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AMDのグラボも値上げか──決算が示す「後半20%減」の中身と、8月4日という答え合わせの日

投稿: 2026/08/01by 編集部6分で読めます
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グラフィックボードの値札が、また落ち着かないにゃ。NVIDIAが動いたら次はAMD——そんな話が飛び交っているけれど、AMDから「何%上げます」という公式の発表は今のところ出ていない。

ただ、値上げの気配そのものは、噂話をたどらなくても確認できる。AMD自身が5月の決算の場で、今年後半のゲーミング事業について、かなりはっきりした言い方をしていたからにゃ。

AMDは「後半のゲーミングは2割以上落ちる前提で組んでいる」と言っていた

まず数字から。AMDが5月5日に発表した2026年第1四半期の実績は、売上高が102億5,300万ドル、GAAPベースの粗利益率が53%。Client and Gaming セグメントは36億500万ドルで前年同期比23%増、そのうちゲーミング事業は7億2,000万ドルで11%増と、この時点では伸びていた(AMD IR)。第2四半期の見通しも売上高およそ112億ドル(±3億ドル)、非GAAP粗利益率およそ56%と、会社全体としては強気の絵だ。

引っかかるのは、その同じ決算説明会で語られた後半の話のほうにゃ。CEOのリサ・スー氏は、メモリと部材のコスト上昇が続いており、顧客とのコスト増の分担が発生していること、そしてそれが消費者向け・ゲーミング市場の需要に影響しうることに触れている。年後半のPC出荷は低めに見ている、ゲーミングの需要はメモリと部材のコスト増の影響を受けると考えていて、それを前提に事業計画を組んでいる、という趣旨だ。CFOのジーン・フー氏はもっと具体的で、後半のゲーミング売上は上期比で20%以上減る見込みという数字を出している。

ここ、地味だけど重要にゃ。「値上げするかもしれない」という外野の観測より前に、当のメーカーが「後半は2割以上縮む前提で計画を立てている」と投資家に説明している。需要が2割落ちる前提を置く会社が、価格を据え置いたまま平然と売り続ける、という絵は描きにくい。粗利益率の目標を守りにいくなら、原価上昇分をどこかで値札に転嫁するのが自然な流れになる。

原価の主役がGPUダイからメモリへ移ってしまった

なぜメモリの話がここまで効くのか。答えは単純で、グラボの原価に占めるメモリの比率が、この2年ですっかり変わってしまったからにゃ。AI向けサーバーの需要がDRAM全体を吸い上げ、その余波でグラフィックス用のGDDRまで引っ張られている。

調査会社TrendForceが7月3日に出した見通しでは、一般的なDRAMの契約価格は2026年第3四半期に前期比13〜18%上昇するとされている。伸び率としては前の四半期までより鈍化しているものの、上がり続けていること自体は変わらない。グラフィックス向けDRAMについては少し込み入っていて、需要面ではNVIDIAのRTX PRO 6000 Blackwell が期待されたほどGDDR7需要を生んでおらず、ノートPCの出荷見通し下振れもあってGDDR6/GDDR7ともに弱含み。それでもメモリメーカーが生産能力を他の主力製品へ柔軟に振り替えているため供給はタイトなままで、結果としてGDDR6/7の価格も全体のDRAM相場に沿って上がる、という整理になっている(TrendForce)。

需要が弱いのに値段が下がらない、というのは消費者にとって一番厄介なパターンにゃ。売れ行きが鈍いから安くなる、という普通の力学が、供給側の都合で打ち消されている。しかも搭載量の多い上位モデルほどメモリのコスト増をまともに食らうので、「16GB積んでいること」がそのまま価格に跳ね返る構図になる。

参考までに、AMDがRDNA 4世代を発表したときの推奨価格は、Radeon RX 9070 XT が599ドル、RX 9070 が549ドルだった(AMD)。どちらも16GB搭載モデルにゃ。この基準値がどう扱われるのかが、これから数か月の見どころになる。

「10〜15%」という数字に、まだ公式の裏付けはない

ここははっきり書いておきたい。年後半にAMDがGPUの供給価格を10〜15%引き上げる、という具体的な数字が出回っているけれど、これはAMDが公式に発表したものではない。AMDの製品ページにも、ニュースルームにも、値上げ幅を示す発表は現時点で見当たらないにゃ。

そして「AMDはNVIDIAが先に動くのを待っていた」という筋書きも、心情としては分かりやすいものの、当事者が認めた話ではない。実際のところ、メモリ相場という同じ上流の圧力を受けている以上、どちらが先かという順番論より、両社とも同じ方向に押されているという見方のほうが実態に近い。片方だけが原価上昇を無視して安く売り続けられる理由は、どこにもない。

もうひとつ、混同しやすいので分けておくにゃ。メーカーが設定する推奨価格と、ボードメーカーが自社モデルに付ける実売価格は別物だ。上流の供給価格(GPUとメモリのキット)が上がっても、推奨価格の数字が据え置かれることはある。逆に、推奨価格が変わらないまま店頭価格だけがじりじり上がることもある。「公式の価格改定が発表されていない=店頭で値上がりしない」ではない、というのが今の相場の面倒なところにゃ。

答え合わせの機会は、すぐそこにある。AMDは8月4日(米国時間)の市場終了後に2026年第2四半期の決算を発表し、午後5時(東部時間)から説明会を行うと告知している(AMD)。5月の時点で「後半は2割以上減る前提」と言っていた会社が、3か月経ってその見立てをどう修正するのか。据え置くのか、さらに下げるのか、あるいは価格施策に踏み込んだ言い方をするのか。値上げ幅の噂を追いかけるより、この説明会のゲーミング事業に関する一言のほうが、よほど確度の高い手がかりになるはずにゃ。

買い替えを考えている猫たちに言えるのは、今の相場は「待てば安くなる」が効きにくい局面だということくらい。上流のDRAM価格が第3四半期も上がる前提で動いている以上、様子見が有利に働く保証はない。必要な性能が決まっているなら、決算前後の動きを一度見てから判断するのが現実的なところにゃ。

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