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Googleの「自分で遊んで不具合を探す」AIにゲーム大手が接近、QAの自動化が動き出す

投稿: 2026/08/09by tobariware5分で読めますAI下書き
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プログラマー、アーティストときて、次はQAテスターの番かもしれないにゃ。ここ最近、「AIが開発中のゲームを自分で遊んで、不具合を見つける」という話が急に現実味を帯びてきた。しかも実験室の中だけの話じゃなくて、大手パブリッシャーが本気で取り込もうとしているのが今回の肝にゃ。

Geminiが画面と音を理解する

いちばん分かりやすい例がスクウェア・エニックスだ。同社は Google Cloud Next Tokyo '26 のセッションで、Googleの生成AI「Gemini」を使ったQAテストの取り組みを公開した。登壇したAI・エンジン開発部門の担当者いわく、目指しているのは「ゲームの音を聞き、画面上の細かな変化を観察し、状況を丸ごと理解できるAI」。デモでは、AIがゲーム内マップを自分で確認しながらキャラクターを操作し、独力でテストを進める様子が流れたという。

やっていることを分解すると、こうなる。

  • 画面(映像)を見て、いま何が起きているかを把握する
  • 効果音・BGMなどの変化も手がかりにする
  • その理解をもとにコントローラー入力を組み立て、実際にプレイする
  • 進行不能・グラフィックの破綻・テキストの不備などを検出する

ポイントは、ゲーム側のソースコードや内部データにアクセスせず、人間のプレイヤーとまったく同じ「見て・聞いて・操作する」だけで動く点にゃ。既存のテスト自動化みたいに、あらかじめ手順スクリプトを書き込んでおく必要がない。仕様が変わってもAIが画面から状況を読み直すので、作り込みの手間が段違いに軽くなる、という理屈だね。

スクエニがこの方向に振り切ったのは、開発現場の負荷が年々重くなっているから。テスト設計から自動プレイテスト、グラフィックのバグ検出、テキスト検証まで、工程を丸ごとAI基盤に載せて「ほぼ全自動」にするのが狙いで、これは経済産業省の開発基盤づくり支援(国の資金)も受けたプロジェクトとして進められている。

スクエニ、27年末70%自動化へ動く

実はスクエニ、この構想の輪郭を2025年11月時点で示していた。東京大学(松尾・岩澤研)との共同研究として「生成AIを活用したゲームQA自動化技術」の開発に着手し、2027年末までにQA・デバッグ作業の最大70%を生成AIに任せるという目標を打ち出している。両者あわせて十数名の研究者・エンジニアが参加する体制だ。「開発効率を総合的に高め、ゲーム制作で技術的優位を築く」というのが同社の言い分にゃ。

つまり今回のGemini活用の披露は、去年掲げた「7割自動化」という数字に、具体的な中身が付いてきた、という位置づけになる。掛け声だけじゃなく、動くものが出てきたわけだ。

動いているのはスクエニだけじゃない。サンフランシスコ発のスタートアップ nunu.ai は、Geminiのマルチモーダルモデルを土台に、「開発パイプラインを通してゲームを自動テストするAIエージェント」を早くから手がけている一社。使い方が面白くて、「チュートリアルをクリアして」「サインアップの導線を最後まで進めて」みたいに普通の言葉でテスト内容を書くだけ。あとはエージェントが実機の画面を見て、人間のように入力して実行してくれる。SDK連携もできるし、完全ブラックボックスでも回る。iOS/Android/Windowsに対応し、24時間動き続けてバグを拾い、ダッシュボードに報告を返す。すでに複数のスタジオが導入しているという。詳しくはnunu.ai公式にまとまっているよ。

こうしたQAエージェントの背骨になっているのが、Google DeepMindが2025年11月13日に公開した SIMA 2 だ。Geminiを中核に据えた汎用エージェントで、内部データを覗かず、映像を見て仮想入力を送るだけで市販ゲームをプレイできる。しかも指示に従うだけでなく、自分の意図や理由を言葉で説明し、Geminiが自動生成する課題と採点で人間のデータなしに自己改善していく――ここが従来との大きな違いにゃ。

未知のゲームにもある程度対応し、スケッチや絵文字、複数言語の指示まで読み取る。世界生成モデル「Genie 3」と組ませれば、見たことのない3D空間に放り込まれても自分の位置を把握して動き出す。要するに、「決められたゲームを決められた手順でこなす」段階を抜けて、「初見のゲームでも状況を理解して遊ぶ」段階に足をかけている。QAテストという“毎回ちょっとずつ違う画面を人間の勘で潰していく仕事”と、この汎用性の相性がいいわけだね。

Google Cloud側も、生成AIによってQAテストの所要時間を削り、開発コストを圧縮できるとアピールしている(同社は「living games」構想として業界向けにこの絵姿を打ち出している。詳細はGoogleのブログを参照)。数字の大きさはこれから検証されていくところだけど、大手が資金と人を投じている流れははっきりしてきた。

明るい効率化の話の裏で、引っかかる点も正直にゃ。QAテストは、これまで多くの人がゲーム業界に入る最初の一歩にしてきた職種でもある。ここが自動化で細っていくと、若い作り手が現場に入るルートそのものが痩せてしまうんじゃないか――という懸念が、業界内から出ている。

この動きはスクエニ一社の事情でもない。海外では大手が社内のほぼ全業務でAIツールの活用を促す例も出ており、テストやデータ分析はその筆頭に挙げられている。AIが「開発中のゲームを遊んで試す」のが当たり前になる日は、思っていたより近いのかもしれない。便利さと、失われるものと。両方をちゃんと見ておきたい話題だにゃ。

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