SteamDBがNexus Modsへ、無料継続など5つの約束を明文化―広告の掲載予定はなし
同時接続者数も、過去の最安値も、いつビルドが差し替わったかも、SteamDBを開けば分かる。13年動き続けてきたそのサイトが、9月2日に運営の手を離れた。
Mod配布サイトのNexus Modsが、SteamDBが自分たちに加わったことを発表。サイト名もURLもコミュニティもそのまま、今無料で使えるものは無料のまま、というのが発表の骨子にゃ。



SteamDBが始まったのは2013年で、xPawとMarlaminの2人の手によるもの。好奇心と「公開されて役に立つものを作りたい」という気持ちから出発したサイトは、やがてPCゲーム界隈でいちばん参照される情報源のひとつになった。
規模が大きくなれば、維持にかかる手間も同じだけ増える。Marlaminは数年前に運営から離れ、以降はxPawがほぼ1人で抱えてきた。趣味だったはずの作業量は実質フルタイムに近づき、それでも収入は寄付頼み。そして今年に入って、xPawはサイトを前に進められる相手を探し始めた。
Nexus Modsの発表に載ったxPawの言葉が、そのまま今回の温度を表している。
SteamDBはSteamDBであり続ける。このプロジェクトを特別なものにしている部分を変えるのが目的ではなく、自分1人ではもう用意できなくなっていたリソースと開発力、長期的な安定を与えるのが目的だ。
引き継ぎ作業には、xPaw自身もこの先数か月にわたって関わるとしている。
FAQの5つの約束と収益化の本音を読む

SteamDB側はFAQを用意して、コミュニティに対する約束を5つ書き出している。
- SteamDBは無料のまま
- 今無料のものが後から有料の壁の向こうへ移ることはない
- 個人データは売らない
- SteamDBは自分のサイト・名前・コミュニティを保つ
- ブラウザ拡張は無料のまま維持され、広告も詰め込まない
そのうえで「SteamDBは収益を上げる必要がある」ともはっきり書いてあるのが、この文書の正直なところ。ディスプレイ広告やプログラマティック広告を入れる計画はなく、代わりに提携や連携、アフィリエイトリンクといった形を探るという説明になっている。開発者・パブリッシャー向けの窓口を整える過程で「いずれAPIという形になる可能性が高い」とも触れられていた。
Nexus Modsのアカウントは不要で、両者はあくまで別サービス。DiscordとSteamグループもSteamDBのコミュニティ空間のまま残る。
変わるのは裏側だ。資金のついたチームが付き、インフラ・セキュリティ・スケーラビリティに手が入る。ゲームのファイルやdepotを追うためにこれまで寄付されたSteamキーへ依存してきた部分についても、今後はNexus側でもキーを購入して補うとしている。
ゲーム更新履歴がModツールへ橋渡しされる
Nexus Mods側の動機は、Modを入れる側の悩みに直結している。昨日まで完璧に動いていた環境が突然壊れる原因として最も多いのは、出来の悪いModではなく、静かに配信されたゲーム本体の更新のほう。
SteamDBはビルド、depot、マニフェスト、ファイル、更新履歴を何年ぶんも蓄えている。この情報をMod管理ツールと結べば、今どのバージョンを動かしているのか、入れようとしているModがそのバージョン向けに作られたものか、次に来る更新が壊しそうかを判定できる——というのが構想。CollectionsのようなMod一覧に「どのバージョン向けか」を明記できるようにもなり、説明文やコメント欄の奥に埋もれた情報を掘り返す必要がなくなる。
Nexus Modsには『スカイリム』の所持品欄を10×14のマス目へ置き換えるようなModが日々上がっていて、本体の更新でそれが動かなくなる話は珍しくもない。
ただしNexus Mods自身、「引き継ぎからそこへ到達するまでには相当な作業がある」「存在しない機能を先に約束したくない」と書いていて、時期は一切示していない。今あるのは、PCゲームとModについての巨大な情報源が2つ、同じ運営の下に並んだという状況だけ。
発表のコメント欄には歓迎と警戒が半々で並んでいる。Nexus Mods自体、2025年6月に創設者のRobin Scott(Dark0ne)が退いて運営が代わったばかりで、その記憶がまだ新しいからだと思う。約束は文章として残った。実際に何が変わるのかが見え始めるのは、xPawの引き継ぎが終わる数か月後から。
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