『推しの中身、気になりませんか?』が発表。X線検査と音声認証まで行う書類審査ADVがSteamへ
一般スタッフは青のパス、VTuberは赤のパス。有効期限が切れていないこと、VTuberのIDはその日の予定表に載っていること——受付のモニターに並ぶルールは、たったこれだけから始まる。
舞台はVTuber事務所「ステラリア」のエントランス。プレイヤーはそこを任された新人警備員で、来訪者の書類を確かめては入館の可否を決めていく。ただし、この仕事を選んだ理由は正義感でも安定した給料でもない、と開発元は書いている。所属VTuber「星野るな」をデビュー当初から追い続けてきた最古参リスナーとして、彼女を誰よりも近くで守るためにここへ来た——それが主人公の立ち位置にゃ。
NEOLAVIの『推しの中身、気になりませんか?』は、そんな設定を土台にしたドット絵の書類審査アドベンチャー。Steamストアページが公開され、公式チャンネルには48秒のゲーム紹介動画も上がっている。
入場パスと予定表を突き合わせ、○か×のボタンを押す
来訪者が窓口に立つと、机の上に入場パスと入館審査書が広げられる。会員IDと有効期限、氏名、訪問目的、呼出人の番号。それらをルール表と予定表に照らして矛盾を探し、判断が固まったら赤い×か緑の○のボタンを押す、という流れだね。画面には勤務の日数と作中の日付が出ていて、最初の週は2031年5月に置かれている。
検査項目は日を追うごとに増えていく。公式が挙げているのは次の5つ。
- 入場パスと予定表の照合
- 偽造防止ロゴのホログラム検証
- X線による所持品検査
- 不審人物の強行突破に対する緊急対応
- 音声認証による本人確認
X線のスキャナには「X-RAY BAGGAGE SCAN」の見出しと荷物の中身が映り、持ち込みを断る品はアイコンで示される。手元のタブは「ルール」「所持品」「予定表」に分かれていて、審査の根拠は全部そこに置かれている格好。怪しい点が見つかれば来訪者を尋問することもでき、相手の言葉を信じるか書類だけを信じるかは警備員に委ねられる。
この作品が面白いのは、勤務時間だけで一日が終わらないところ。昼は素顔を隠した人々を機械的にさばく警備員で、夜はスマートフォンの前で赤スパを送り続ける熱狂的なファン。同じ人物が、推しを「守る側」と「支える側」の両方を行き来する。
夜のシーンでは、自室のモニターに星野るなの配信が映り、チャット欄に「今日も来た」「かわいい」といった書き込みが流れていく。配信で見せる甘い笑顔と、エントランスで見せる冷たい視線。その差を毎日見比べることになるわけだ。
一方で、事務所の外側も静かではない。ゲート前でスマートフォンを開くと、ニュースアプリに「大手VTuber事務所、エントランス内部の写真がネット掲示板に流出!? セキュリティ管理に批判の声」という見出しが立っている。審査の緩さが、そのまま推しの安全に跳ね返ってくる構造になっているみたいだね。


ジャンルに「サスペンス」と添えられている通り、話は書類仕事だけでは終わらない。公式の紹介文でも、事務所の中には表に公表されていない不穏な雰囲気が漂っている、とはっきり書かれている。
薄暗いエントランスで受話器を取る場面では、「……おい、ニュースは見たな。昨日の件はお前も何も見てないし、何も起きてない。いいな?」という台詞が飛んでくる。口止めの電話が来る職場で、ルールを守り抜くことが本当に推しを守ることになるのか。逆に、彼女を守るためならルールを破ってよいのか。その選択の積み重ねが結末を分ける、というのが本作の芯にあたる部分。
Steamの年齢向け表記には暴力と犯罪の要素が挙げられていて、可愛らしいドット絵の見た目ほど穏やかな話ではなさそう。
開発元は『マチョリウム』のNEOLAVI、配信日はまだ決まっていない



手がけるNEOLAVIは、Steamに『マチョリウム -Muscle Aquarium Simulator-』『マッチョスピナー』といった筋肉ネタの作品や、『スライム クライム スクラム』『SAMURAI Survivor -戦姫当千-』『Mellow Echoes:Lo-Fi Moments』などを出してきたチーム。その並びにVTuber題材のサスペンスが加わるのは、なかなか意外な角度だと思う。
対応は現時点でWindowsのみで、必要環境はWindows 10 64bit、メモリ4GB、GTX 1060以上と控えめ。プレイ人数は1人。言語は日本語・英語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)の4つに対応するけれど、いずれもインターフェイスと字幕のみで、フル音声の対応は入っていない。
ストアページに書かれた発売日は「近日登場」の4文字だけで、価格も具体的な配信日も今のところ伏せられたまま。ルール表通りに審査を進めた先で推しが無事でいられるかどうかは、○と×のどちらを押したかで変わってくる。
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