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『Faraday Blues』発表、2027年発売。『ドキドキ文芸部!』の絵師が手がけるカード型ノベル

投稿: 2026/09/18by tobariware5分で読めます
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「カードが表すのは、人です」。

新作カードゲームの説明が、こんな一文から始まる。召喚するクリーチャーも攻撃呪文も無い。手札に並ぶのはひとつの家族と、その周りにいた人たちだ。Serenity Forgeが発表した『Faraday Blues』は、ビジュアルノベルとカードゲームを組み合わせたSFアドベンチャー。9月17日の「XBOX Tokyo Game Show 2026 Broadcast」で初めて公開された。

発売は2027年で、対応機種はPS5、Xbox Series X|S、PC(Steam/Microsoft Store)。Xbox Cloudでも遊べる。共同制作者兼リードアーティストを務めるのは、『ドキドキ文芸部!』でキャラクターを描いたSatchelyだにゃ。

存在しない娘リナが、両親の悲劇を書き換える

主人公は、自分の存在を知らない両親を探す少女リナ。古びたコンピューターに導かれて、両親の人生に踏み込んでいく(Xbox Wire Japan)。その両親の人生には悲劇が重なっていて、リナは起きてしまった選択を書き換えようとする。書き換えるほど、自分が生まれてくる未来も揺らいでいく。ストアの紹介文にある「完全に忘れ去られる前に」という言葉は、そういう意味で効いてくる。

物語は、つながった3本のビジュアルノベルでできている。舞台はそれぞれ別の時代で、画面の絵柄も語り口も時代ごとに変わる。Steamのページには「205X年」「20XX年」という年代の表記が見えるので、少なくとも2つは近未来の話みたいだね。

1本目の結果は2本目の盤面に、2本目の結果は3本目に持ち越される。序盤の小さな選択が、何十年も先の家族の姿を変えてしまう作りだ。条件を満たすと隠された4本目の時間軸が開き、そこでは「怪しげな超富豪」の思惑が明かされるという(Steamストア)。

52枚のカードで時間を巻き戻す

ゲームディレクターのZhenghua Yang(Z)の説明では、デッキは52枚。キャラクター、記憶、アイテム、そして「ファラデー家」の歴史をひっくり返す要素が入っている。

遊び方の流れはこうなる。

  • アパートを探索してカードを集める:部屋を調べると、人物のカードが見つかる
  • 盤面にはめ込んで時間を巻き戻す:会話や場所、出来事の枠にカードを置くと時間がリセットされ、同じ場面を別の人物の視点から体験できる
  • エントロピーと秩序:人物を「エントロピー」か「秩序」のどちらかへ傾けると、カードのスートが変わり、次の時間軸で思いがけない行動を取るようになる
  • 記憶を装備させる:拾い集めた記憶をカードに付けると、その人物の将来の決断が変わる。ただし使うたびに待ち時間があり、ささいな交流と大事な場面のどちらに使うかを見極める必要がある

いちばん面白いのは「人は同時に2か所にいられない」という縛りだと思う。ある人をここに置けば、別の場面からはその人が消える。Zはこれを「ひとつの関係を救うことが、最悪のタイミングで別の誰かを孤独にしてしまうこともある」と説明している。カードの強さを比べるゲームではなく、誰をどこにいさせるかを選ぶパズルに近い。家族の話にこの仕組みを当てはめたのは、うまい発想だにゃ。

エンディングは全部で64種類ある。ただ、そのほとんどは明るい終わり方ではないみたいだね。Xbox Wire Japanの記事では「その中には勝利と呼べるものもありますが、ほとんどはそうではありません」と書かれている。誰かを救った結果、別の悲劇が生まれることもあるという。

Steamのページには、子どもの死、銃による暴力、身体的な暴力、毒殺を文章で描写するという注意書きもある。見た目はスタイリッシュでも、中身はかなり重い物語になりそうだ。『ドキドキ文芸部!』の絵柄を知っている人ほど、そのギャップに驚くかもしれない。

Satchelyのほかに、主な顔ぶれはこうなっている。

  • Zhenghua Yang(Z):ゲームディレクター。Serenity Forgeの創設者
  • Kevin Ye:ナラティブディレクター
  • Kris Wilson:音楽。Webコミック『Cyanide & Happiness』の作者
  • Nichole Goodnight:声の出演。『Slay the Princess』で王女を演じた

開発と販売はどちらもSerenity Forge。Steamのページはすでに公開されていて、対応言語には英語・日本語・簡体字中国語が並ぶ。ただしボイスがどの言語に対応するのかはストアに書かれていないので、日本語で確実に読めるのは画面のテキストまでと考えておいたほうがいい。PC版の対応OSはWindowsだけ。

発売日はまだ決まっておらず、Steamのリリース日の欄は「発表予定」のまま。52枚のカードが64通りのどこへたどり着くのか、2027年の発売を待つことになる。

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