『Far Far West』に近接武器と氷属性、大型アプデ「Frostburn」で同時接続8000人超え
早期アクセスが始まったのは4月28日。そこから4か月、この賞金稼ぎたちの街はずいぶん静かだった。8月の同時接続はならすと1,000人ちょっと。そこへ8月27日に初の大型アップデート「Frostburn」が落ちてきて、直近24時間のピークは8,000人台まで跳ね上がっている。
『Far Far West』は、ロボットのカウボーイが最大4人で賞金首を狩る協力PvEシューター。開発はEvil Raptor、販売はFireshine Games。六連発とファイアボールを持ち替えながら、ジョーカーと呼ばれる効果カードで自分の性能を組み上げていく作りだね。今回の更新は、その組み上げ方そのものに手を入れる内容になっている。
沈黙が長かった理由については、公式のパッチノートで開発チームが自分から書いている。発売が小さなチームにとって大きすぎる出来事で、休息と体制の立て直しに時間を使っていたとのこと。今後は開発ブログを定期的に出すとしていて、あわせてロードマップも公開された。
ナックル・投げ縄・バンジョーの3種が武器枠を圧迫
いちばん要望が多かったという近接武器が、3種類まとめて実装された。専用の枠があるわけではなく、メイン武器かサブ武器を潰して装備する形。つまり近接を持つと、そのぶん撃てる手段がひとつ減る。
- ナックル(メイン枠):射程は短いが一撃が重い。弾もエイムも要らない。右クリックで前方の広い扇状に衝撃を飛ばす
- 投げ縄(メイン枠):そこそこの間合いを速く叩ける。固有強化「SKY LASH」はチャージ攻撃で移動速度+50%と飛行が付く
- バンジョー(サブ枠):攻撃は遅くて弱い代わりに回復手段になる。右クリックで自分と周囲の味方を癒やす
強化項目にも近接向けのものが増えていて、射程・チャージ速度に加えて、バンジョー専用の「コード保持数」なんてものまである。仲間の鼓膜を破壊しながら回復する、という説明文が公式に書かれているあたり、真面目な支援職として作られてはいない。



近接だけを触っていても勝てないよう、対応するジョーカーも大量に追加された。HPが減るほど近接ダメージが最大+50%伸びる「BERSERKER」、近接キルで攻撃速度が重ねがけされる「BLOODLUST」、残りHP20%未満の敵を殴った瞬間に即死させる「EXECUTE」あたりが分かりやすい。既存のジョーカーは銃前提で設計されていたので、そこを埋める作業だったわけだね。
新属性「フロスト」はサブ武器に付けられる。特徴は敵を完全に凍結させられること、そして敵に氷を付与するたびに自分のシールドが1ずつ増えること。殴りに行くほど守りが厚くなる、という近接との噛み合わせで設計されている。
呪文は5種類。自分か味方を無敵の氷塊に変える「CUBE」、渡った味方にシールドを与える橋を架ける「BRIDGE」、扇状に敵を凍らせる「BREEZE」、周囲へダメージとシールドを同時にばら撒く「GLAZE」、自分に追従して敵を削り続ける「BLIZZARD」。防御寄りに振ってあるが、味方への配りものが多いので、火力役の隣に立つ意味がはっきりした。
そのシールド自体も新システムとして入ったもの。HPバーの上に表示され、ダメージを先に肩代わりする。最大100ポイントまで溜まり、増えない状態が数秒続くと自然に減っていく。溜め込んで温存する類のものではなく、殴り続けて回し続けるための資源という位置づけだね。シールド持ちの間だけ+15%ダメージが乗る「AVALANCHE」、シールド1ポイントごとに+1%ダメージ(最大80%)の「ALL MIGHTY」など、攻撃に変換するジョーカーも用意されている。
新マップ「Hellfire」は、溶岩と巨大な火山の土地。世界を終わらせたいという悪党Ronsauから3つのクエストを受けられて、マップのどこかには火山絡みの秘密が仕込まれている。
既存のジャングルマップにも手が入った。Arizona Jonesという新NPCと組んで地下の神殿を巡るクエストが3本追加され、こちらにも新しい秘密とピラミッドが増えている。7月の開発ブログでは、ジャングルの巻物を集めるとHellfireが開放される流れが説明されていたので、2つのマップは地続きの導線になっている。


