酔うほど強く、酔うほど幻覚が濃くなる─『泥酔ローグとおしまいの吸血鬼』8月21日配信
一杯あおるごとに強くなる。ただし、あおりすぎると目の前の景色を信じられなくなる。そんな厄介な燃料でダンジョンに突っ込むデッキ構築型ローグライク『泥酔ローグとおしまいの吸血鬼』が、いよいよ配信日を確定させたにゃ。開発元の26億年スタジオがSteamのお知らせで「発売日は8月21日」と告知しており、あわせて公開された告知ビジュアルにも2026年8月のカレンダーで21日(金)に印が付いている。ストアページのリリース日表記は8月20日のままになっているが、開発元自身の告知は8月21日だ。
物語の枠組みはシンプル。吸血王が隠していると噂される秘蔵のワインコレクション目当てに「吸血王の城」を目指す、「泥酔ローグ」ことリタと「終焉の吸血鬼」ことエンドの二人が主役だ。城にたどり着くにはいくつものダンジョンを抜ける必要があり、道中は危険なトラップと地形、そして魔物だらけ。正面突破はまず無謀なので、リタは「風のクローク」を装備して、エンドは自身を霧に変えて、降りかかる危険をひとまず“かわす”ことができる。
ただ、この作品の面白いところは、かわした危険が消えないこと。回避した危険は次の階層でより危険になって帰ってくる、とSteamストアページで明言されている。今日の楽をどこまで未来に押しつけるか——ローグライクとしての緊張はそこから生まれる仕組みにゃ。
「呑むか死ぬかだ!」というカードが、この作品の性格を全部言っている
酔いはただの味付けではなく、画面左上に常設された数値だ。公開されているプレイ画面では、HPのすぐ下に「酔い 146/160」といった具合に酔い値が並び、その下に戦闘・俊敏・感知・解錠・知識の各ステータスが「8〜19」「13〜31」のような幅を持った数値として表示されている。判定はこの幅の中で振れるロールで決まるわけで、酔いが乗るほど上振れが伸びていく、というのが「酔えば酔うほど強くなる」の中身にゃ。
その代償が、同じ枠に表示されているもうひとつの数字——「幻覚発生率」。素面(酔い0/100)のスクリーンショットでは0%、酔い100/100では20%、酔い146/160まで持っていった画面では26%まで上がっている。幻覚が起きると現実を正しく見られなくなり、目の前に現れた飼い犬のオデュッセウスくんが実は凶悪な魔物、なんてことになる。実際のプレイ画面でも、宿屋の女性を描いたカードの隅に小さく「幻覚」の印が付いていて、目の前の情報そのものが疑わしくなる作りになっている。用法用量を守ってほどほどに、というのが公式の言い分だけど、危険なダンジョンは酔った勢いでないと踏み込めない。この矛盾を毎ターン天秤にかけるのが本作の遊びだ。
デッキ側にも酔いを軸にしたカードが仕込まれている。たとえば「呑むか死ぬかだ!」と名付けられた呪章は、効果が酔い値の上限がなくなり、酔い値の変動は2倍になるというもの。スキル習得画面に置かれた同名のスキルは「酔いの判定ロールの最大値を+20%する」と書かれていて、酔いをリスクごと資産に変える方向へビルドを伸ばせるようになっているらしい。画面には「呪章の作製」ボタンとその残り回数も見えるので、道中で自分の武器を仕立て直していく手触りもありそうにゃ。
第7階層、残距離3。「判定に失敗すると死ぬ」と書いてあるカードを引いてしまった


ダンジョン部分は、階層と「残距離」の組み合わせで進行するらしい。公開画面では「第7階層 残距離3」「第8階層 残距離12」といった表示があり、その下で引いたカードに対して実行か先送りを選ぶ。先送りが、さきほどの「かわした危険はより強くなって戻る」に直結しているわけだ。
引いたカードの物言いも容赦がない。バジリスクのカードにはひとこと「[俊敏24]の判定に失敗すると死ぬ。」とだけ書かれている。素面のリタは俊敏が28〜28に固定されていて計算が立つが、代わりに上振れも望めない。画面右の探索ログには「あなたは落盤の罠を回避した!」「あなたは神経ガスの空間を乗り切った!」「勝利報酬として治癒の指輪を手に入れた!」「酔いが100上昇!」といった行が積み重なっていて、テーブルトークRPGの判定表をそのまま覗いているような読み味がある。

一区切りごとに挟まる「キャンプ!」では、HPが全回復する休息、酔いが最大値まで回復する酒宴、ステータスポイントを2獲得する鍛錬の三択が並ぶ。体力か、酔い(=火力と幻覚)か、恒久的な伸びか。ここでも三すくみを選ばされるのが、なんとも意地が悪くて良い。レベルアップ時のスキル習得はHP・戦闘・俊敏・感知・解錠・知識といった系統に枝分かれしていて、スキルポイントの振り直し(リセット)ボタンも用意されている。
気になるなら、配信を待たずに体験版から入るのがいい

本作は、同じ26億年スタジオが無料公開していた『泥酔ローグと増魔の洞窟』をベースに、探索できるダンジョンを増やし、リタに加えてエンドを登場させた発展版として作られてきたタイトルだ。Steamでは体験版が2025年5月30日から配信されており、8月21日を待たずに手触りを確かめられる。
肝心のスペック面は項目ごとに確認しておきたい。動作環境はWindows 10以上で、Mac・Linuxの記載はない。プレイ人数はシングルプレイのみで、Steam実績・フルコントローラーサポート・Steamクラウド・ファミリーシェアリングに対応。対応言語は日本語・英語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)の4つだが、ストアの言語表でチェックが入っているのはインターフェイスと字幕だけで、フル音声はどの言語も非対応となっている。価格は本稿執筆時点でストアに掲示されていない。
なお公式サイトには対応機種としてSteamとNintendo Switchの両方が挙げられているものの、今回わくわくゲームズと26億年スタジオが日付を出したのはSteam版のみ。Switch版がいつ来るのかは、まだ明かされていないにゃ。
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