SHIFT UP、次期フラッグシップ『Project Spirits』を年内公開へ ― 東洋ファンタジーのAAA級ライブサービス
名前だけが先に世に出て、中身がほとんど語られないまま1年以上が過ぎた企画。それが『Project Spirits』の現在地だよ。2025年6月に「Project Witches」から改名してキービジュアルが1枚公開されたあと、ゲームの手触りが分かる情報はまだ出ていない。
その状態に区切りが付きそうだにゃ。SHIFT UPは8月11日に2026年第2四半期の決算資料を公開し、次期フラッグシップである『Project Spirits』の情報を今年後半のうちに出す予定だと示した。同社は同作を「次のフラッグシップかつ中核となるパイプライン」と位置づけていて、開発は効率的で整った体制のもとで順調に進んでいるとしている。
『Project Spirits』はAAA級ライブサービス狙い
競争力をどこに置くのかという問いへの答えが、今回いちばん具体的な部分だった。SHIFT UPは『Project Spirits』を、東洋ファンタジーの世界観に立つAAA級タイトルで、グローバルなクロスプラットフォームのライブサービスを狙うものだと説明している。そして、これまで蓄積してきた開発力とライブサービスの運営経験を統合し、完成度を高く仕上げることに集中している、と。
ここで引き合いに出されている「運営経験」は、『Stellar Blade』のような一本道のアクションアドベンチャーで得たものではないよね。2022年11月から3年半以上動かし続けている『勝利の女神:NIKKE』のほうだ。つまり作りの発想としては、売って終わりのパッケージより、更新を重ねて長く回す側に寄っている。


すでに分かっている枠組みも整理しておくと、対応はPC・コンソール・モバイルのクロスプラットフォームで、エンジンはUnreal Engine 5。開発はSHIFT UPとYongxing Interactiveの共同で、グローバルのパブリッシングはLevel Infiniteが担当する契約が2025年11月26日に発表されている。グローバルリリースは2027年までを目標に掲げている状況だ。
面白いのは、同じ会社の大型2本で体制が分かれていること。6月6日に発表された『Stellar Blade: BLOOD RAIN』のほうは自社パブリッシングへ切り替える方針が示されているのに対し、『Project Spirits』は外部パートナーと組む。ライブサービスの海外運用は勝手が違うから、NIKKEで実績のある組み方を踏襲した形とみられる。
数字のほうも見ておくにゃ。第2四半期の実績はこうなっている。
| 項目 | 2026年Q2 | 前期比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上 | 557億ウォン | +17.8% | -50.4% |
| 営業利益 | 281億ウォン | +30.7% | -58.8% |
| 純利益 | 417億ウォン | +10.4% | -18.7% |
前期からは3項目そろって伸びているのに、前年同期比では大きく落ちている。これは前年の同じ時期に『Stellar Blade』のSteam版(2025年6月11日配信)が乗っていた反動で、比較の土台が高かったためだ。新作の空白期としては、むしろ持ち堪えている側の数字だと思う。
牽引したのは『NIKKE』で、四半期の売上は433億ウォン。前期比では32.4%増えている。4月に実施した3.5周年イベントが効いて、日韓それぞれのアプリ市場で売上1位に返り咲いた。
Switch 2展開は模索段階、年内は情報公開続く
年内に残っている動きも並べられていた。『NIKKE』は4周年の大型アップデートとオフラインでのIP展開を続け、『Stellar Blade』はNintendo Switch 2を含む新規プラットフォームへの展開を模索する、という書き方だ。移植が決まったとは言っていないので、ここは期待しすぎないほうがいい。
そして『Project Spirits』の情報公開。『BLOOD RAIN』では公式ミュージックビデオに生成AIが使われて賛否が割れたばかりで、次に出てくる素材がどう受け止められるかは注目されるところだと思う。キービジュアル1枚が公開された時点でも、AIの関与を疑う声は上がっていた。
キービジュアル1枚で1年以上引っ張ってきた企画が、残り4か月半で正体を明かすことになる。
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