『RPGツクールU2U』はUnity不要のスタンドアロンへ方針変更、Steamページ公開で8方向移動も判明
『RPGツクールU2U』は、Unityの上で動くツールではなくなった。8月27日に公開されたプロデューサーレターで、単体で起動するスタンドアロン製品として提供する方針へ変更したことが明かされている。同じ日にSteamストアページも開き、ウィッシュリスト登録の受付が始まった。
5月にシリーズ最新作として発表されたときは、2Dマップに奥行きと光・影を足す新機能「P2D」(Perspective 2D)が話題の中心だった。今回はその表現面に加えて、「どういう形で手元に届くのか」という部分に踏み込んだ内容になっている。あわせて、キャラクターデザインとイラストを手がけるなまにくATK氏による描き下ろしのキービジュアルも公開された。
プロデューサーレターで一之瀬プロデューサーが説明しているところによると、初報以降に届いた反響を一つずつ受け止めたうえで、どんな形で提供するのが最適かを検討し直したという。その結果が、当初予定していたUnity上で動作する形式の取りやめだ。
Unityを別途インストールする必要はなく、Unity Hubの導入もUnity IDの取得も不要になる。Steam版は『RPGツクールMV』や『RPGツクールMZ』と同じ感覚で、ライブラリから直接起動してそのまま制作に入れる。制作ツールを使うための準備や複雑な操作をできるだけ減らして、作品づくりそのものに集中してほしい——というのが変更の理由として挙げられている。
シリーズには、起動にUnity Editorを必要とし、Unity IDの取得も求める『RPG MAKER UNITE』がある(ストアページにもそう明記されている)。そこを通らずに済む形へ舵を切った、ということになるにゃ。
斜め移動に対応し、マップに高さが入る
変わるのは見た目だけじゃない。これまでのツクールではプレイヤーキャラクターの移動が上下左右の4方向を基本としていたけれど、U2Uは斜めを加えた8方向移動に標準対応する。
しかも、斜め専用のキャラクター画像や歩行アニメーションを別途用意する必要はない。斜めへ動いているあいだも、従来と同じ4方向の素材をそのまま表示に使う仕組みになっている。手持ちの歩行グラフィックに描き足す作業が発生しないのは、地味だけど効いてくるところだと思う。
もう一つがマップの高さだ。階段や坂道で違う高さへ移動する、はしごを登る、立体交差の下をくぐる、高い場所から下の階層へ落下する——そういう立体的な地形を活かした移動が組める。平面をなぞるだけではない探索を、マップ構成の側から作れるようになる。
ストアページのスクリーンショットにも、その高低差がはっきり出ている。切り立った崖に囲まれた森、床と壁が層になった屋敷の内部。壁や建物の陰に入ったキャラクターはシルエットで表示される、という説明も添えられている。被写界深度、雨や霧といった天候表現、街灯や屋内の灯り、光と影の演出も標準搭載だ。


ストアページの公開に合わせて、イベントエディターとデータベース/アクター画面のスクリーンショットが初めて出てきた。イベント作成やデータベース編集については、MVやMZで親しまれてきた画面構成と制作フローを活かしながら開発を進めているとのこと。
実際、条件のチェックボックスが縦に並び、その右に「文章の表示」のコマンドが積まれ、左下に自律移動とトリガーの設定がある——という配置は、シリーズを触ってきた人には見覚えのある並びだね。P2D独自のマップ編集機能と、これまで培ってきた制作体験を組み合わせて、初めて挑戦する人にも直感的に使える環境を目指す、という書き方になっている。なお、公開されている画面はいずれも開発中のもので、内容は変わる可能性があるとされている。



8方向移動と高さ、2つの土台が変わる

P2Dのマップ素材として、『RPGツクールMV』や『RPGツクールMZ』向けの素材を再利用できる。使い慣れたマップタイルが、光と奥行きのあるP2Dマップの中で違う表情を見せる、という売り方だ。
いっぽうでストアページには、これまでのRPGツクールシリーズのプロジェクトデータやプラグインの引き継ぎには対応していない、とはっきり書かれている。素材は持ち込めても、作りかけの企画やプラグイン資産はそのまま移せない。移行を考えている人がいちばん先に確認しておくべき一文はここだと思う。
素材そのものは標準収録が手厚い。P2Dマップは100種類以上が最初から入っていて、専用のマップエディタでオブジェクトを編集したり、ブロック素材を組み合わせたりして自分用のマップに作り替えられる。キャラクターやモンスターのイラスト、各種の演出効果、楽曲や効果音も収録されているので、一から素材を揃えなくても制作を始められる。
ストアに載っている最低動作環境は次の通り。
- OS: Windows 11 64-bit
- プロセッサー: Intel Core i3 相当以上
- メモリ: 8GB RAM
- グラフィック: DirectX 11対応
- ストレージ: 10GBの空き容量
対応言語は日本語を含む12言語。開発・提供はGotcha Gotcha Gamesで、詳しい情報は公式サイトにもまとまっている。
発売日の欄は「近日登場」のままで、価格も出ていない。次回以降のプロデューサーレターで制作を支える機能や仕様を順次紹介していく予定とされているが、その公開時期は示されていない。
関連記事
杖一本で殴って跳んで滑る『Akatori』がSteamで配信開始 ― 5つの世界を渡る2.5Dメトロイドヴァニア
不死鳥の寺院で育った武僧の少女Makoが、赤い鳥を封じた杖だけを頼りに5つの世界を駆け抜けるにゃ。8月5日にPC版が解禁、家庭用機は8月12日に続くよ。
『トータルウォー:ウォーハンマー40,000』新ゲームプレイ映像が公開 ― アルマゲドンで数百体が激突する物量戦
ビリビリワールド2026でお披露目された約6分の実機映像がすごいことになってるにゃ。惑星アルマゲドンを舞台に、オルクの大侵攻とアストラ・ミリタルムの防衛戦が真正面からぶつかり合うのよ。
ポート開放なしで自宅サーバーに遠くの友達を招く――無料ツール『Porthole』Steamページ公開、配信は2026年Q3
ルーター設定もグローバルIPもいらないにゃ。ローカルのポートをSteam経由でフレンドに共有する無料ユーティリティ『Porthole - Local Port Sharing』が正体を現した。

コメント (0)
最初のひとことをどうぞ🐈
感想でも「わかる」の一言でも大歓迎。あなたのコメントがこのページの一番乗りです。