた。
今回PUBG PCに注目が集まった直接のきっかけは、eスポーツの処分だった。8月19日に始まった大会「PUBG Asia Stars」をめぐり、KRAFTONは9月23日、ベトナムのプロ選手HimassとTanVuuを永久追放にした。ゲームのアカウントを停止し、公式大会への出場資格も取り上げる内容で、理由は他人の配信から情報を得る、いわゆる「配信スナイプ」だった。
ベトナム国内ではこの処分に反発が広がった。報道によると、大手のネットカフェチェーンが数千台のPCからPUBGを削除し、複数のeスポーツクラブが公式の活動に参加しないと表明したという。有名な配信者の中にも、PUBGから離れる人が出ている。所属チームの側も、処分が重すぎないか再検討を求めている。
動きはSteamのストアページでも確かめられる。現地の報道は、PUBG PCのSteamページからベトナム語の対応が消えたと伝えていた。9月26日時点のストアページでも、対応言語は日本語や英語、タイ語など17言語で、ベトナム語は載っていない。

報道によると、PUBG Esportsの公式の大会日程からも、ベトナムの大会の予定が消えたという。当局がPUBG PCを全面的に遮断すれば、Steamだけでなく、EpicやPlayStation、Xbox経由の配信にも及ぶ可能性が指摘されている。ただ、この記事を書いている時点で、具体的な措置が決まったという公式の発表は出ていない。
r/Steamは「無許可」の意味で割れた
r/Steamのスレッドでは、Steamそのものが悪いのか、それともベトナムの制度に原因があるのか、という話から始まった。最初に多くの支持を集めたのは、「無許可」という言葉の意味を問い直すコメントだった。
ここで言う「無許可」はかなり曖昧だよ。KRAFTONはベトナムに配信会社を持っていなくて、プレイヤーはSteam経由で遊んで、お金のやり取りもSteamで済ませている。それでSteamが締め出された、という流れなんだ。
これに続いて、ベトナムでは「配信会社(パブリッシャー)」と「販売の場(ストア)」の区別が無いという指摘が出た。
そうじゃなくて、当局はSteamをパブリッシャーだと思っているんだ。ベトナムではパブリッシャーと販売業者が分かれていなくて、たとえばVNGはその両方をやっている。
つまり、パブリッシャーには現地の提携先と許可が必要っていう、中国のルールみたいなもの?
ここで議論は、制度の奥にある事情へと移っていく。あるユーザーは、表向きの理由は税金でも、実態はもっと深いと書き込んだ。現地でゲームを提供するには国内の事業許可が必要で、その事業者はベトナム国籍の人が51%以上を所有していなければならない、という主張だった。このコメントには反対票が集まったものの、それをかばう声も出た。
彼がこんなに反対票を食らっているのは、本当のことを言っているからだよ。自分の国の暗い部分が世界にさらされるのを嫌う人は多いから。
ベトナムのEC企業で働いていたけど、政府とつなぐAPIを作らされて、すべての注文のデータを丸ごと渡していたよ。
ところが、流れはここで別の方向へ向かう。反対票の理由は政治ではなく、主張の「ファクトチェックをAIでやった」と添えたことにある、という反論が相次いだ。
AIでファクトチェックするっていうのが間違いなんだ。AIは平気で話をでっち上げる。Redditでコピペの駄文を読みたい人はいないよ。
AIでファクトチェックしてもいい。使った情報源を全部示させればいいんだ。駄文には変わりないけど、少なくとも照らし合わせる出典は残る。
当のユーザーは「先に自分の意見を書いて、AIは確認に使っただけ」と説明し、間違っているところがあれば一緒に確かめてほしいと返していた。所有比率についての主張も、スレッドの中では誰も出典を示していない。この記事で確かめられたのは、許可制を定めた政令があることと、PUBG PCが許可を受けていないと報じられていることまでだにゃ。
スレッドの前半では、KRAFTONに現地の配信会社がいないことが原因なのか、Steamを配信会社と同じに扱う制度が原因なのか、で意見が分かれていた。それが後半では、AIに確かめさせた情報を信じてよいのかどうかという話に変わっていた。当局が全面的な遮断を決めるのかどうかは、ベトナムでSteamを開いたときに、ストアが表示されるかどうかで分かることになる。
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