『シージ』がターン制XCOM風に―スピンオフ『Rainbow Six Tactics』2027年発売
壁をぶち抜き、床を踏み抜いて突入する――『レインボーシックス シージ』が売りにしてきた"破壊"を、リアルタイムの撃ち合いごと引っこ抜いてターン制に組み替えた新作が姿を見せた。gamescomの開幕を飾るオープニングナイトライブで、Ubisoftが『Tom Clancy's Rainbow Six Tactics』を発表した。マス目こそ引かれていないけれど、遮蔽と射線をにらみながら少人数の精鋭を一手ずつ動かす作りは、XCOM系のタクティクスを遊んできた人ならすぐにピンとくるはず。
本作は完全なシングルプレイ専用のターン制タクティクス。『レインボーシックス』シリーズにターン制の作品が登場するのはこれが初めてで、ソロ用のキャンペーンを主役に据えた作品としても『レインボーシックス ベガス2』(2008年)以来という、かなり久しぶりの座組みになる。
面白いのは、XCOM本流のように無名の新兵をゼロから育てて専門化していくタイプではないところ。あらかじめ固有能力を備えた顔ぶれをそろえて動かす、『XCOM: Chimera Squad』寄りの作りだね。撃ち合いの反射神経ではなく、どのオペレーターをどこに置き、どの壁を壊すかをじっくり考える遊びへと軸足を移した格好にゃ。開発を率いるのは『マリオ+ラビッツ』などターン制タクティクスの畑を歩いてきたUbisoftのチームで、ジャンルの勘どころは押さえている布陣だと思う。

プレイヤーが座るのは、精鋭部隊レインボーを束ねる指揮官「シックス」の椅子。このシックスの中身が、『ベガス』1と2で主人公を務めたポール・ビショップだというのが今回の大きな見どころ。長らく現場を離れていた彼が司令官として戻り、崩れかけたレインボーを立て直しながら、世界中の武装勢力へ武器や資金を流している"影の組織"を追う――物語は『シージ』の時間軸と地続きで進んでいく。
現場でフラッシュバンを投げていた男が、今度は盤面全体を見渡す側に回る。シリーズを長く追ってきた人ほど、この立ち位置の変化にぐっとくるはずだね。
ドローンで覗き、壁を破って踏み込む
戦いの前段は、いかにも『シージ』らしい。まずドローンを飛ばして戦場を偵察し、敵がどこに潜んでいるかを把握する。次に突入(ブリーチ)の計画を立て、複数ある突入口から狙いを定めて、選んだオペレーターで同時に踏み込んでいく。建物は"完全破壊"をうたっていて、たとえばSledgeのような力自慢なら壁をこじ開けて新しいルートをつくれる――このあたりの発想はシリーズの根っこそのままだ。
出撃メンバーは、『シージ』でおなじみのオペレーター15体から4人を選ぶ形。トレーラーにはAshやDoc、Montagne、Glaz、Nøkkといった顔ぶれが確認でき、それぞれの固有ガジェットや特殊能力を戦場に持ち込んでくる。ミッションは人質救出・爆弾処理・要人排除など目的がさまざまで、舞台となる拠点は世界各地の45か所以上。出撃の合間には拠点の強化やオペレーターの育成もできるようになっていて、1戦ごとの詰将棋だけでなく、長い作戦全体を組み立てる楽しみもありそう。
課金ストアもライブサービスも無し、発売は2027年
発売は2027年で、対応はPS5・Xbox Series X|S・PC(Ubisoft Connect/Steam/Epic Games Store)。加えてUbisoft+、GeForce Now、Blacknutでも展開される。運営型の大型タイトルが並ぶ近ごろのUbisoftにあって、本作は「ゲーム内ストアもライブサービスも入れない」と明言しているのが目を引くところ。追加課金を挟まず、腰を据えて遊びきる単独作として作られている。
日本語まわりも手厚い。Steamのストアページを見るかぎり、日本語はインターフェース・音声・字幕のすべてに対応する予定と記載されていて、ターン制タクティクスとしては珍しいフルボイスが期待できそう(正式リリースまでに内容が変わる可能性はある)。ウィッシュリスト登録はすでに受付中。反射神経を競ってきた『レインボーシックス』が、初めて"考える側"に回る――その手応えを確かめられるのは2027年になる。
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