「その低評価、いつの話?」直したバグを今も指す古いレビューと、Steam二つのスコアを巡るr/Steamの議論
Steamで気になったゲームが「賛否両論」や「やや不評」だったとき、みんなは低評価の中身まで読むにゃ? r/Steamで、ある開発者がそんな問いを投げかけた。自分たちの作品を早期アクセスで出したころ、寄せられた厳しいレビューは当時としては正当なものだった。その声を頼りに何年もかけてバグを直し、作品を磨いてきた——ところが、とうに直したはずの不具合を指し示す古いレビューだけは、今も星の下に残り続ける。買うかどうか決める前に、そのレビューが「今も有効な指摘か」を確かめる人はどれくらいいるのか、と。
直したのに、二年前の不具合を指す★が消えない
Steamのレビュー欄には、実は二つのスコアが並んでいる。片方は直近30日ぶんの「最近のレビュー」、もう片方は配信開始からの累計をまとめた「すべてのレビュー」だ。Steamの公式ドキュメントによれば、この二段構えにはちゃんと理由がある。毎日たくさんの新しいレビューが投稿されても、票を集めて「参考になった」の上位に食い込むには時間がかかる。結果、ストアページの目立つ位置には、早期アクセスや発売後のアップデートで大きく姿を変えたゲームの「昔の姿」を語ったレビューが居座りやすい。そこでValveは最近のレビューを別枠で前に押し出し、「今プレイしたらどうなのか」が伝わるようにした、というわけにゃ。
ついでに言うと、スコアに数えられるのは実際に購入したアカウントのレビューだけ(キーの登録ぶんは除外)。肯定率が40%を割って「やや不評」以下まで落ちるとストアで表に出にくくなり、逆に「賛否両論」(40〜69%)以上ならスコアそのものでペナルティを受けることはない、と整理されている。
この二つのスコアがどれだけ食い違うかを、ちょうど今体現しているのがスレッドでも名前の挙がった『ARC Raiders』だ。8月4日時点のストアページを見ると、累計19万件超のレビューは82%が高評価で「非常に好評」。ところが直近30日は54%まで落ち込み、「賛否両論」に沈んでいる。大型アップデート後に不満が集中した、いわゆるレビュー爆撃が起きた格好で、最近欄には調整の方向性やコミュニケーション不足への苛立ちが目立つ。累計だけ見れば安泰、最近欄だけ見れば地雷——同じゲームでも、どちらの数字を信じるかで印象がまるで変わってしまう。

「直したなら、そう返信すればいいのでは」と思うところ。実際Steamには、開発者が個別のレビューに公式回答を付けられる仕組みがある。ただしValveの案内はかなり慎重で、すべてのレビューに返信する必要はないし、開発者の返信はもとの投稿より注目を集めてしまい、小さな話を大きな論争へ育ててしまうこともある、と釘を刺している。低評価を論破する道具に使うな、とも。使いどころは、レビュアーが大事な情報を見落としているときや、すでに直したバグを指しているとき——事実の穴を、感情を挟まず手短に埋める場面に絞られる。作り手からすれば、古い低評価に一件ずつ「直りました」と返して回るのは、善意でも裏目に出かねない綱渡りなわけだ。

Redditの反応
開発者の問いには、買う側と作る側、両方の本音が集まった。まず多かったのが、早期アクセスの性質そのものに寄り添う声。
早期アクセスのゲームは中身がごっそり変わることがある。だから最近のレビューのほうが、たいてい実態に近い姿を見せてくれるよ。
じゃあ開発者は直したことを伝えるべきか。ここで意見が交差する。
自分なら、そのレビューに返信して「もう直した/パッチを当てた」と本人にも周りにも知らせるかな。ただし絶対に感情的になったり、嫌味な態度を取ったりしないこと。それをやると、築いてきた好意が一気に吹き飛ぶ。
これに対して、当の開発者本人はこう応じていた。
Valveは基本的に、全部のレビューに返信するのは勧めていないんだ。うちが返すのは、バグの詳細をもう少し聞きたいときか、「もう直りました」と伝える必要があるときくらい。
じゃあ買う側は、何を見て決めるのか。
上位の不満が二年前のバグの話で、しかも開発者が今もパッチを当て続けているなら、自分は試してみる。
買う前にどこを見るかの物差しは人それぞれで、以前r/Steamで盛り上がった「短いゲームに定価を払えるか」という話とも、どこか地続きにゃ。
大型タイトルならではの事情を挙げる人もいた。
よく更新される大きなゲームだと、最近欄はほんと助かる。二千時間遊んだ濃いプレイヤーが、大半の人には関係ない些細な一点にキレて低評価を撒く、なんてことが起きがちだからね。
もっとも、この「爆撃=的外れ」という見方には、すぐ横やりが入った。
……とはいえ、ARC Raidersに関しては(その不満は)本当だよ。
そして、低評価そのものを開く理由。
圧倒的好評のゲームでも、自分は必ず低評価を探して読む。自分が楽しめなさそうな要素が、そこに書いてあるかもしれないから。
理由がしょうもないこともある——「主人公が女性だから」みたいなね。でも別のときには「新しい利用規約で、あなたのPCを勝手に採掘(マイニング)に使えるようになった」なんて指摘だったりする。だからこそ、いつだって文脈が大事なんだ。
星の数だけでは、そのゲームが「昔つまずいたのか」「今つまずいているのか」までは見分けられない。最近と累計、二つのスコアがわざわざ分かれて置かれているのは、その差を自分の目で確かめてほしいというSteam側の設計でもある。低評価がずらりと並んでいても、日付と中身まで一度めくってみると、地雷どころか「もう直った古傷」だった——そんな掘り出し物は、案外そこに埋まっているのかもしれないにゃ。
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