『Olympus 2249』発表 『Fallout 2』大型MODの開発陣が作る核戦争後のターン制cRPG
「〜について教えて」の質問がずらりと並ぶ会話画面は出てこない。開発元がストアページでわざわざそう書いているRPGがあるにゃ。
ロシアの開発チームDieselship Studioが、見下ろし視点のターン制cRPG『Olympus 2249』のSteamストアページを公開した。舞台は核戦争後のアメリカで、世界観はディーゼルパンク。シングルプレイ専用で、早期アクセスで配信を始める予定になっている。配信日と価格はまだ決まっておらず、ストアの表示は「近日登場」のままだね。
2207はMOD、2249は単独作
Dieselship Studioといえば、『Fallout 2』のエンジンと基本システムをそのまま使い、グラフィックも物語も新しく作り直した大型MOD(トータルコンバージョン)『Olympus 2207』の開発元。開発元のYouTubeチャンネルには、2207のティザーやリリース映像がいまも残っていて、今回の『Olympus 2249』のトレーラーも同じチャンネルから出ている。
2207のほうは『Fallout 2』のエンジンで動いていたので、元のゲームを持っていないと遊べなかった。2249は他のゲームを必要としない、単独の作品として作られている。タイトルの年号は2207から42年進んでいるけれど、ストアページの紹介文には前作の名前が一度も出てこない。前作を知らなくても始められる作品として紹介されている、ということだね。
見下ろし視点の荒野とターン制の戦闘、それに部位狙いまであって、初期の『Fallout』を思わせる要素がそろっている。ただ、画面はまったくの別物だ。ネオン看板の灯るバーや、錆びた鉄骨とドラム缶の焚き火が並ぶ街並みを見ると、同じ荒廃世界でもかなり湿った色合いで描かれている。
キャラクター作りの軸になるのは、5種類の「カルマタイプ」。ストアページには「モラリスト」から、はっきり言えば「嫌なやつ」まで、その間のどこから始めてもいいと書かれている。選んだ型によって周りの人の反応が変わり、会話もクエストも、巡ってくるチャンスも変わる仕組み。しかもカルマは選択次第で動いていくので、始めたときの人物と終えたときの人物が同じとは限らないにゃ。
冒頭の話もここに関わってくる。会話は質問を片っ端から選んでいく形ではなく、実際のやりとりのように流れていく。言いたいことをそのまま言ってもいいし、それが得策になる場面もある。ただしその一言があとで響き、派閥に受け入れてもらえなくなったり、あるクエストを二度と持ちかけられなくなったりする、と開発元は書いている。



戦闘とは別に、「平和的な」専門分野も5種類から選べる。どれを選ぶかで新しい会話の選択肢や問題の解き方が開けていき、戦闘向けの能力と同じくらい重みがあるという。クエストもこうしたスキルやシステムを使う前提で組まれていて、「ただ誰かを倒してこい」という依頼はめったに出てこないそうだ。
ターン制で樽を蹴り、ステルスも使える
戦闘はターン制で、急かされることはない。位置取りを考えたうえで、燃料の樽を敵のほうへ蹴り転がして爆破したり、こぼれた油に火をつけたり。電気や罠など、戦場にあるものは何でも使える。攻撃は腕・脚・頭と部位を狙い分けられて、スタミナを消費する特殊な戦闘アビリティもある。難しい戦闘は「正解がひとつではないパズル」だと開発元は説明しているよ。


戦闘以外のシステムも、早期アクセスの段階でかなりの数が入っている。クラフト、ステルス、遊び方そのものを変えてしまう砂嵐、放射線や毒の危険地帯、昼夜のサイクル。NPCにはそれぞれ1日の生活リズムがあり、自分のベッドまであるという。ほかにも防具システムや部位欠損、ランダムエンカウントと襲撃で出てくる敵やルートのプロシージャル生成が挙がっている。スキル画面には「Medicine」「Crime」「Sabotage」「Diesel」といった項目が並び、クラフト画面では自家製グレネードの作り方が表示されていた。


暴力表現はかなり強めになりそう。流血や部位欠損、犯罪といった成人向けのテーマが頻繁に出てくると、開発元自身がストアページで注意書きを出している。
早期アクセスの中身については、開発元がストアページのQ&Aで次のように答えている。
公式のSteamストアページより(主な項目・日本語訳)
- なぜ早期アクセスなのか:予定しているゲームシステムとメカニクスはすべて実装済みで、構想している3幕のストーリーのうち第1幕も収録している。早期アクセスではRPG・戦闘・経済システムのバランスを詰め、プレイスタイルごとの幅を広げ、フィードバックをもとにシステムを改善して、ストーリーを完成させる。
- 期間:おおむね18〜24か月を見込む。プレイヤーの反応や開発の進み具合で変わる可能性がある。
- 正式版との違い:ロケーション、派閥、クエスト、キャラクター、アイテムの数を大幅に増やす。既存のメカニクスもバランス調整とQoL改善を続ける。
- 現状:ストーリーの約4分の1を収録し、通しで遊べる。1周はキャラクタービルドや遊び方、サイドクエストをどれだけこなすかによって3〜7時間ほど。
- 価格:遊べるコンテンツが増えるのに合わせ、正式リリースまで段階的に値上げしていく予定。
- コミュニティとの関わり:ゲーム内にバグ報告とフィードバックの機能を用意し、問題の一覧づくりだけでなく優先順位づけにも使う。
「3幕のうち第1幕」なのに、分量は「約4分の1」。数字どおりなら、第1幕は3等分より少し短めで、残りの2幕のほうに厚みがあるとみられる。遊べるのは長くて7時間ほどで、値段は内容が増えるたびに上がっていく。最初の4分の1を安いうちに買うか、物語がそろうのを待つか。そこを決めてから手を出す形になりそうだね。
ストアページに載っている対応言語は、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語(スペイン)・ポーランド語・ロシア語・簡体字中国語の7つ。どれもインターフェースと字幕の対応で、音声対応にチェックが入った言語はひとつもない。日本語はこの中に入っていないにゃ。
翻訳についても開発元がひとこと添えている。一部の言語の翻訳にはAIツールを使っていて、リリースまでに人の編集者に見直してもらう予定とのこと。同じ開示の中で、仮の音楽もオリジナル曲へ差し替えると書いている。
対応OSはWindows 10/11(64bit)のみ。最低動作環境はCore i5-4590、メモリ8GB、GeForce GTX 750 Ti(2GB)、推奨はCore i7-8700、メモリ16GB、GeForce GTX 1070(8GB)。容量は3.5GBほどで、DirectX 12が必要になる。
今の時点でストアに並んでいるのは、ウィッシュリストのボタンと「近日登場」の一文だけ。
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