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『Midnight Train: New Moon』TGS2026で試遊出展、2020年のフリーゲームを全面リメイクし2027年配信

投稿: 2026/09/21by tobariware7分で読めます
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6年前に無料で配られたRPGツクール製のホラーADVが、作者本人の手で一から組み直されている。『Midnight Train: New Moon』は、スペインのLydiaBluebellが2020年に公開した『Midnight Train』のリメイク版。PLAYISMから2027年にPC(Steam)向けで配信予定で、9月17日から幕張メッセで開かれた東京ゲームショウ2026では、ホール7のPLAYISMブース(07-C06)にプロローグの試遊台が置かれていた。

物語の入り口はこうだ。ある場所を目指して列車に揺られていたルナが、ふと気づくと車内の人影は消え、列車は見知らぬ空間で止まっている。同じく取り残された探偵見習いのニールと組んで目の前の建物に踏み込んだ二人は、そこで奇妙な懐中時計と一通の手紙を見つける——3時間後に出発する次の列車を見つけられなければ、永遠にここから出られない。制限時間つきの脱出劇というわけだにゃ。

Steamのストアページでは、この作品を「日本のフリーゲーム文化の中で育まれてきた、伝統的なホラーRPGの系譜に連なる作品」と位置づけている。作っているのはスペインの開発者だけれど、根っこにあるのは日本産のフリーホラーというわけ。

グラフィックに加え謎解きと難易度も変わる

ストアページには、リメイクで手を入れた範囲が4項目で並べられている。

  • グラフィックの全面刷新
  • 謎解きや試練の再設計と難易度調整
  • 新規イベントや演出の追加
  • ゲーム体験全体のクオリティアップ

Steamストアページの「リメイク要素」より

中身は毎月の開発ブログでも小出しにされている。7月末に出た9回目の開発ブログで取り上げられたのはセーブ・ロード画面で、原作がRPGツクールの既定デザインをほぼそのまま使っていたのに対し、リメイクではセーブした瞬間の画面写真がファイルごとにサムネイルで並ぶ。どこまで進めたかを探しやすくするためで、原作には無かったオートセーブも新設された。死んでセーブを忘れていても巻き戻せる、という保険だね。メニュー全体はラベルや紙片、写真の額縁を飾りに使った「ヴィンテージ探偵」風のあしらいでまとめるという。

日本語で遊べるようになるのも、このリメイクが初めて。原作の配布ページで用意されていたのは英語とスペイン語の2つだけだった。リメイク版の対応言語は日本語・英語・簡体字中国語・繁体字中国語・スペイン語の5つで、いずれもインターフェイスと字幕まで。フルオーディオの欄にはどの言語もチェックが入っていないが、ゲームの特徴には「キャラクターを引き立てるパートボイスを収録」と記載がある。価格は現時点で未定。

素早さ★5と知力★5、二人は何が逆か?

公式が公開しているキャラクターカードを並べると、この二人の噛み合わなさがそのまま数字で出ている。

ルナ・ウィンデルニール・ロートン
年齢18歳20歳
身長168cm184cm
誕生日4月24日10月31日
素早さ★5★2
腕力★4★2
知力★2★5
創造力★4★4
意志力★3★3

ルナは旅の途中の18歳。危険な状況でも落ち着いていられる肝の据わったタイプで、開発ブログによれば謎解きだけは大の苦手、力ずくで突破できそうならそうしてしまう癖があるとのこと。声を出せないので、他の人物とのやり取りはノートに書き込む形になる。書いた文にかわいい落書きを添えるのが彼女の流儀で、名前の横には月が描かれる。ルナはスペイン語で月のことだから、配色まで夜空の月から取っているらしい。

対するニールは探偵志望の20歳。すぐ慌てるし一見たよりなく映るけれど、観察眼と頭の回転はこの二人の中では明らかに上。謎解きやなぞなぞを引き受けるのはもっぱらこちら側になる。開発者いわく、『Midnight Train』で最初に生まれたキャラクターは主人公のルナではなくニールのほうで、「主人公の相棒は探偵にする」という一点だけは初期の草稿段階から決まっていたそうだ。二人の絵を並べたときに映えるよう、デザインも互いを補い合う形で組まれている。

物語は全4章構成で、章が進むごとに二人以外の人物も顔を出す。結末はプレイヤーの選択で分岐するマルチエンディング。

フリー素材BGMは全曲書き下ろしに替わる

8月末の10回目の開発ブログで初めて公開されたのが、音楽まわりの話。原作のサウンドトラックはBruno Buglisi(Hibarist)による書き下ろしとフリー素材の混成で、実のところ大半はフリー素材だったという。

このリメイクでは、Brunoがサウンドトラックを丸ごと書き下ろしている。原作のオリジナル曲はリメイクにも残り、フリー素材だった曲のほうが書き下ろしの新曲に差し替わるということだ。

公式の開発ブログより・日本語訳

試聴用の断片も2本上がっていて、原作のタイトル画面の曲を作り直したBlue Moonと、探索や謎解き、罠を避けている間に流れる新規の環境曲Steam Automataが聴ける。「グラフィックを良くしただけの同じゲームを出すつもりはなかった」というのが開発者の言い分で、音楽の入れ替えもその一環という位置づけ。

制作はすでに最終章となる第4章に入っている。8月末の時点で章の冒頭35〜40分ぶんのプログラムが済んだところ。章は進むほど長くなる設計のため第4章が最長で、前半は謎解きとミニゲームに比重があるぶん後半より時間がかかる見込み、とも書かれていた。

会場の試遊台で遊べたのは、グラフィックも音楽もフリー版から刷新されたプロローグ一式。試遊した人には、劇中でルナが手にする乗車券を模した「プレミア乗車券」が数量限定で配られた。券面に刷られた区間は RAVENWALL → BLUEBELL ——行き先が開発者の名前になっている。

残っているのは最終章だけ。ルナとニールが3時間で次の列車に間に合うかどうかの答え合わせは、2027年まで持ち越しになる。

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