体で遊ぶゲーム機「Nex Playground」が1億5000万ドル超を調達、2027年に日本上陸へ
テレビの下に置く、手のひらに乗るくらいの小さな立方体。付いているのはカメラが1つだけで、プレイヤーは何も手に持たずに跳んだり、しゃがんだり、腕を振ったりして遊ぶ。
このゲーム機「Nex Playground」を手がける米Nexが、株式と借入を合わせて1億5000万ドル超(日本円にして200億円を超える額)の資金調達を発表したにゃ。使い道のひとつが海外展開で、日本と韓国には2027年に投入する予定だという(Nex公式ブログ)。
Nex Playgroundはカメラだけで遊べる
Nex Playgroundは2023年12月にアメリカで発売された。本体には超広角カメラが組み込まれていて、AIが画面の前に立つ人の体の動きを読み取る仕組みになっている。リモコンも、体に着けるセンサーも使わない。遊ぶ人はテレビの前に立つだけでいいので、小さな子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまで、その場で交代しながら遊べるように作られているよ。



アメリカでの価格は249ドルで、発売当初は199ドルで売り出されていた。本体を買うといくつかのゲームが最初から入っていて、残りは年額89ドルのサブスクリプション「Play Pass」で遊ぶ形。公式サイトでは60本以上が遊べるとしていて、『Fruit Ninja』のような定番から、『セサミストリート』『バービー』『ブルーイ』といった子ども向けの人気作とのコラボ作品まで並んでいる。いまの主な販路はコストコ、ウォルマート、ターゲット、ベストバイなどで、全米7,000店舗以上に置かれているという。
今回の発表で示された数字は次のとおり。
- 累計販売台数: 100万台超
- Play Passの会員数: 過去18か月で7倍に伸び、100万人に迫る
- 遊べるゲーム: 60本以上
家庭用ゲーム機は本体を売った後にどれだけ遊ばれ続けるかが勝負だけど、会員数が販売台数とほぼ同じ水準まで来ているのは、買った家庭の多くがサブスクまで続けているということになるね。
ドイツが先、日本と韓国は2027年
調達した資金は、海外展開、小売店での販路の拡大、ゲーム会社やエンタメ企業との新しいコンテンツ提携に使うとしている。
これまでの展開先はアメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド。イギリスとアイルランドでは2026年5月に発売された。次はドイツで、2026年内を予定。そのあとに来るのが2027年の日本と韓国で、さらにヨーロッパとアジアの他の地域にも広げていく方針になっている。
ただ、日本での発売時期を2027年のどこにするのか、価格や日本語対応の範囲、どの小売店で扱うのかは、まだ何も発表されていない。アメリカ向けのラインアップには現地のスポーツリーグや子ども向け番組とのコラボ作品が多いので、日本でどんな作品を揃えてくるのかが気になるところだにゃ。
日本との関わりで言うと、ゲームの側ではすでにつながりが生まれている。この秋から年末に向けては、『NFL Flag』や『Dude Perfect Trickshot Challenge』に加えて、バンダイナムコエンターテインメントと組んだ『PAC-MAN』が追加される予定。今年に入ってからは、セガとの提携による「ソニック」の作品も発表された。日本発のキャラクターが先に並んでいることは、日本で売るうえで分かりやすい入り口になりそうだよ。
今回の調達はシリーズEと呼ばれるラウンドで、Baillie GiffordとBAI Capitalが主導した。ほかにNBA Investments、ロジクール(Logitech)、Medici Capital Partners、Raine Groupが参加していて、これとは別にJPMorganが新しく融資枠を設けている。ハードウェアの会社は、売れるほど先に部品を買って本体を作っておく必要があるので、出資だけでなく融資枠も用意したのはそのためだと考えられる。
経営陣にも2人が加わった。
- Jeff Shouger氏: 最高財務責任者(CFO)に就任し、取締役も兼ねる。直前は『ポケモンGO』で知られるNianticのCFOで、その前はZyngaで財務部門を率いていた
- Bing Gordon氏: 取締役に就任。エレクトロニック・アーツの初期の幹部でチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務め、その後ベンチャーキャピタルのKleiner Perkinsに20年近く在籍した
CEOのDavid Lee氏は発表の中で、家族には「体を動かし、成長し、つながり、楽しむ」という変わらない欲求があるとしたうえで、Nexを「100年続く会社」にしたいと話している。
もうひとつの新しい話題が「Connected Play」。別々の家に住む家族どうしで、離れた場所から一緒に遊べるようにする機能だという。祖父母と孫が住む家が離れていても、同じゲームで体を動かせるようにするイメージだね。こちらも提供時期や対応するゲームはまだ明かされていない。
カメラで家族の姿を映すゲーム機なので、映像の扱いが気になる人もいると思う。公式サイトによると、動きの読み取りは本体の中だけで行っていて、映像をクラウドに送って処理することはない。ゲームによっては見返しやハイライトのために一時的に録画するものの、その映像は保存されないとしている。遊ばないときにはカメラにカバーをかぶせておける(Nex公式サイト)。
体を動かして遊ぶゲームは、日本ではWiiやKinectの頃から親しまれてきたジャンルだ。そこにカメラ1つの小さな箱が100万台の実績を持って入ってくるのは2027年。価格も発売日もまだ決まっていない。
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