『Roman Sands RE:Build』配信開始、終末リゾート接客と研究所サバイバルが交差するADV
太陽があと数日で世界を呑み込む。なのにリゾートの客たちは、そんなことにはお構いなしで従業員を呼びつけてくる。
『Roman Sands RE:Build』は、そういう終末の接客と、崩れかけた研究施設でのサバイバルという、まるで別物に見える2本の物語を1本に撚り合わせたアドベンチャーだよ。開発は2018年のホラー『Paratopic』を手がけたArbitrary Metricで、パブリッシャーはSerenity Forge、日本での展開はビープジャパンが担当している。9月17日にNintendo Switch、PS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)で配信が始まったにゃ。
Steamのユーザーレビューは、発売から数日の時点で50件中47件が好評の「非常に好評」。件数はまだ少ないものの、海外では早くも熱のこもった評価が集まり始めている。
『RE:Build』は2019年の小品から生まれた
タイトルの「RE:Build」は飾りではないんだ。最初の『Roman Sands』は2019年10月、定額制サービスHumble Monthlyの収録作として公開された小品だった。開発元はその後も作品に手を入れ続け、2022年12月にSerenity Forgeと組んで『RE:Build』として作り直すことを発表している。
発表時の触れ込みは、アドベンチャー、ビジュアルノベル、パズル、イマーシブシム「などなど」を混ぜ合わせたもの。そこから配信までにおよそ3年9か月かかったことになる。旧版のどこまでが残り、どこが新しくなったのかについて、公式ははっきりした比較を出していない。前作の延長というより、同じ題材からもう一度組み上げた作品と考えたほうがよさそうだね。
1本目の舞台は、豪奢なトロピカル・リゾート。主人公は浜辺に流れ着いたところで、客たちから「ここの従業員だろう」「サボるな」と叱られる。そのまま仕事が始まり、時間がどんどん進むなかで客の要求に応え、ランクを上げて装備を手に入れていく。画面には朝・正午・夜といった時間帯とタイマー、その日のタスクが常に表示され、落ち着いて眺めていられる場所ではない。


ただ、ストアの説明文が促しているのは「水面下を覗くこと」。リゾートの秘密を探り、パズルを解いて、ここから抜け出す道を探すのが本当の目的になる。世界が終わりかけているのに、客は誰も気にしていない。そのちぐはぐさが、パステルと紫で塗られたけばけばしい景色とあわせて、この半分の空気を作っているにゃ。
もう1本は一転して暗い。主人公は、崩壊しつつある動物研究施設に残った最後の生存者の1人で、飼育員。そばにいるのは死んだ牛が1頭と、無線から聞こえる声だけだ。聞き覚えのあるその声がどこから届いているのかも、はっきりしない。



施設の配管には寄生虫が詰まっていて、放っておけばステーションが機能しなくなる。駆除すれば施設は守れるものの、そのぶん自分が生き延びる見込みを削ることにもなる、というのがこのパートの基本の悩みどころ。リゾートの賑やかさとは正反対の、狭く暗い通路を進むサバイバルだよ。
2つの世界は同じ場所なのか、いつの出来事なのか。ストアの紹介はその答えを伏せたまま、物語が重なり合ってジャンルごと変わっていく、とだけ書いている。
Steam版の日本語対応はインターフェースと字幕。フルボイスに対応しているのは英語だけなので、音声は英語で聞くことになる。PC版はWindowsのみで、Macには対応していない。ストアには飲酒・喫煙の描写、流血、強い言葉づかい、軽い暴力、きわどいテーマについての注意書きがある。
Steamでの価格は1,980円で、いまは発売記念の10%オフで1,782円。
2019年に夏の小品として出たリゾートは、7年後に研究所というもう一つの終末を抱え込み、2つの物語が重なる作品として戻ってきたにゃ。
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