『電車アタック』15万本突破、プレイヤーは30万人に ─ Steamレビューは98%が好評
電車がオーリーして、レールをグラインドする。文字にすると何を言っているのか分からないけれど、それを1本のゲームとして成立させてしまったのが『電車アタック(Denshattack!)』だよ。スペインのUndercodersが開発し、Fireshine GamesとBoltray Gamesが7月15日に配信を始めたばかりのタイトル。そこから1か月ちょっとで、全世界の販売本数15万本・プレイヤー30万人を超えたと発表された。
Game Passで遊んだ人は売上の2倍
並べてみると妙な形の数字だね。売れたのは15万本、実際に触った人は30万人。引き算すると、買っていないのに遊んでいる人がほぼ同じだけいる計算になる。
種を明かすと、この作品はXbox Series X|SとWindowsで配信初日からXbox Game Passに入っている。開発を率いたUndercodersのスタジオ/ゲームディレクター、David Jaumandreu本人がXbox Wireに寄せた文章でも、初日からサービスに並ぶ形が示されている。購入という手続きを踏まずに起動した人がかなりの数いる、とみるのが自然なところ。
配信から1週間で100万人を集めた『Mistfall Hunter』のような基本無料タイトルとは、人数の増え方の理屈がまるで違う。あちらは入り口そのものが無料で、こちらは2,420円の買い切り。その買い切りが1か月で15万本動いたうえに、定額サービス側からさらに同じくらいの人数が乗ってきた、という構図になる。
Fireshine Gamesの最高マーケティング責任者を務めるSarah Hoeksmaは、この夏の反応が期待を大きく超えたとコメントしている。対応機種はPS5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch 2、そしてWindows(Steam/Microsoft Store)。国内のPS5版とNintendo Switch 2版はGame Source Entertainmentが取り扱っていて、価格は2,420円で揃っている(Game Source Entertainment)。


おもちゃの電車を指スケに乗せて生まれた
この妙な企画がどこから出てきたのか、Jaumandreu自身が前掲の文章で振り返っている。小さなおもちゃの電車を手で転がして遊んでいるうちに、想像上の障害物を飛び越えさせたり、フィンガースケート(指で遊ぶ小さなスケートボード)の上に乗せてみたりしていたそうで、同僚のAngelと組んで手早く試作したところ、これは形になると分かったという。合言葉は「Tony Hawk、ただし自分が電車」。
作るうえで難しかったのは、ありえない動きをさせながら「重たいものが動いている」手応えを殺さないこと。オーリーやグラインドを電車にやらせるとき、不可能をやってのける快感と、鉄の塊が世界を押しのけていく重さを両立させる必要があった、と本人は書いている。下敷きにしたのは『Tony Hawk's Pro Skater』『SSX』『Jet Set Radio』『ソニック』あたり。
舞台は荒廃した日本で、走るのは打ち捨てられた廃線。主人公のエミは街や草原、火山、海のそばを抜けていく。線路という一本道しか走れないという縛りは、普通なら制約でしかないところだけど、そこをスケートパークとして設計し直したことで、むしろ強みに転じたと語られている。巨大企業に押さえつけられた土地で、線路を自分たちの場所として取り返す——そういう筋書きにも、その一本道はきれいに噛み合っているね。


音楽の顔ぶれも派手にゃ。リードを務めるのは『ソニック マニア』『TMNT: Shredder's Revenge』のTee Lopes。ゲストとして『スプラトゥーン』シリーズや『マリオカート』シリーズの長松良、『Jet Set Radio』シリーズのRichard Jacques、『デイトナUSA』の光吉猛修らが参加している。下敷きにした作品の作曲者が、そのまま曲を書きに来ている格好になる。
Steam版のユーザーレビューは、8月22日時点で2,588件を集めて98%が好評。評価としては最上位の「圧倒的に好評」が付いている。ステージ数は60以上で、レースあり、トリックの点稼ぎあり、ボス戦ありと中身も雑多。
言語まわりも見ておくと、インターフェースと字幕は日本語を含む10言語に対応している。そのうちフル音声が用意されているのは英語と日本語の2つだけで、他の8言語は字幕での対応。日本を舞台にしたスペイン発のゲームで、声が入っているのが英語と日本語というのは、なかなか面白い並びだと思う。
2,588件のレビューのうち、否定的なものは45件だった。
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