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ライブサービスをやめるか、続けるか―Redditで割れた「残された時間」の使い方

投稿: 2026/09/17by tobariware5分で読めます
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「この先50年ぶんのゲームが残っている、とはもう思えなくなった」。r/gaming に立ったスレッドは、そんな書き出しで始まっていた。投稿主は心臓の病気が見つかり、血圧の薬を飲み始めたところだという。残りは20年かもしれないし、10年かもしれない。そのうえで、限られた時間で何を遊ぶべきかを他の人に聞いてみた、という内容にゃ。

書き出しには、その人にとって意味のあった作品が並ぶ。『ファイナルファンタジーVII』のエアリス、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』、自閉症の息子と一緒に遊んだ『バンジョーとカズーイの大冒険』——最終ステージで季節ごとに姿を変える曲に泣かされた、と書いていた——、それから『スーパードンキーコング』の「Aquatic Ambience」。傑作は多すぎて、時間のほうが足りない。そこから先の返信が、想定とは少し違う方向に伸びていった。

ライブサービスを二度と触らない

いちばん人が集まったのは、作品名ですらない一行だった。

何を遊ぶかは分からない。でも、ライブサービスのゲームにだけは二度と触らないと思う。

毎日のログイン、週ごとのリセット、シーズンパスの進捗。遊んだ時間がそのまま次の宿題の予約になる作りは、残り時間を数え始めた人からいちばん遠いところにある、という理屈だね。冗談まじりの実体験も続いた。

自分も若い頃、医者に血圧が高いと言われて理由が分からなかった。原因はLoLだったよ。やめたら治った。

ただ、この流れに全員が乗ったわけではない。反対側の書き込みは、遊ぶ動機そのものが違うという指摘から始まった。

ライブサービスや対戦を断つ人は、そもそも遊ぶ理由が違うんだと思う。自分がマルチを好きなのは、人と関わることと競い合うことが楽しいから。嫌な相手を避ける仕組みも、今はだいたいのゲームに用意されている。

前から楽しめていたなら、そのまま楽しめばいいと思う。ライブサービスは公園のバスケみたいなものだよ。毎回同じことの繰り返しだけど、それは「活動」なんだ。時間が限られているからといって、続けてきた習慣をやめる必要はない。

公園のバスケ、という例えはよく効いている。積み上がる進捗のためではなく、体を動かす時間そのもののために行く場所なら、確かに話は変わってくる。

割れ方がはっきり出たのは、Destinyの話題だった。

一人でやることはもうないと思う。新しく始めることも、装備を詰める作業もどうでもいい。でも、現実の友達と遊んだライブサービスには最高の思い出がいくつもある。「仲間と最後にもう一度だけレイドを走る」なら、自分は十分あり得ると思う。

これに続いた返信が、スレッドの空気を変えた。

『Destiny 2』の「最終形態」をクリアした直後に友達2人と撮ったスクリーンショットが、今も手元にある。そのうちの1人はもう亡くなった。あのゲームで過ごした時間にはいい思い出がたくさんあるけど、彼がいない今、自分が戻ることはもうない。

「最終形態」は2024年に配信された拡張コンテンツで、長く続いた光と暗黒の物語に決着を付ける区切りの回。走り終えた直後の記念撮影は、運営型のゲームでしか撮れない類の一枚でもある。作業の話ばかりされる形式でも、そこで隣に立っていた人のほうは残る。

年齢の話を持ち出した書き込みもあった。

40歳を過ぎた。今はシングルプレイと、同じ部屋でやるマルチだけにしている。いいゲームの物語や、本当の友達と遊んだ記憶のほうが、『Team Fortress 2』に費やした数えきれない時間よりずっと長く残っている。

『Team Fortress 2』が配信されたのは2007年。この人の言う「数えきれない時間」は、そのまま十数年ぶんという意味になる。似た気づきは、もっと最近のものとしても書き込まれていた。

数か月前の自分がこれだった。余命の話は無いけれど、MMOやPvPでランクを上げて上手くなることに時間を注いで、良い物語をいくつも取りこぼしていた。名作として挙げられるたびに買って、後で遊ぶつもりのまま積んだものがどれだけあったか。

それへの返信は短かった。

対戦ばかりやって物語を逃してきたことに、自分もずっと空虚さを感じていた。書いてくれてありがとう。目が覚めた。

断つ側が目立つ流れの中で、はっきり逆に立った声もある。

自分は『ARC Raiders』が本当に好きだ。唯一の不満は「もっと中身が欲しい」だけ。見た目も、アニメーションも、音楽も、ゲーム部分も、撃ち合いの手触りもいい。無料のイベントに参加すれば有料通貨がもらえて、それで装いも手に入る。

『ARC Raiders』はEmbark Studiosが2025年10月30日に配信した作品で、Steam版は6,390円。課金の作りをどう評価するかは人によって割れるところだけど、少なくともこの人にとっては、形式ではなく中身の問題だったということになる。撃ちたいだけ撃って電源を切れるゲームとして『HELLDIVERS 2』を挙げる人もいて、運営型を一括りに切り捨てる流れには、その都度ブレーキがかかっていた。

スレッドがここまで伸びた理由は、たぶんこの一言に出ている。

最初は「時間が限られている人がライブサービスに使うのはもったいない、そりゃそうだ」と思った。でも、この地球にいられる時間が限られているのは全員そうだと気づいた。自分の遊び方も考え直したほうがいいのかもしれない。

SNSも全部消すと思う、という脱線まで出て、そこには犬や猫の写真しか上げていないという返信がいくつか並んだ。病気の話から始まったはずの場所が、途中から全員の持ち時間の話にすり替わっていた。

作品名を聞かれたスレッドで、いちばん長く語られたのは「やめるかどうか」のほうだった。

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