『欠番343』Steamページ公開、行方不明の男のカメラから消えた1枚を探す写真ホラー
「神社で変なのが写ったから消した」。
2011年8月16日の14時58分、山あいの町へ出かけた男が電話でそう言い、それきり戻らなかった。残されたカメラは、彼の妹からの依頼で小さなデータ復旧会社に持ち込まれる。その日の当番はプレイヤーひとりで、建物にはほかに誰もいない。調べてみると、カメラの記録にはファイル番号343が無かった。
Vexraneが開発する短編の写真ホラー『欠番343』(英題『Frame343』)のSteamストアページが公開されたにゃ。依頼の中身は「消えた1枚を戻すこと」と「その日、兄がどこを歩いたかを教えること」の2つ。写真の撮影時刻をつないで男の足取りを組み立てていく、推理寄りの作りになっている。
依頼人の手紙を読むところから仕事が始まるみたいだね。手紙には、兄から「消した」と聞いたあと警察にもカメラを見せたけれど、空っぽだと言われた、と書かれている。
「現像」を押している間だけ、カメラも顔を探している
いちばん変わっているのは、削除済みの領域から出てくる真っ暗な記録の扱い方。画面を明るくしても縞模様しか出ず、「現像」ボタンを押している間だけ、カメラ本体が光を重ねて少しずつ見せてくれる。60%まで現像すると細部が、100%まで進めると被写体までの距離が戻ってくる。

ただし、押している間は本体も顔を探している。ピントが合えば、カメラは撮る。ボタンを離しても、机の上の本体のランプが消えるまで撮影は終わらない。壁に向けて置いたはずのカメラに何が写っているのか、という不安が操作そのものに組み込まれているわけだにゃ。

この画面ではカメラが「メモリがいっぱいです」と表示していて、ランプは消灯。ほかの画面の右上には「Shots remaining(残り撮影枚数)」のカウンターも出ている。

もう1つの仕掛けが、顔検出の誤作動。カメラは誰も写っていないはずの写真に「顔」の枠を付けてしまう。木の葉や苔、縁の下の暗がりに枠が出るだけなら、1枚なら誤検出で片付けられる。けれど並べてみると、違う場所で撮った写真に同じ配置の枠が、少しずつ大きくなって出ている。怪物が出てくる作品ではなく、顔は写真の質感の中に紛れて現れる、とストアページは説明している。
写真は実写の提供素材に修正・加工を加えたもので、写り込んだ実在の名称や人物は判別できないように処理されている。苔むした石段や森の小道、神社の木柵といった生々しい風景がそのまま舞台になっているのは、この素材の使い方によるところが大きいと思う。
答えは写真に付ける「印」で出す
推理の手がかりになるのは、撮影日時、欠けた番号、消してすぐに撮り直す男の癖、写真の細部、本体の動作記録。暗い記録を昼間の写真と照らし合わせ、その日の足取りを時刻順に並べて、報告書の設問に答えていく。答えの多くは文章で打ち込むのではなく、写真に印を付ける形で出すようになっている。

画面には時刻を結んだ「Route table(経路表)」が常に出ていて、14時58分から15時29分あたりまでの点が線でつながっている。暗い記録を現像しながら、昼の写真の候補と見比べて撮影場所を突き止める流れが、スクリーンショットからも読み取れるね。

結末は5つ。どの結末になっても、同じ書式の報告書の控えに数字が残るという。1周目はおよそ25〜30分、2周目以降は10〜15分ほどが目安で、章の区切りで自動保存される。
ストアページに載っている仕様は次のとおり。
- 対応機種: Windows(必要環境はWindows 11)
- 対応言語: 日本語・英語・簡体字中国語(いずれもインターフェースのみ。音声と字幕は記載なし)
- 操作: マウスとキーボード、ゲームパッドに対応
- アクセシビリティ: 閃光軽減、注視判定「ゆるめ」、ヒントの入/切、明るさ確認、音量調整
- 発売日・価格: 未発表(ストアの表記は「近日登場」)
注意書きもはっきりしている。行方不明になった人を扱う内容だけれど、暴力や流血の描写は無い。暗い画面が続くので、設定の「明るさ確認」で調整してから遊ぶよう案内されている。撮影の瞬間に画面が光る演出は「閃光軽減」で黒に変えられる。ゲームは通信せず、PCのカメラやマイク、位置情報も使わない。
ホラーの題材に「カメラ」を選ぶと、プレイヤーのPCのカメラを使う演出を警戒する人もいるけれど、そこまで明記してあるのは親切だね。男がその日に撮って消した1枚は、ファイル番号で言えば342と344の間にある。
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