ミッション中の支払いは新通貨ウラニウムへ
地味だが影響が大きいのがここ。これまではミッション中のジョーカー購入・複製・精錬にもゴールドを使っていて、ロビーでの長期的な解放と財布を取り合う形になっていた。Frostburn以降、ミッション中の支払いはすべて新通貨ウラニウムに置き換わる。
入手手段はエリート撃破、サブ目標、クエスト、秘密、後述の灯台の攻略など。加えて、要らないジョーカーを拳で殴って壊すとウラニウムに変わる(レアリティが高いほど多い)。ジョーカーの種類が増えるほど「使わないカードを引く確率」も上がるので、それを資源に変換する出口を作った格好だね。ミッション終了時に余ったぶんはヒーローと武器の経験値に化けるので、抱えたまま終わっても損はしない。
アイテムフラグメントは「ブループリント」に改名され、仕組みも簡略化された。追跡対象の武器を選んで貯める方式は廃止で、ミッション中に通貨として拾い、ロビーで使うだけ。解放後に改めてゴールドで買う手順も消えている。既存のフラグメントは統合されてブループリントに変換済み。
もうひとつ、全マップに灯台が立った。頂上まで登ってミニゲームをこなすと、マップと固有施設の位置が一気に開示される。以前はミニマップの形で見分けるくらいしか手がかりがなく、コピープレスや精錬機に気づかないまま終わることが多かったらしい。運ではなく判断で見つけさせたい、という意図が公式に書かれている。


ジョーカーの消費スロットは2〜7で可変になった

ビルドの根っこも変わった。ユニークジョーカーは一律5スロットを消費する仕様だったが、強さに応じた可変になり、消費量がカード上に表示されるようになった。安いものは2スロット、強いものは7スロット、という具合。上限を超えている場合は安いジョーカーから自動的に外れる。
バランス調整では、移動速度からダメージを引き出す万能枠だったSPEEDSTERが上限+55%から+40%へ下方修正。逆に弓は基礎ダメージが2→8、最大ため撃ちが15→30と大幅に強化されて、専用ジョーカー頼みの武器から抜け出そうとしている。敵AIも内部から作り直され、団子状に重ならない・地面をすり抜けないといった挙動の修正と、1体あたりの処理負荷の軽減が入った。バグ修正は100件超。
新スキン6種と新エモート2種、夏仕様のロビーも追加されている。
MOD検出の仕組みも稼働を始めた。検出されてもプレイや機能制限はされず、「MOD使用者」として印が付くだけで、MODを避けたい人が一緒に遊ぶ相手を選べるようにする狙い。見た目だけのMODや統計表示も現時点では対象になるが、原作の体験を壊さないものから順に承認していくと説明されている。Discordのリッチプレゼンス対応も入り、レベルや難易度、遊んでいるマップが表示されるようになった。
配信翌日にはホットフィックス0.2.0.4が出て、機能していなかったプロモコードの修正と、Marauderが凍結しなかった不具合の修正が入っている。新要素の分量を考えれば、まだしばらく細かい修正は続きそうだね。
早期アクセス版の価格は2,400円。アップデート記念の20%オフで9月10日まで1,920円になっている。日本語はインターフェースと字幕に対応していて、フルボイスは英語のみ。対応環境はWindowsで、Steamのレビューは約1万9,000件で96%が好評だね。
4月に記録した最高同時接続47,031人にはまだ遠いが、1,000人まで落ちた街に8,000人が戻ってきたのは、殴れるようになったことがそれだけ待たれていたということだと思う。
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