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『Beyond These Stars』10月16日発売。宇宙クジラの体調が物語の結末まで左右する街づくり

投稿: 2026/08/22by tobariware7分で読めます
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街づくりゲームで一番手をかける相手といえば、普通は住民だ。ところが『Beyond These Stars』では、その住民を乗せて運んでいる巨大なクジラのほうが、よほど手のかかる管理対象になっている。

Balancing Monkey Gamesが開発する街づくりシミュレーション『Beyond These Stars』の発売日が10月16日に決まった。舞台は、銀河をひとりぼっちで旅する宇宙クジラ「キーワ」の背中。先の見えない日々から抜け出したピープスたちが、その背中に降り立って街を広げていく。開発元はニュージーランド・ダニーデンのスタジオで、2020年の『Before We Leave』に続く2作目。パブリッシャーはHooded Horseが務める。前作と同じく、戦闘のないゲームだよ。

クジラの体調が悪いと、住民の足元にトゲが生える

キーワは背景でも乗り物でもなく、自分の意思と要望を持った生き物として扱われている。ゲーム内には専用の幸福度メーターがあり、プレイヤーの行動がキーワにどう響いているかを常に見せてくる。

何が機嫌を左右するのか。まずは背中の環境そのもの。木を植え、汚染を抑え、集落のまわりに川を通してやると、キーワの生態系が健康に近づき、気分も上向く。逆に、背中を掘り返して汚しっぱなしにすれば、そのまま体調に跳ね返ってくるという仕組み。

面白いのが温度で、熱い星域に長く居座りすぎるとキーワは不機嫌になる。そして幸福度が下がりすぎた場合、キーワは自分の判断で涼しい場所へ「緊急移動」を始めてしまう。プレイヤーの都合とは関係なく、住処のほうが勝手に旅立つわけだ。

さらに、キーワとの会話で選ぶ返事の内容も幸福度に効く。傷つけるようなことを言えば少し下がり、前向きな言葉をかければ少し上がる。技術ツリーには「Whale Communicator」という専用の建物があって、そこに新しい対話が届くと通知が出る作りになっている。

結果は目に見える形で返ってくる。キーワが健康なら銀河を移動する速度が上がり、遠くの星域へ行きやすくなる。とても幸せな状態が続くと背中に「キーワの果樹」が生え、これがピープスの幸福度にボーナスを与えてくれる。反対に不健康なままだと生えてくるのは「トゲのある茎」で、こちらは住民に悪影響を及ぼす。

そして体調は、記憶とも結びついている。健康度が一定の水準を超えるごとにキーワのほうから話しかけてくるようになり、健康であるほど自分の過去をよく思い出す。その記憶は明るいものとは限らないらしい。開発陣は、キーワの健康度が物語の進み方と結末そのものに直接影響すると開発ブログで明言している。乗せてもらっている相手をどう扱ったかが、そのままエンディングに効いてくるということ。

住民は祝い、病み、そしてストライキを起こす

キーワばかり気にしていると、今度は足元のピープスが黙っていない。

不満を抱えたピープスの割合が一定を超えると、彼らはストライキを始める。全員が一斉に止まるわけではないものの、一部の生産ラインは動きを止めてしまう。ストライキが起きると、その原因に紐づいた目標が提示される——住宅が足りないなら家を建てる、汚染がひどいなら有害地帯を掃除する、といった具合。これを達成すれば早期に収束させられる。下のスクリーンショットでも、画面右に赤い「Strike!」の欄と「Build 3 Cleaners on Base Plate」という指示が出ているのが確認できる。

製品版では病気と死も入る。エネルギーの管理を怠ったピープスは体調を崩し、放っておけば最悪の結果になりうる。回復させる手段として薬を作る施設が用意されていて、食事の質や装飾建築、働かせすぎない配慮といった要素が予防側に効く。仲間を失った住民は喪に服す。この一連の挙動は、開発ブログ第25回でまとめて紹介されている。

暗い話ばかりでもない。ひとつの居住地で高い幸福度のピープスがまとまった数になると、彼らは勝手にお祝いを始める。「Fairground」という遊技場が新設されていて、そこで仕事のシフトの合間に小さなお面をかぶって遊ぶ。ストライキも祝祭も、同じ幸福度という数字の裏表になっているわけだにゃ。

なお住民の顔まわりは、体験版に寄せられた「絵柄が本編と合っていない」という声を受けて、今年6月に描き直しが入っている。

クジラの背中を降りて、よその星にも街を作る

キーワの背中は広いが、無限ではない。資源も土地も足りなくなってくるため、旅の途中で見つけた惑星に前哨基地を置いて補う流れになる。

銀河マップは最初から全部見えているわけではなく、旅を進めるにつれて開いていく。マップ上のノードには、人が住めない不毛の惑星、宇宙のゴミ、正体不明の物体、交易ステーション、そして友好関係を結べる異星人などが潜んでいる。プレイヤーは偵察船で先に調べに行ける。

ここでもクジラとの関係が効いてくる。ストアページの説明によると、キーワとの関係を強固にしていないと、前哨基地をあとどれくらい使えるのか予測しづらくなる。キーワがその星系を離れると決めた時点で、置いてきた基地は視界から消える。資源を取りに行くのか、それともキーワの居心地を優先して星系にとどまるのか——という判断が、そのまま物流計画の話になっている構造。

自由に組みたい人向けには、ストーリーモードとは別にサンドボックスモードが入る。開始時に、本来なら他の惑星でしか手に入らない要素をキーワの上へ持ち込むかどうかを選べる。羊や牛を最初から置く、採掘可能な資源を全部出す、逆に川を一本も無しにする、といった設定が可能で、簡単にも難しくもできる。開発陣自身は、システムを順番に覚えられるストーリーモードから触ることを勧めているよ。

発売は10月16日、価格はまだ出ていない

対応プラットフォームはWindows PCで、Steam、GOG、Epic Games Store、Microsoft Storeで扱われる。加えて、初日からPC Game Passでも遊べる。Xbox公式チャンネルで公開された発売日告知トレーラーの説明文にも、PCとPC Game Passへの対応が明記されている。

価格は、この記事の時点でまだ公表されていない。

言語まわりは項目ごとに分かれている。インターフェースと字幕は日本語を含む15言語に対応する一方、フルボイスは英語のみ。日本語音声は用意されていないので、そこは分けて見ておいたほうがいい。

もうひとつ。この作品はもともと早期アクセスでの展開が予定されていたが、そこから完成版としての発売へ切り替えられている。開発陣が今年3月の投稿で「1.0ローンチへの切り替え」に触れており、10月に出るのは最初から完成した状態のものになる。

Steamには体験版が公開されたままなので、10月を待たずにキーワの背中の感触は確かめられる。

背中に生えるのが果樹になるかトゲになるかは、発売日までの2か月弱で決まる話ではなく、遊ぶ人がキーワにどう接するかで決まる。

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