Minecraftの都市『Newisle』16年で4.5平方キロに―Redditは「バックアップは大丈夫か」一色
ワールドデータはひとつきり。2010年8月に作り始めたそのセーブファイルを、同じ人が16年、いまも触り続けている。r/gamingに毎年恒例で上がる進捗報告に、今年もその街の全景が並んだ。
Minecraftの都市「City of Newisle」。作り手はBlip Noirというひとりの建築者で、本人の配布ページにはこう書いてある――「最初の1個に足し続けられるのに、どうして新しいマップを始める必要がある?」
広さは4.5平方キロ。中心のNewisle市のほかに9つの独立した街や村があり、合わせて10か所。それぞれに固有の歴史と雰囲気が設定されている。名前が挙がっているのはNewisle国際空港、鉄道の中心になるユニオン駅、コンテナ港、スキーリゾート、いくつもの農場。道路には一本ずつ名前が振ってあり、路肩には案内地図まで立っている。
配布ページの機能一覧にあるのは「すべての建物に内装あり、その数750棟超」。今回の投稿では本人が800棟を超えたと書いていて、数は現在も増え続けている。地下を走る地下鉄は17路線。高速道路と鉄道が全地点をつないでいて、行き止まりの道も行き止まりの線路も1本も無いという徹底ぶりだね。


作り始めた2010年8月、まだクリエイティブモードは無かった
出発点の目標は「見栄えのする都市のスカイラインを作る」ことだけだった。それがアルファ版の時代から16年、粗い丸石の建物ばかりだった一角が近代的な大都市に育っている。とはいえ16年ぶっ通しで建てていたわけではなくて、数週間から数か月、長いときは1年以上の休止を挟みながらの作業。本人は「大きくなりすぎて捨てられなくなったプロジェクト」と表現している。
建物の下敷きになっているのは、人生の大半を過ごしたトロント。そこにニューヨーク、シカゴ、モントリオールが混ざる。都市計画への関心とスカイライン写真の趣味が、そのまま街の形になったわけだにゃ。
制作はクリエイティブモード。ただし着工した2010年8月の時点でクリエイティブはまだ実装されておらず、導入されてから切り替えている(サバイバルで建てたと主張したことは一度も無い、とも書き添えてある)。地形の一部はWorldPainter、道路の敷設やビルの階層コピー、同じ形状の地下鉄トンネルにはAmulet Editorを使用。ワールドシードも公開されているものの、地形をいじり倒しているので新規生成しても跡形すら残らないとのこと。

遊ぶ手段は2つ。Java版は配布ページから無料で入手でき、推奨環境は1.21以降(1.21のブロックを使っているため、それより古い環境ではセーブが壊れる可能性がある)。Bedrock版はWaypoint Studios名義でMinecraftマーケットプレイスに並んでいて、価格は990 Minecoins。マーケットプレイス版の登場は2024年3月。
ダウンロードには道路と鉄道の全体図、Newisle市の地下鉄路線図、Rockwood市のメトロ路線図が同梱される。動画撮影向けに、高層ビルの内装を抜いて軽くした「Optimized Version 1.3」も別途用意。最新版は2025年9月公開のv1.3.2で、過去バージョンは2011年12月の未公開版まで遡って置いてある。累計ダウンロードは各種サイト・アプリを合わせて100万を突破したそうだよ。



Redditでは称賛より先に「バックアップを取れ」が並んだ
全景写真に付いた反応で最も伸びたのは、作品への感想ではなく心配だった。
とんでもない人だ。前にも見かけたことがある。バックアップを忘れずに!
これには作り手本人が返信している。
もちろん取ってる! このワールドを失うのは選択肢に無い
そこで収まらないのがこのスレッドで、助言はどんどん過剰になっていった。
バックアップは別々の場所に分けて置いたほうがいい。クラウドストレージとかUSBメモリとか
そのうえで東西南北すべての方角に埋めておくといい
念のため、Newisleの世界の地下深くにある金庫にも1つ入れておこう
冗談に乗った返事はこう。
密閉した地下シェルターに置いたフラッシュメモリにも保存しておこうかと考えているところ
一方、真顔の助言も混ざる。
いちばん大事なバックアップはCDに焼いて友達に渡すといい。全部が1か所にあるなら、それはバックアップとは言わない
破損ファイル1つで大惨事だ。本当に
セーブデータが壊れたら、そこから悪役誕生の物語が始まる
心配は的外れではないけれど、答えは実のところ配布ページにもう書いてある。バックアップを取っているかというFAQに、本人は「もちろん。初期の頃から徹底的に」と答えていて、2011年ぶんまで並ぶ過去バージョンのダウンロードがその裏付けになっている。スレッドでも「これだけの規模を建てていると、何年ぶんものバックアップが溜まる」と返していた。
まったく別の角度から伸びた質問もあった。
Minecraftをやったことがないんだけど、これは楽しさと創造性が目的? それとも街の中で何か活動ができる遊べるもの? それとも設計して作ること自体が遊び?
返ってきたのは、こういう建築物への向き合い方の説明。
たいていは建てること自体が遊び。コマンドブロックでゲームを作る人もいるけど、こういう大規模建築をする人とは別なことが多い。素材を全部自分で集めるサバイバルモードもある
正直、それはゲームの楽しみ方として良いと思う
16年ぶんの更新が積み上がっているのは、2010年8月に生成されたのと同じ1個のワールドデータ。スレッドがバックアップの話で埋まった理由も、たぶんそこにある。
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