Riotの2v2格闘ゲーム『2XKO』12月で開発終了 ― サーバーは継続、これまでの課金は全額返金
無料で配れるものは全部配って、受け取ったお金は返す。Riot Gamesが『2XKO』について出した結論は、なかなか見ない形をしているにゃ。
League of Legendsのチャンピオンが2対2で殴り合う基本プレイ無料の格闘ゲーム『2XKO』について、Riotは積極的な開発を2026年12月で終えると発表した。ただしサービス終了ではない。サーバーは12月以降も動き続け、PC・PlayStation 5・Xbox Series X|Sでダウンロードもプレイも変わらずできる。オフラインでの対戦にも影響は無いとしている。
止まるのは更新のほう。理由としてRiotが挙げたのは、運営コストが収益を大きく上回っていること、そして大型アップデートを重ねてもプレイヤーの動きがほぼ横ばいのままだったこと。試しに触った人は多く、毎日遊ぶコミュニティも確かにあるけれど、持続可能な線に乗るだけの人数が残らなかった、という説明だね。チームの縮小、パッチ頻度の変更、ビジネスモデルの作り直しも検討したうえで、進行中の制作物を仕上げて幕を引くのがいちばん責任ある選び方だと判断したという。
購入分は順次返金、PC版は約2週間
いちばん目を引くのが返金の扱い。8月21日でKOポイントの販売が止まり、それ以前に行われたKOポイントとスターターエディションの購入は、順次返金の手続きに入る。物理のプリペイドカードによるKOポイント購入も同時に終了した。
戻り方は環境で変わる。PC版は支払いに使った手段へ返され、大半は2週間ほどで、遅くとも2026年11月までに完了させる予定。PlayStationとXboxは各プラットフォーム側の手続きを通す形になり、支払い情報の確認のためにサポートから連絡が来る場合もあるとのこと。日本サーバーと韓国サーバーについては「現地法令に基づき返金手続きを実施します」とだけあって、細かい段取りは追って案内される。手元に余っているKOポイントは、パッチ1.3.1が入るまでローテーションストアで使い切れる。
一方で、最後にひとつだけ新しい商品が出る。パッチ1.3.1で登場する「2XKO アルティメットセット」がそれで、価格は6,000円。ラックスを含む全チャンピオンのスキン、スキンクロマ、挑発、これまでに配信された全フィニッシャーが丸ごと入っている。返しながら売る、という並びは字面だけ見ると不思議だけど、要は「もう個別に買い足す形は畳むので、欲しい人は一括でどうぞ」という整理だと思う。
課金まわりの判断を短期間でひっくり返した例は、Riotにとって今年すでにあった。7月には『League of Legends Classic』で旧モデルのスキンを有料にしようとして、数日で無料化へ引き返している。
年内のパッチは3回。中身の落差がけっこう激しい。
| 時期 | パッチ | 主な内容 |
|---|---|---|
| 9月9日 | 1.3.1 | ラックス実装/全チャンピオン解放/アルティメットセット登場/バトルパス・KOポイント・チャンピオントークン・シーズン・イベントを廃止/ランクロビー無効化/クレジット上限(12,000)撤廃 |
| 10月 | 1.3.3 | サミーラ実装。最後の大型コンテンツ更新 |
| 12月 | 1.3.5 | 必要に応じて配信、内容は主にバグ修正 |
1.3.1でチャンピオンが全員解放されるのは大きい。格闘ゲームを友達と触るとき、「そっちは持ってるけどこっちは持ってない」が消えるだけで、対戦の入り口はかなり広くなる。スキンなどの装飾品も、多くがゲーム内通貨のクレジットで手が届くようになり、アバターやプロフィール関連もクレジット経由へ移る。上限12,000の撤廃はその布石だね。
代わりに、運営型タイトルらしい仕組みはまとめて外れる。バトルパス、KOポイント、チャンピオントークン、シーズン、イベントは廃止。ランクロビーも無効になり、カジュアルのマッチングだけが実力ベースで残る形になる。競技的な物差しが無くなるのは痛いところだけど、その分プライベートロビーが強化されて、ボイスチャットと大型マップが入り、1つのロビーに最大40人まで集まれるようになる。身内で持ち寄って勝ち抜き戦を回すぶんには、むしろやりやすくなりそう。
開発が終わると聞くと、作りかけのキャラは消えるのかと身構えるところ。でも最後の2人はきちんと実装される。
9月9日に来るのが「光の才女、ラックス」。昇龍拳タイプのキャラクターに着想を得た、シンプルなスキル構成だと説明されている。10月の「砂漠の薔薇、サミーラ」は、剣と二丁拳銃を自在に持ち替えて、最大限のスタイリッシュさを追求する賞金稼ぎ。どちらもEVO 2026の場で初めて姿を見せた2人だね。

2025年10月の早期アクセスから始まった転落
『2XKO』がPCで早期アクセスを始めたのは2025年10月。シーズン0としてのスタートだった。2026年1月にはPlayStation 5とXbox Series X|S版が加わり、クロスプレイとクロスセーブを備えたシーズン1が始まる。ケイトリンが参戦し、コミュニティ大会の賞金原資に売上の一部を回す「Frame Perfect」スキンも用意された。ここまでは、長く続く運営型タイトルの立ち上がりに見えていた。
流れが変わったのは家庭用機版のわずか3週間後、2026年2月。開発チームのおよそ半分にあたる約80人の人員削減が announced され……ではなく、公表された。当時の説明は「全体の勢いが、この規模のチームを長期的に支えるのに必要な水準に届いていない」というもの。以降は少人数で改善を続け、6月にはローグライト風のPVEモード「The Climb」を投入している。AI相手に階層を登りながらランダムなオーグメントを積み、途中で中ボス、頂上でスーパーボスと戦う作りで、対人戦に踏み出しにくい層への受け皿でもあった。


それでも数字は動かなかった、というのが今回の結論。Riot自身、チャンピオン追加やPVEの投入で手応えのある瞬間はあったと認めつつ、持続可能な方向へ傾くには「ごく一部」にしか届かなかったと書いている。タッグ格闘を好む層には深く刺さったものの、それ以外の格闘ゲームプレイヤーが続ける理由を見つけられなかった、とも。
競技シーンは年内そのまま走る。『2XKO Japan Series(2XJS)』は2026年内は引き続き開催され、賞金額にも変更は無い。公式のコンペティティブシリーズは11月の大会が最後になり、その先はコミュニティ大会のガイドラインに沿って、主催者が自分たちで開いていく形へ移る。
12月のパッチ1.3.5は「必要に応じて配信されるもの」と書かれている。つまり、直すべきものが出てこなければ、何も配信されないまま年が明ける。
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