強制参加の社員研修を生き抜く協力ゲーム『Out of Office!』発表、ノバスコシアの新スタジオが開発
仲間が1人倒れるたび、チーム全体の「シナジー」に恒久的なペナルティが入る。それが積み重なると、待っているのは解雇だ。カナダ・ノバスコシア州のスタジオ besszong. が発表した『Out of Office!』は、そんな設定を大真面目に掲げた2〜6人用の協力キャンプゲーム。Steamストアページが公開され、ウィッシュリスト登録を受け付けている。
マダニ・空腹・毒を管理する社員研修
舞台はカナダ大西洋岸にある国立公園。プレイヤーが演じるのは、勤め先が新しく打ち出した「強制参加の社員研修旅行」に選ばれてしまった社員たちにゃ。名目はチームビルディングなんだけど、公式ストアページの説明が力を入れて書いているのは、もっぱら生き延びるほうの話だった。
管理対象として挙がっているのは、マダニ、空腹、毒、そして刻々と溜まっていく膀胱。多種多様な動植物が生息する森には、友好的な生き物もいれば、そうでないやつもいる。奥深くに何が潜んでいるかは誰にも分からない、という思わせぶりな一文まで添えられている。
脱落が個人の失敗で済まないのがこのゲームの意地悪なところで、メンバーが1人減るごとにチーム全体のシナジーへ恒久ペナルティが課される仕組み。放っておけば解雇、つまりゲームオーバーが近づいていく。とはいえ救済措置はあって、しかるべき「リファラル(社員紹介)」を通せば、失った同僚は職場に復帰できる。ゲームの特徴欄にしれっと並んでいる「アライグマ転生!」というひとことが、たぶんその中身にゃ。



研修の実態は製品テストだ。チームは大自然のなかで会社の新型テック製品を試させられ、日が変わるたびに新しい製品と新しいタスクが降ってくる。公式の説明はこの「チームビルディング・アクティビティ」を、ボスが実験的なテクノロジーを試すための新しい口実、と身も蓋もなく言い切っている。
内容として名前が出ているのは、障害物コースで仲間を声で誘導するもの、暗闇のなかではぐれた同僚を探し出すものなど。どれも1人では成立しない作りで、近接ボイスチャットに対応しているのも当然の設計だね。オンライン協力は2〜6人、コントローラー操作とファミリーシェアリングにも対応する。
そのほか特徴として挙がっているのが、カオス要素、ぐにゃぐにゃ物理演算、ホットドッグ、キレッキレのダンス。並べ方からして、真面目な生存シミュレーションを目指しているわけではなさそう。


開発を手がける besszong. は、ノバスコシア州を拠点にする新しいスタジオ。公式サイトのチーム紹介によれば、スタジオ名は創業者の高祖父にあたるジョルジュ・ベスゾング氏にちなんでいる。エグゼクティブプロデューサーのジョージ・グリア氏をはじめ、プログラマーやアーティストなど13名が名前を出しており、大西洋岸カナダ出身の経験豊富な開発者が集まったチームだと自己紹介している。
同ページには、メンバーがUbisoft、Electronic Arts、Bethesda、Microsoftといった大手での経験を持つとも書かれている。ノバスコシア州ハリファックスにあったUbisoftの開発拠点は2026年1月に閉鎖され、71人分の雇用がなくなった。Ubisoftはこのとき、過去24か月にわたって進めてきた全社的な効率化とコスト削減の一環である、と説明している。
“時代遅れのテック企業”に振り回される社員を演じさせる、という題材の選び方。それがどこから出てきたのかは、あえて説明されていない。
対応10言語、字幕は英語のみで足りるか?
対応言語は英語、フランス語、簡体字中国語、日本語、ドイツ語、スペイン語(スペイン/ラテンアメリカ)、ポルトガル語(ブラジル/ポルトガル)、ロシア語の10種類。ただし、音声と字幕まで揃っているのは英語だけで、日本語を含む残り9言語はインターフェース表示のみの対応となっている。ボイスチャットありきの作品とはいえ、会話や指示を字幕で追う想定なら、ここは覚えておきたいところ。
その一方でストアの紹介文自体はしっかり日本語化されていて、「続きはオフラインですり合わせましょう」「草に触れる時間です!」といった見出しが並ぶ。訳の温度感も含めて、作品の空気は日本語のページからでも十分伝わってくる。
動作環境の最低ラインは、Windows 10(64bit)、Ryzen 3600相当のCPU、メモリ8GB、GeForce RTX 3050、DirectX 12、ストレージ4GB。ジャンルはアクション/アドベンチャー/カジュアルで、ユーザータグにはオンライン協力、コメディ、物理演算などが並んでいる。
価格は未発表、発売日の欄も「発表予定」の4文字が入っているだけ。社員研修の日程は、まだ誰にも通知されていない。
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