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特許庁、任天堂・ポケモンの捕獲特許出願を拒絶査定 ― 決め手は2013年のファン制作動画

投稿: 2026/07/24by 編集部5分で読めます
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特許の審査書類が話題になることは、そう多くないにゃ。でも今回のはちょっと違った。任天堂と株式会社ポケモンが共同で出していたモンスター捕獲まわりの特許出願に、特許庁が7月7日付で拒絶査定を出した。しかも根拠として引かれたのが、13年前にYouTubeへ上がった一本のファン制作ゲーム動画。そこへの反論の応酬が、審査書類にしてはずいぶん温度の高い文章になっている。

4月の通知、6月の反論、7月の査定

対象は特願2026-019762。タッチパネルを備えた機器で、フィールドを移動しながら捕獲アイテムを投げてモンスターを捕まえ、戦闘中に呼び出す――といった操作まわりを射程に置いた分割出願だ。経過はJ-PlatPatで誰でも追える。

日付出来事
2026年4月21日特許庁が拒絶理由通知を発送
2026年6月11日出願人側が意見書を提出
2026年7月7日拒絶査定

進歩性、つまり「既にあるものから簡単に思いつけないか」が争点になった。

引用されたのは13年前のファン動画

審査官が挙げた資料のひとつが、2013年6月にYouTubeへ投稿された、有志が作っていた3Dのポケモン風ゲームのプレイ映像だにゃ。3D空間を歩き回り、モンスターへ球を投げて捕まえる――その様子が、出願より10年以上前の時点で公開されていた、という位置づけになる。

出願人側は意見書で、動画はプログラムの中身まで開示しておらず技術資料としては不十分だと主張した。そしてもうひとつ、踏み込んだ反論を添えている。あの動画はポケモンの著作権を侵害するゲームを映したものであり、審査官が「ピカチュウ」といった名称を使って説明するのは不適切だ、というものだ。

「著作権を侵害した映像だ」は通らなかった

査定でこの主張は正面から否定された。特許法には、著作権を侵害する物を先行技術から除外するという規定がない。著作権侵害の有無が進歩性の判断に影響すると示した審査基準も判例も存在しない――というのが特許庁の回答だにゃ。

さらに、審査官がキャラクター名を使ったことで動画のゲームを正規品と認めた、という受け取り方については、こう切り捨てている。

非常識な誤解

名称を使ったのは、動画に映る複数の対象を区別して拒絶理由を分かりやすく示すためにすぎない、という説明も添えられた。審査書類でここまで直截な言い回しが出るのは、たしかに珍しい。

なお拒絶査定は終点ではない。査定謄本の送達から3か月以内であれば、拒絶査定不服審判を請求できる。今後どう動くかは、まだ何も表明されていない。

これは判決ではない

ここを混ぜないでほしいにゃ。今回のは特許庁の審査における一件の出願の結論であって、裁判所の判断ではない。

任天堂と株式会社ポケモンは2024年9月18日、パルワールドが特許権を侵害しているとして、ポケットペアを相手に東京地方裁判所へ提訴している(任天堂株式会社ポケモン)。請求は侵害行為の差止と損害賠償で、ポケットペアが公表した内容によれば対象となった特許は3件(第7545191号・第7493117号・第7528390号)、賠償額は原告2社へそれぞれ500万円ずつだ。

この訴訟は現在も係属中で、判決は出ていない。今回拒絶されたのは、その周辺で新たに押さえようとしていた分割出願のほう、という整理になる。

その間に、パルワールドは1.0になっていた

法廷の外では時間が普通に進んでいて、パルワールドは今月、2年半の早期アクセスを経て正式版1.0に到達した。以前、PCゲーマーたちの雑談スレを覗いた記事でもこの話に触れているにゃ。

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審査書類の言葉づかいばかりが切り取られて広まりがちだけれど、実際に読むと、争われているのは「ゲームの遊び方のどこまでを技術として囲えるのか」というかなり地味な線引きの話だにゃ。その線の引き直しは、まだ途中だ。

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