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『Ratopia』のCassel Gamesが新作『Ratocalypse』を開発中 ― 兵士のAI条件を設計するターン制自動戦闘RPG

投稿: 2026/08/16by tobariware7分で読めます
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戦闘が始まったら、もう指は出せない。回復役が誰を治すかも、前衛が誰に殴りかかるかも、始まる前に書いた条件どおりに勝手に決まる。

経済都市建設の『Ratopia』、デッキ構築防衛の『Ratropolis』と、ネズミを主役にしたゲームを続けてきた韓国・ソウルのCassel Gamesが、3作目として作っているのが『Ratocalypse』だよ。Steamのストアページはすでに公開済みで、ジャンルは「キャラクターのAIを設計するストラテジーRPG」。疫病でゾンビだらけになったネズミ王国の首都へ、生き残った王子が兵士を送り込んで原因を探る、という筋書きになっている。

面白いのは、この「自分では戦わない」という形が最初からあったわけじゃないところ。

開発日誌によると、初期のプロトタイプでは遠征隊のリーダー1体だけをプレイヤーが直接操作し、残りの隊員は事前に設定したAIで戦う作りだった。ターン制の戦略性と自動戦闘のテンポ、その両方を取ろうとした設計だね。

ところが実際に触ってもらうと、二つの仕組みが同居していることのほうが問題として出てきた。味方AIが「もう倒れる寸前の敵にスキルを撃つ」ような噛み合わない動きをすると、自分で完璧に動かせるリーダーが隣にいるぶん、粗がよけいに目立つ。深い作戦を組みたくても自動戦闘側がそこまで賢くない。開発チームはここで、どちらかに寄せると決めて、直接操作のほうを捨てた。

代わりに入ったのが、ラウンドの合間に挟まる「準備フェイズ」。敵が次に使おうとしているスキルを確認したうえで、味方それぞれが今回のラウンドで何をどの順に使うかを組み直す。戦闘中に命令を飛ばすのではなく、始まる前に流れを設計する場所として置かれている。

ANDとORで最大2条件を束ねる

スキルの発動条件そのものも、作り直しの対象になっている。

以前は「契約のルーン」というアイテムを集めることで使える条件が増えていく方式だった。最初から全部の条件を開放すると学習コストが重すぎる、という判断から分割していたものだね。これを3回目のユーザーテストから撤廃して、条件は最初から自由に組めるものへ変えた。

そのうえで8月1日に公開された最新の開発日誌では、条件を2つまでANDかORで束ねられるようになったと説明されている。AND なら両方を満たす敵だけを狙わせる。OR ならどちらかの状況が起きたときに反応させる。挙げられていた例が分かりやすくて、「HPが多く、かつ遠くにいる敵を優先する」がANDの使いどころ、「味方のHPが低いとき、または複数人をまとめて回復できるとき」に回復スキルを撃たせるのがORの使いどころ、という具合。

さらに複雑な組み合わせを求める人が出てくることは想定しつつ、まずはこの形でテストを続けるとしている。あわせて、準備フェイズ中にリソース(戦術行動ポイント)を払えば設定ミスした条件をその場で直せるようにもなった。事前設計を促す作りは崩さないまま、事故だけは救済する、という線の引き方だにゃ。

同じ更新では、ラウンド準備中に各キャラの移動予定ルートを表示する機能も入っている。誰が次に何のスキルを使うかの表示と合わせて、次のラウンドがどう転ぶかを読みやすくする狙い。マウスだけでフィールドを移動できる操作の追加、調べられるオブジェクトを光らせて名前を出す変更もここに含まれる。5月の展示会で「片手で遊びたい」「どれが調べられる物か分からない」という声が集まったのを受けた改修だという。

Scientist施設はSCP風探索する

遠征の舞台は現在3種類。防御力と基礎ステータスが高い「General」、数値は控えめだがスキルの幅で戦う「Shaman」、そして2月の開発日誌で加わった「Scientist」が揃っている。

Scientist だけは全編が屋内で、収容に失敗した実験体がうろつく施設という設定。開発チーム自身が「ネット文化に詳しい人ならSCP的な空気を感じ取るかもしれない」と書いている。明るく開けたGeneral、暗いが広がりのあるShamanと差をつけるため、床タイルの外周を壁で囲んで閉塞感を出す作りにしたそうだよ。ここに出てくる敵は2系統に分かれていて、実験事故で変異した研究者や実験体のほかに、『Ratropolis』『Ratopia』に登場した「Ratron」が姿を変えて再登場する。

もうひとつ、倒れかけたキャラに起きるのが「Last Stand」。開発チームはこれを『Darkest Dungeon』の "Death's Door" に近い仕組みだと説明している。マップ側も、ランダム生成をいったん試したうえで手作りのマップエディタへ切り替えており、敵の巡回ルートを設定して「戦わずに避ける」「有利な状況で仕掛ける」判断が成立するように組まれている。

対応プラットフォームはPC(Windows)。公式プレスキットの発売日欄は空白のままで、Steamの表記も「発表予定」。価格も出ていない。

言語は英語・韓国語・日本語・中国語(簡体字/繁体字)・ロシア語の6つで、日本語はインターフェイスと字幕に対応する一方、フル音声は英語のみ。ここは分けて見ておきたいところ。

公開テストはこれまで3回行われていて、2025年12月の初回は韓国語のみ、3月の2回目で英語が加わり、5月の3回目で日本語が入った。日本語で触れる機会があったのは、いまのところこの3回目だけということになる。

Steam上の映像は現時点でティザー1本のみ。準備フェイズの画面も、条件をANDで束ねる操作も、まだ動いているところを外から見る手段は限られている。次にまとまった形で見えてくるのが体験版なのか、それとも発売時期の告知が先なのか——月イチで続いている開発日誌の次の回が、当面いちばん確度の高い情報源だね。

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