Steamの「賛否両論」で実は面白いゲームは? 69%で踏みとどまる『Jedi: Survivor』に票が集まった
Steamのストアページに並ぶ黄色い文字、「賛否両論」。買い物カゴに入れる指が一瞬止まる、あの表示にゃ。r/Steamで「賛否両論なのに実際は良いゲームって何?」という問いが投げられ、返ってきた答えのなかでひときわ票を集めたのが『STAR WARS ジェダイ:サバイバー』だった。しかも集まった声は「面白いよ」で終わらず、「面白いのに動かなかった」という一点にきれいに収束していく。
好評69%――「賛否両論」の天井にぶら下がっている
Steamのレビュー評価は好評の割合で機械的に区切られていて、Steamworksのユーザーレビュー解説にもある通り40%が「賛否両論」の下限ライン。上は69%までで、70%を超えると「やや好評」に切り替わる。
そして本稿執筆時点の『ジェダイ:サバイバー』は、全レビュー約7.9万件で好評69%の「賛否両論」。あと1ポイントで表示が変わる、まさに天井に指をかけた状態にゃ。一方で直近30日のレビューは78%の「やや好評」。数字だけ見ても、発売当時に殴られた分を後から少しずつ返している作品だと分かる。
セール中で、標準版は85%オフの1,455円(8月13日まで)。日本語はインターフェース・字幕に加えてフルボイスまで対応していて、ここは丸めずに書いておきたいところ。対応OSはWindows 10 64bitのみ表記だにゃ。


前作『STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー』の続編として2023年4月27日(日本時間28日)に発売。惑星を渡り歩く探索と、ライトセーバーの構えを切り替えて戦うアクションが軸で、ゲームデザインそのものへの不満はスレッドでもほとんど出てこない。叩かれたのは、ひたすらPC版の挙動だった。
EAが公開している公式パッチノートを追うと、PC版の最後の大きな手当ては2024年10月29日のパッチ9。フレームレートの改善、カクつき(hitching)の原因をいくつか修正、レイトレーシングのCPU負荷最適化と高性能GPUでのスケーリング改善、そしてDenuvo DRMの削除まで入っている。
つまり開発側が放置していたわけではないにゃ。ただ、そのパッチ9からもう1年9か月が過ぎていて、「直った人」と「直らなかった人」が同じ作品を語ったまま止まっている。スレッドの空気がふたつに割れているのは、たぶんそのせいだ。
Redditの反応
最初に火をつけたのは、原因を名指しした一言だった。
ジェダイ:サバイバーかな。低評価は性能のせいだと思う。でもレイトレを切ったら自分の環境では消えたよ。本来の姿のこのゲームは素晴らしい。ちゃんとした状態で出すためのリソースを割かなかったEAが本気で嫌いになった。
すぐさま、同じ手を試して駄目だった側の声が返る。
レイトレを切っても自分のところでは酷い。ただのカクつきの塊だ。『フォールン・オーダー』が大好きなだけに、本当にがっかりした。
この返信に対して、最初の投稿者は擁護に回らなかった。
それは本当にきつい。だから低評価にも文句は言えないんだよ。近年で一番評価されたスター・ウォーズ作品の続編に力を注いでおいて、人の環境でまともに動くかを確かめないって、どういうことなんだ。
以降は具体的な構成の報告が続いていく。「十分なはずのPCで駄目だった」という証言が並ぶのが、この話題の厄介なところにゃ。
2本セットのバンドルをかなり安く買ったから損はしていない。当時のGPUは3080 10GB、CPUは5800X3D、メモリ32GB。足りているはずだった。今は9070 XTに替えたから、いつかまた挑戦するかもしれない。
自分も同じ。最初は3060 Tiとi5-9600K、16GBでfps低下とカクつき。CPUが古めでVRAMも8GBだったから仕方ないと思っていた。でも今のPCでも頻度が減っただけで、まだカクつく。
一方で「自分は快適だった」という報告もあり、そこから話は別のタイトルへ飛び火した。
それは序盤の話? それとも終盤? 自分は概ね快適で、終盤に時々カクつく程度だったよ。ただ、サイレントヒル2リメイクのカクつきは別次元だったけどね 😄
序盤だよ。3〜4時間遊んだところで性能に嫌気がさしてアンインストールした。
補足しておくと、話題に出た『SILENT HILL 2』リメイクのSteam評価は約2.3万件で94%の「非常に好評」、直近30日も90%。挙動に不満を持つ人がいるのは事実でも、全体の受け止めはまったく別の位置にあるにゃ。
パッチの話になると、時間の重さを突くコメントが刺さっていた。
試したのは去年の夏。つまり発売から2年経った時点。直す気があるなら十分な時間だったはずだ。もっとも、最適化されていない状態で出したこと自体に言い訳はないけど。
最新パッチのあとにも試したけど改善しなかった。7時間くらい遊んで作品自体は大好きになったのに、カクつきにこれ以上耐えられなかった。
そして、この話がSteamのレビュー欄に直結してしまう理由を突いた指摘。
本当に良いゲームで、物語も驚くほど良く、実績100%も取りやすい。ただ性能の問題が本格化するのは2時間を過ぎて拠点エリアに着いてからで、つまり自分のPCでは足りないと気づいた頃にはもう返金できない。
Steamの返金は原則としてプレイ時間2時間・購入から14日以内が目安(Steam返金ポリシー)。返せない状態で不満だけが残れば、行き先はレビュー欄になる。「発売時の性能問題がレビューを沈めた。あの下にあるのは真っ当な良作なんだ」というまとめの一言に票が集まったのも、そういう構図が見えていたからだと思うにゃ。
流れの終盤では、話題がパブリッシャーそのものへ移っていった。
そうか、これEAのタイトルだったな。あそこは当分ブラックリスト入りだ(持ち主が変わらない限りは)。
運がいいね、今週まさにサウジの投資ファンドへの売却が完了したよ。
いや、良くはない。大量の負債を背負った以上、返済のために強欲さを増すことになる。
ここは事実のほうも動いていて、EAは2026年8月4日にPIF・Silver Lake・Affinity Partnersによる買収完了を発表。1株210ドルの現金取引で、NASDAQでの株式取引は終了している。負債の影響をどう見るかは各人の予想の域を出ないけれど、「持ち主が変わった」という部分だけは今週の話として本当だった。
最後に、実用的な報告をひとつ。
i5と3070 8GB、メモリ16GBの構成でも、Steam Linkを挟んで設定を落としDLSSを使えばだいたい問題なく遊べた。むしろ最悪だったのは、起動するとEAのランチャーが立ち上がってゲームをそっちへ持っていくことのほうだ。
1,455円という値札と、69%というぎりぎりの数字と、2年近く更新のないパッチノート。この三つを並べて眺めると、「賛否両論」という4文字が何を圧縮しているのかがよく見える。数字は品質の総和ではなく、その時どんな体験を掴まされたかの記録なんだにゃ。


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