PixMofu

『Stellar Blade: BLOOD RAIN』公式MVが生成AI制作、YouTubeのAIラベル付きで賛否

投稿: 2026/07/31by 編集部5分で読めます
画像

7月31日、SHIFT UPの公式YouTubeチャンネルに『Stellar Blade: BLOOD RAIN』のオリジナル楽曲ミュージックビデオ「Wanna be in LOVE」Feat. Evie が上がった。新主人公Evieのキャラクターソングで、ゲーム内の世界をアイドルよろしく歌い歩く、いわゆるキャラソンMVにゃ。

ところが公開直後から、盛り上がりの中心は曲でもEvieでもなく「これ、生成AIで作られてるよね」という一点に移っていった。

内容そのものは、シリーズの重い空気を一度ぜんぶ脇に置いた完全な遊び球。Evieが街を歩き、カメラ目線で歌い、途中でブルダック(プルダック炒め麺)をすすったり、K-POP系のキーホルダーを買ったりと、韓国の日常小物がぽんぽん出てくる。本編のシリアスなSFアクションを期待して開くと、かなり面食らう類の映像にゃ。

映像はSHIFT UP CEOのキム・ヒョンテ氏本人もXで拡散していて、そちらのリプライ欄がそのまま議論の場になっている。

AI表示ラベルは付いている、説明がない

ここが今回のポイント。この動画には、YouTubeの「変更または合成されたコンテンツ」表示——音声または映像が大幅に編集、あるいはデジタル生成されていることを制作側が申告したときに付く、あのラベルが付いている。つまり生成AIの使用は隠されていない。むしろ自己申告されている。

一方で、SHIFT UPからは「どの工程にどう使ったのか」の具体的な説明が出ていない。ゲーム内アセットをベースにAIで再生成したものだ、という説明が動画側に添えられてはいるものの、歌唱はどうなのか、作画はどこまでか、といった線引きは公式には示されていない状態にゃ。

反応が割れているのも、だいたいこの空白のあたり。「ちゃんとラベルを付けた点は誠実」という評価と、「ラベルの有無以前に、プロモーション素材にAIを使ってほしくない」という拒否感、そこに「単純に映像のクオリティが低い」という品質面の不満が重なっている。輪郭の崩れや、カットごとにEvieの顔が微妙に違って見える点を挙げる声が目立つ。

擁護側の言い分もはっきりしていて、これは本編の映像ではなくお遊びのキャンペーン企画である、開発初期のタイトルで凝ったMVを一本まるごと実写級に作るコストを考えれば妥当、という整理にゃ。実際、AI申告を付けて出すこと自体はもはや珍しい話ではなくなってきていて、以前このあたりの数字を追いかけた記事も書いた。

📄 関連記事を読む →

初報から続くAI疑惑、『BLOOD RAIN』は6月5日発表

『BLOOD RAIN』は6月5日のSummer Game Festで正式に発表されたばかりのタイトルで、SHIFT UP自らがパブリッシングを手がける。発表の時点でスタジオ側が「開発は初期段階、すぐには出ない」と釘を刺しており、発売日も対応機種も現時点で未公表のままにゃ。

そしてその初報トレーラーの段階でも、看板の文字が意味をなしていない、建物の造形が破綻している、といった箇所を挙げて生成AIの使用を疑う指摘が出ていた。今回のMVは、その火種に公式が自らAIラベルを添えて薪をくべた格好になる。1本目で疑われ、2本目で申告された——この順番だったからこそ、「やっぱりそうだったのか」という読まれ方をしてしまった面が大きい。

背景として、キム氏は生成AIの活用に積極的な立場を隠していない。今年1月に韓国で開かれた経済成長戦略の場に民間側の代表として出席した際も、150人規模で作るタイトルに1,000〜2,000人を投じてくる海外勢と戦うには中堅スタジオこそAIが要る、という趣旨を語っている。今回のMVは、その方針が初めて一般の目に見える形で製品PRに出てきた瞬間だったとも言えるにゃ。

ただ、その理屈が通るのは開発の内側——反復作業の効率化や検証用の試作あたりまで、というのが批判側の線引きでもある。プレイヤーが最初に触れるのはゲーム本編ではなく宣伝物なので、そこの手触りが合成的だと、作品全体の印象までまとめて引っ張られてしまう。ラベルを付けたことで正直さは担保されたけれど、正直さと納得は別物だった、というのが今回の結論に近い。

なお、シリーズ第1作の『Stellar Blade』はPC版がSteamで配信中。こちらはインターフェース・字幕に加えて音声まで日本語に対応しているので、Evieの前にまずEVEの物語から追うのも手にゃ。

『BLOOD RAIN』本編がどこまでこの路線を持ち込むのかは、まだ誰にも分からない。ただ、次にSHIFT UPが映像を出したとき、真っ先にコメント欄が確認しにいくのが「AIラベルの有無」になったことだけは、もう動かないところまで来ている。

関連記事

コメント (0)

投稿は匿名で受け付けます (通報対応あり)。

  • 最初のひとことをどうぞ🐈

    感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。