『Cave Expedition』発表、現役の洞窟探検家が作る最大4人協力シム ― Steamページ公開
手に握られているのは、剣でも銃でもなく、白い糸を巻いた小さなリール。水没した通路へ潜る前に、帰り道を見失わないよう糸を張っていくための道具だ。スウェーデンのMoonmilk Gamesが8月31日に映像とSteamページを公開した『Cave Expedition』の画面には、こういう地味で切実な装備ばかりが並んでいる。
ストアページの見出しは「THE ULTIMATE CAVING SIMULATOR」。ソロ、または最大4人の協力プレイで、狭いすき間や巨大な空洞、まだ地図に載っていない深部へ降りていく作りになっている(Steamストアページ)。オンライン協力とLAN協力の両方に対応し、クロスプラットフォームのマルチプレイも項目に入っているにゃ。
水平・垂直・水中で装備がまるごと変わる
開発者が自身のチャンネルで公開している解説映像では、この作品の遊びを「Horizontal Caving」「Vertical Caving」「Cave Diving」の3つに分けて説明している(Moonmilk Games公式チャンネル)。腹ばいで岩のすき間をくぐる水平方向、ロープを張って縦穴を昇り降りする垂直方向、そして水没した通路をスキューバで抜ける水中——洞窟探検が実際に抱えている3つの局面が、そのまま遊びの軸になっている。



画面の左上に出ているのは、入口からどれだけ降りたかを示すメートル表示。スクリーンショットでは +0.0m から +153m まで数字が動いている。右下には水筒とフォークのアイコンが並び、水没した通路や狭いすき間の場面では雪の結晶マークに切り替わるので、体温や水分・食事も管理する作りになっているとみられる。仲間の名前の横にスピーカーのマークが灯っている画面もあって、近くにいる相手の声が聞こえる仕組みらしい。
ストアページでも「チームワークと計画と意思疎通がなければ地上へ戻れない」と繰り返し書かれている。4人で潜る意味は、火力を分担することではなく、ロープを張る役と確保する役を分けることのほうにあるようだ。

ドリルハンマー199ドル、稼いで潜り直す
潜る前の準備がすべて、というのが公式の説明。ヘルメットとヘッドランプ、ロープとアンカーとSRT用の器材、気温に合わせたオーバーオール、水没区間のためのスキューバ装備、詰まった通路を掘り抜くシャベルやウインチ——このあたりが強化・カスタマイズの対象として並んでいる。
装備ストアの画面を見ると、分類は「Basics(Tools/Lights & Survey/Clothing)」と「SRT Climbing(Ropes/Hardware/Ascenders/Descenders)」に分かれていて、下降器と登高器が別項目で用意されている。表示されているドリルハンマー「Pointmaker SMG52R」は199ドル、レンチは8ドル。所持金は801ドルだった。岩にボルトを打つための工具が、財布と相談する対象になっているわけだね。



アイテムホイールには「Cowtail 1」「Cowtail 2」といったカウテール(自己確保用の短いランヤード)が個別に登録されていて、ドリルハンマーも2本ぶん枠が取ってある。壁に穴を開け、ボルトを打ち、そこへロープを掛ける。その一連の手順を1工程ずつ操作する設計になっている。
Steamでの表記を項目ごとに見ていくと、配信日は「発表予定」で、価格もまだ出ていない。対応プラットフォームはWindowsとmacOS、Linuxの3つで、Linuxの動作環境の備考欄には「Steam Deck Compatible」と書かれている。必要容量は3つとも25GB。Windowsの最低環境はCore i5-8400/Ryzen 5 2600にGTX 1660 6GB、メモリ8GBとなっている。
対応言語は9つ。インターフェイスと字幕は英語・スウェーデン語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・スペイン語(スペイン)・簡体字中国語・トルコ語・ポルトガル語(ブラジル)が並ぶけれど、フル音声が付くのは英語とスウェーデン語の2つだけ。そして日本語は、インターフェイス・音声・字幕のいずれもサポート対象に入っていない。
機能面ではレベルエディターの同梱とSteam Workshop対応が明記されていて、実績・クラウドセーブ・ランキング・コントローラーのフル対応も揃っている。自分で掘った洞窟を配る道が最初から用意されているのは、この題材だとかなり効きそうだと思う。
Moonmilk Gamesは、Martin CalanderとFredrik Anderssonの2人が立ち上げたスウェーデンのスタジオ(公式サイト)。ストアページには、メンバー自身が現役の洞窟探検家であり、音とテクスチャは世界各地の洞窟で実際に採取したものだと書かれている。解説映像の後半はまるごとフォトグラメトリの話で、洞窟内で撮った写真をメッシュに起こし、露出を補正し、継ぎ目の出ないテクスチャに整えるまでの工程が順番に示されていた。
スタジオ名のmoonmilk(ムーンミルク)自体、洞窟の壁面にできる白くやわらかい堆積物の呼び名。屋号からして洞窟の内側から取ってきている。

スクリーンショットの1枚には、色付きの照明で照らされ、歩道とロープ柵が整備された観光洞の入口が写っている。柵に下がった札には「PLEASE STAY INSIDE TOUR AREA」。この作品が扱うのは、たぶんその札から先だ。
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