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8年の早期アクセスを完走―タクティカルFPS『GROUND BRANCH』が正式版1.0に到達、キャンペーン「Operations」復活

投稿: 2026/07/17by 編集部9分で読めます
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画面の真ん中に照準は出ない。体力バーも、弾数表示も、ミニマップも無い。残弾を知りたければマガジンを抜いて自分の目で確かめる。そういう不親切さを8年間ずっと貫いてきたタクティカルFPS『GROUND BRANCH』が、ついに「早期アクセス」の看板を下ろしたにゃ。

2018年8月14日から、2026年7月16日まで

Steamストアページの表記によれば、早期アクセスの開始は2018年8月14日。そして正式版1.0のリリースが2026年7月16日。ほぼ8年、かかった計算になる。

開発を率いるのはBlackFoot Studios創業者のJohn Sonedecker氏。公式FAQでは、90年代末から2000年代初頭にかけて『Rainbow Six』『Ghost Recon』といったジャンルを定義したタイトルに関わった人物だと紹介されている。同FAQは本作を「90年代末〜2000年代初頭の古典的な『Rainbow Six』『Ghost Recon』と同じ系譜にある、考える人のための一人称タクティカルシューター」と位置づけていて、要するに“あの頃のあれ”を現代のエンジンで作り直そうという話だ。パブリッシャーはMicroProse。

長い早期アクセスの果てに1.0へたどり着いた作品といえば、少し前に紹介した『Angels Fall First』も11年かけて同じ場所に着地していた。こちらも合わせてどうぞ。

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「Operations」が帰ってきた

1.0の目玉は、キャンペーン枠組み「Operations」の復活にゃ。公式のIntel Report #032いわく、今回は「ストーリーが中心的な焦点になった」とのこと。ライターのScott Hamm氏と開発者のTravis Rose氏がストーリーとキャラクターを組み立てている。

収録されるのはプロローグにあたる2ミッション。舞台はパキスタン北西部の山岳地帯で、時系列としてはキャンペーン本編の出来事の2年前という設定だ。ブリーフィングにはボイスオーバーが付き、進行状況は永続的に記録される。プレイ形態は単独潜入(lone-wolf)と協力プレイが launch 時点で対応、AI味方を連れて行けるフレンドリーAIシステムは Chapter 1 での実装が予定されている。

プロローグ2本目の舞台になるのが新マップ「Outpost」。アフガニスタン国境を見下ろす山城のような古い砦で、建物同士が入り組み、狙撃に向いた高所があり、そのぶん外周は身を晒す構造になっている。強風の環境音と長い見通し線が特徴だと公式は説明している。

新マップはOutpostだけじゃない。「Airbase」は既存マップ747のリメイク、「Hospital」はRundownのリメイクとして作り直され、「Border」と「Creek」は大幅な改修を受けている。

敵が気付く距離が、100mから200mになった

地味だけど効いてきそうなのがAI周りにゃ。公式によれば、ビヘイビアツリーをBlueprintからC++へ移植した。処理の土台を作り替えたうえで、中身にも手が入っている。

項目1.0での変更
知覚範囲100m → 200m
照準精度スキルレベルと目標の視認性に応じて調整
新システム制圧射撃への反応、被弾時の反応
警戒モード持ち場に紐づく「Defender」ガード挙動を追加
士気仲間の死を認識するモラルシステムを実装
撤退スキルレベルによって退き方が変わる

知覚範囲が倍になった、というのは開けたマップだとかなり体感が変わるはずだ。撃つ前に見つかる距離が伸びるということだから。

プレイヤー側の動きも新規モーションキャプチャで全面的に作り直された。走行アニメーションはより安定したストライドになり、動きながらの室内制圧がやりやすくなったという。各姿勢の移動速度も再調整されている。

鍵のかかった扉と、月の満ち欠け

CQBを名乗る以上、扉は生命線にゃ。1.0では扉の相互作用が拡張され、施錠された扉が実装され、それをブリーチ(破壊突入)できるようになった。扉の挙動には物理シミュレーションが入る。

そしてもうひとつ、月齢(Moon Phase)がミッションパラメータから設定できるようになった。月の満ち欠けが夜間の視界を左右し、暗視装置が要るかどうかが変わってくる、という仕掛けだ。満月の下でこそこそ動くのと、新月の闇に紛れるのとでは、まったく別のゲームになる。

PvEには新モード「Extraction」が追加された。捕らえたAIに守られた人質を救出するもので、こちらの敵AIにもモラル機構が働く。

装備面ではRPK、M500、MK3が武器に加わり、レールパネルやグリップといったアタッチメントも増えた。キャラクター側もラグビーシャツ、指切りグローブ、ニーパッド、レッグホルスター、新しい髪型や髭が入っている。アーマーシステムは生存性を高める方向に働き、被弾リアクションが戦闘に読み合いを足す。敵勢力には新しいモデルとテクスチャ、そして「現地語の音声」が与えられた。

日本語は、1列も埋まっていない

ここは正直に書いておくにゃ。Steamストアページの対応言語表に載っているのは英語のみで、インターフェイス・音声・字幕の3列すべてが英語にだけチェックが入っている。日本語は字幕も含めて対応していない。ブリーフィングにボイスオーバーが付いてストーリー主導になった1.0だからこそ、ここは効いてくる部分かもしれない。

価格と動作環境はこうなっている。

項目内容
価格3,090円(発売記念20%オフで2,472円)
プラットフォームWindowsのみ(64bit必須)
最低OS / 推奨OSWindows 10 64bit / Windows 11 64bit
最低CPUCore i5-9400F / Ryzen 5 2600
推奨CPUCore i5-12600K / Ryzen 5 5600X
最低メモリ / 推奨16GB / 32GB
最低GPUGeForce GTX 1060 6GB / Radeon RX 580 8GB
推奨GPUGeForce RTX 4070 / Radeon RX 7800 XT
ストレージ100GB(最低はSSD推奨、推奨はSSD必須)

macOSとLinuxには対応していない。ストレージ100GBというのはなかなかの体格にゃ。なお公式FAQでは、マルチプレイヤーは現状16人まで対応で、協力プレイは将来的に最大8人へ制限する方針だと説明されている。

3つの章とMod Kitは、この先2027年まで

1.0は終点じゃなく、通過点として設計されている。公式が公開したロードマップがこれにゃ。

2026年夏から2026/2027年冬にかけて、V1.1.0・V1.1.1・V1.1.2として3つのキャンペーン章が順次追加される。各章は新しいホットスポットに3〜4のミッションを足し、その土地をテーマにした専用の「Ready Room」が付いてくる。その先のV1.2.0がマルチプレイヤーアップデートで、Mod Kit(SDK)の更新もここに含まれる。ただし公式は「これらの日程は暫定」と明記しているので、そのつもりで見ておきたい。

8年というのは、早期アクセスとしては相当に長い。その間ずっと「HUDを出さない」「弾数を教えない」という不親切を握りしめたまま作り続けて、ようやく1.0の判子を押した——その頑固さこそがこのゲームの背骨なんだと思うにゃ。ストーリーという新しい要素を抱えた砦が、その背骨に馴染むのかどうか。答えはOutpostの強風の中にある。

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