野焼きパズル『NOYAKI』発表、炎は操作不可で選べるのは点火場所だけ。ピンクル開発で2027年第1四半期配信
春が来る前の草原に、わざと火を放つ。枯れ草ごと焼き払うことで、草原が森に変わっていくのを食い止める——それが「野焼き」と呼ばれてきた作業だ。その火入れの段取りを、まるごとパズルに仕立てた新作が出てきた。
株式会社ピンクルが9月16日に発表した『NOYAKI — CONTROLLED BURN』がそれで、Steamのストアページも同じ日に公開されている。配信は2027年第1四半期を予定。
プレイヤーは野焼きを任された職人という立場で、やることは草原に火を点けること、ただそれだけ。そして点けたあとにできることは、何も無い。ストアページには「一度放った炎は、二度と手元に戻りません」と書かれていて、このひと言がそのまま遊びの芯になっているにゃ。
プレイヤーは炎を操作できない
火は気まぐれに燃え広がるわけではなく、地形と風という決まったルールに従って進む。上り坂では勢いを増して駆け上がり、下り坂に入ると力を失う。風下へは扇形に広がっていき、崖・川・道の前では足を止める。この性質が土地の起伏と風向きに重なって、火の通り道が決まる仕組みだ。
だからプレイヤーがまずやるべきなのは、点ける前に土地をよく観察すること。どこに、いつ、何回火を入れるか——決められるのはその一点だけで、燃え始めた炎に指示を出す手段は用意されていない。ボタンを押した瞬間、結果は土地の形と風のほうへ渡ってしまう。
じっくり考えてから点火して、燃え広がっていく様子は早送りで一気に見届けることもできる。読んで、点けて、見届ける。この3拍子が1ステージの流れになっている。手を動かし続けるタイプのパズルではなく、盤面を眺めている時間のほうが長そうな作りだね。
草原には人の暮らしがある。家屋、納屋、保安林、そして放牧されている牛や羊。炎が建物に燃え移れば、その時点で失敗となる。家畜も同じで、火が回ってくる前に安全な場所へ移しておかなければならない。焼き払うべきものと、絶対に焼いてはいけないものが、同じ盤面に同居しているわけだ。


そこで効いてくるのが防火帯。草原を掘って帯を作っておけば、炎はその線で確実に止まる。ただし掘れる本数には限りがあり、しかも使わずに残した本数がそのまま評価点になる。安全策を厚く取るほど点が落ちていく、という引っ張り合いだね。
防火帯で力ずくで囲い込んで確実に片付けるか、起伏と風を読み切って最小限の本数でしのぐか。守るものの位置は最初から盤面に見えているので、どこまで地形に任せられるかを見積もる作業が、そのまま腕前になる。
焼けた黒い土に草が芽吹くまでが野焼き
1ステージの結果は、達成率・点火回数の節約・防火帯の節約・タイムという4つの項目それぞれに評価が付き、そのうえで総合ランクが出る。どこが足りなかったのかはリザルト画面で確認できるので、同じ土地を何度も焼き直してランクを詰めていくタイプの遊び方になりそう。ストアページにも「スコアアタック」のタグが並んでいる。
そして焼き終えた黒い大地には、新しい草が芽吹いていく。ストアページはこの芽吹きを「野焼きの本当の目的」と書いている。焼き払うこと自体がゴールなのではなく、翌年の草原を作るための手入れである——題材の由来を、そのまま最後の一枚に据えた構成になっているにゃ。


対応プラットフォームはPC(Steam)で、動作環境にはWindows 11が記載されている。価格の欄はまだ空のまま。対応言語は日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)の4つだが、音声(フルオーディオ)に対応する言語は無く、テキスト面での対応にとどまる。あわせてストアページでは生成AIの利用も開示されていて、ソースコードの記述にAIコーディング支援を、各言語へのテキスト翻訳にAIを使っているとのこと。
開発・販売を手がけるピンクルは、『ドラゴンクエストVIII』『ドラゴンクエストIX』などでプロデューサーを務めた市村龍太郎氏が2023年に立ち上げた会社(会社概要)。第1作は2025年12月25日に配信された『プリッとプリズナー』で、公式サイトによるとSwitch 2 / Switch / Steamに対応するパーティーゲームだ。
排泄がテーマのパーティーゲームの次が、風向きを読んで野原を焼くパズル。並べて眺めても脈絡は見当たらないけれど、この会社が掲げているスローガンが「ピン!とくる発想力で、世界を楽しく!」だと知ると、少しだけ筋が通って見える。
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