『2XKO』の名前は400案の中から生き残った──Riotが明かす命名の舞台裏
「キャッシュの無効化と、名前を付けること」——プログラミング界隈で昔から言われる“難しいことふたつ”を持ち出して、Riot Gamesの『2XKO』チームが自分たちの命名作業を振り返る記事を出したにゃ。
タイトルはずばりNaming Is Hard。書いたのはBen "Draggles" Forbes氏で、公開は7月23日。冒頭からいきなり「本当は *LeaGUE [of] Fight-3rz:TEEMO-[XD]* にすべきだった」という自虐ジョークで入ってくるあたり、この作品の名前がどれだけ長く弄られてきたかが分かるにゃ。
そもそも『2XKO』は、2019年から長らく「Project L」という開発コードネームで呼ばれていた作品。正式名称が公開されたのは2024年2月で、その瞬間の映像がこれ。
名前に背負わせる荷物を、5つに絞った

記事によると、命名作業が動いていたのは2022年後半から2023年初頭。公表の1年以上前から水面下で走っていたことになる。
まずチームがやったのは、「この名前に何を語らせたいのか」を優先順位付きで書き出す作業だった。挙がった軸は5つ。
| 優先軸 | 込めたかったもの |
|---|---|
| ソーシャル | デュオ、ロビー、対面での対戦、ローカル大会 |
| 前進感 | 新しい、フレッシュ、まだ見たことのないもの |
| 強い響き | アグレッシブで大胆、押しの強さ |
| IP由来 | ルーンテラや『League of Legends』の用語 |
| 格ゲー用語 | VS、攻撃、ガード |
「名前は真空の中には存在しない」とForbes氏。ロゴ、ゲームプレイ、ロスター、キーアート、IP、そして作品全体の空気——それらと並んで生きるものだから、単体で格好いいかどうかでは決められない、という理屈にゃ。
400案の中には「MYMAIN」も「DARE2BE」もあった

そして生成された候補は、なんと400案。
記事で名前が挙がっている落選案を並べてみると、振れ幅がすごいことになっている。
- Rising Legends / Fighting Legends / League of Fighters — 手堅く機能的な方向
- Runeterra Rumble — IPをそのまま前に出す方向
- FIGHT4 / DARE2BE / MYMAIN — かなり尖った方向
- Lethal Tempo — 『League of Legends』プレイヤーならニヤリとするやつ
400案を10案の最終候補まで絞り込み、そこから残った有力どころが Double Edge、Ascendion、Duality の3つ。デュオ=二人組という核をどう表現するかで各案が競っていたのが伝わってくるにゃ。
数回の議論で「2XKO」が抜けた

最終的に選ばれた『2XKO』は、「two times knockout(2回のKO)」と読める一方で、2人1組で戦うゲーム性の「2」も背負っている。KOという語が世界中の格闘ゲームで通じる共通語であることも決め手になった。「数回の議論を経て、2XKOが明確な本命として浮上した」というのが記事の説明にゃ。
ただ、チーム自身も分かっていたことがある。「Project L」という仮称に、プレイヤー側がすでに愛着を持ってしまっていたことだ。
バック・トゥ・ザ・フューチャーのあのシーン
発表直後の空気について、記事はかなり正直に書いている。Forbes氏いわく、あのときの自分たちは「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のあのシーンのマーティ・マクフライ」で、同じビジョンを共有してくれたプレイヤーはほんの一握りだった、と。演奏し切ったのに客が固まっているあの場面のことにゃ。
それでも記事は「時間をかけて、僕らはこの名前にちゃんと馴染んできたと思う」と続ける。地域ごとにバラバラな読み方が生まれたことも面白がっていて、フランス語圏の「ドゥ・イクス・カー・オー」にわざわざシャウトアウトを送っている。
締めの一節は「名前付けに万能の正解はない。難しいし、そして極めて主観的だ」。奇抜な名前だという自覚は持ったうえで、それを丸ごと肯定する——という着地になっている。
命名から3年半、ゲームのほうは

名前が決まった2023年初頭から数えて3年半。『2XKO』は2025年10月7日にPC版の早期アクセスを開始し、2026年1月20日にPC/PlayStation 5/Xbox Series X|Sで正式リリースされた。基本プレイ無料で、クロスプレイとクロスプログレッションにも対応している。
日本語まわりも触れておくと、PlayStation Storeの記載では音声・テキストのどちらも日本語対応。格闘ゲームでフルボイス日本語が入っているのは、地味にありがたいところにゃ。
直近では7月23日にパッチ1.2.5が配信され、Fuse(フューズ)まわりの大きな調整が入ったばかり。Juggernautはブレイクメーターを消費してソロダッシュキャンセルができるようになり、逆にFreestyleはブレイクメーター獲得量が35%削られている。Ahri、Thresh、Illaoiの弱体化も含め、公式パッチノートにはかなりの分量が並んでいる。
400案から生き残った4文字が、今では普通に大会の実況で連呼されている。名前は難しい、というのは本当だけれど、時間もまた仕事をするものらしいにゃ。
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