視界すら武器になる白黒の虫地獄 ― 無料ヴァンサバ『Disfigure』が圧倒的に好評
真っ暗な床の上に、ぽつんと自分だけが立っている。周りは何も見えない。でも、確かに何かが這い寄ってくる音がする――そんな心細さから始まるのが、無料で遊べるローグライト『Disfigure』にゃ。Steamでいまや「圧倒的に好評」、レビューの約97%が親指を立てているという、静かにとんでもない一本なんだ。

ヴァンサバの型に「暗闇」を一滴たらすと
見下ろし視点、押し寄せる敵の群れ、拾って重ねる強化――骨格はいわゆるヴァンサバ系。20〜30分ほどのランを繰り返して、ビルドを育てていく作りは馴染み深い。
ただ『Disfigure』が容赦ないのは、アリーナ全体が闇に沈んでいるところ。灯りの届く範囲しか見えないから、敵がどこから湧いているのか、常に半分は勘で戦うことになる。全方位から来るのに視界は一部だけ、という緊張感が、このゲームの背骨だにゃ。
円か、扇か ― 見える範囲を自分で選ぶ
面白いのが、視界の形そのものを選べること。自分の周囲をまるく照らす「サークル」なら死角は減るぶん範囲は狭く、正面をぐっと遠くまで照らす「コーン(扇形)」なら遠くの脅威を早く捉えられる代わりに背後がまるまる闇になる。
つまり「どこを見るか」自体がビルドの一部になっているわけだ。撃てるのは基本、光の中に入ってきた敵だけ。だから照らす方向のコントロールが、そのまま火力の管理につながっていく。この一工夫だけで、見慣れたはずのジャンルがぐっと別物の手触りになるのが憎いにゃ。


20種の武器、250以上の強化、そして39の「変異」
やり込みの物量もしっかりしている。開発元コールドブリュー・エンタテインメントの公式サイトによると、盛り込まれているのは以下のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 武器 | 20種(それぞれ固有のパーク付き) |
| 強化 | 250種類以上 |
| ミューテーション(変異) | 39種(ルールそのものを書き換える) |
| マップ | 手作りの3種、敵は70体以上、ボスは15体 |
| 難易度 | 4段階+エンドレスモード、オンラインリーダーボード |
| 1ランの長さ | 約20〜30分 |
強化を積んでビルドを組むだけでなく、ランの途中で入る「ミューテーション」がルール自体をねじ曲げてくるので、同じ武器でも展開が毎回変わる。レトロで少しラヴクラフト風味な、じっとりした白黒のアートも雰囲気作りに効いているにゃ。

巨大なボス、いわゆる「虫」たちとの対峙は画面の緊張感が一段跳ね上がる瞬間。闇の向こうから輪郭がぬっと現れるのは、正直ちょっと心臓に悪いにゃ……。
遊ぶ前に一点だけ ― 日本語は入っていない
嬉しい情報の裏で、正直に書いておきたいことも。Steamの対応言語は英語のみで、インターフェース・音声・字幕のいずれも日本語には対応していない。メニューやパークの説明も英語なので、そこだけは覚悟しておいてほしいにゃ。とはいえ操作と数字で押していけるタイプのゲームなので、言葉の壁は比較的越えやすい部類だとは思う。
そして肝心の価格は、基本プレイ無料。気に入ったら開発者を応援するための「寄付DLC」(約580円)を買える仕組みで、遊ぶ分には一切お金がかからない。対応はWindowsで、Steamからそのまま落とせるにゃ。

2023年の作品が、今も太り続けている
『Disfigure』が配信されたのは2023年7月。無料だから軽い気持ちで始まった話かと思いきや、ニュージャージー拠点の5人チームは今もこつこつ更新を続けている。マップ1を作り直した「Colossus Part 1」(2025年4月)、マップ2を仕上げた「Part 2」(2025年8月)と大型改修が入り、直近では2026年3月のアップデートで新たな強化ツリー「Projectile Shield」と3種のミューテーションが追加された。
無料で入り口を開けておいて、中身は数年かけて着実に太らせていく――その積み重ねが、あの「圧倒的に好評」という評価に結晶しているんだと思う。暗闇のなかで虫の群れと踊る感触、少しでも気になったなら、財布を痛めずに一度覗いてみる価値は十分あるにゃ。
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