『バイオRE:4』未使用プロローグ「Chapter 0」を遊べるMod公開 ― アシュリー操作で夜の村を進む
レオンが村に着く前の晩、アシュリーは何をしていたのか。2023年に出た『バイオハザード RE:4』には、その一夜をアシュリー視点で遊ばせる「Chapter 0」が用意されかけていた。製品版には入らなかったけれど、データそのものは中途半端な形でディスクに残ったまま。それを掘り起こして遊べるところまで組み直したModが、Nexus Modsで公開された(8月25日付、作者はKeff0)。
Modの説明によると、Chapter 0は夜の村を舞台にした短いプロローグで、最後はアシュリーが砦で捕まって終わる。開始地点は製品版ではもう行けなくなっている道。そこから前へ進むと、本編冒頭のムービーに出てくる女性がカルト教徒に殺される場面に出くわし、アシュリーが悲鳴を上げて逃げ出す——という流れになっている。



戦闘は無い。武器も持たず、代わりに手にしているのが携帯電話で、これがそのまま懐中電灯になる。製品版では使われなかったアクセサリと専用のライトがデータに残っていて、Modはそれをそのまま動かしている。歩き方もレオンの流用ではなく、怯えた挙動の専用アニメーションが用意されていたらしい。

道中ではガナードが巡回しているほか、ルイスが運ばれていくところも目撃する。本編を遊んだ人なら、ふたりとも最終的にどうなるかは知っているわけで、その前日譚を先に見せる構成だったことになる。
このModが親切なのは、復元した部分と自分で足した部分を作者がきちんと分けて書いているところ。
- データから復元:章のマップと照明、アシュリーのアニメーション一式、携帯電話のライト機能、ガナードの掛け合いボイス、固定カメラ、チェックポイント
- 作り直し:ガナードそのもの(配置マーカーだけが残っていて中身が無かったため)、ルイスが運ばれる演出、携帯を持つ腕の動き、対応全言語ぶんの章タイトル、セーブ処理とChapter 1への引き継ぎ
- 作者の追加:BGM(専用の曲データが存在しないため村のBGMで代用)、セーブ画像とロード画面
つまり骨格は本物のデータで、抜け落ちていた肉付けを既存アセットで埋めた格好だね。章カードもセーブスロットも他の章と同じように表示され、ニューゲームからそのままChapter 1へ繋がるようになっている。
Chapter 0はカットシーンを字幕に置き換えた


もっとも、完全な形で復元できたわけではない。作者自身が認めているとおり、Chapter 0のカットシーンはひとつも残っていないため、そこは字幕で状況を説明する形に置き換えられている。ガナードがよじ登ってくる場面でアシュリーが即死してしまう不具合や、他のModと同時に入れると先へ進めなくなるケースも報告されている。
導入にはREFrameworkが必要で、Fluffy Mod Managerでの導入が推奨されている。当然ながらPC版限定にゃ。
Nexus Modsでは、『スカイリム』の所持品欄をバイオ風のマス目に置き換えるModなんかも公開されていて、この手の「本編を別の形に組み替える」試みは珍しくない。ただ今回のように、開発中に消えた章を掘り起こして章として動かすところまで持っていく例は、そう多くないと思う。
なぜカプコンがこの章を落としたのかは公表されていない。ルイスもアシュリーも捕まることは本編で語られるし、レオンが村へ入っていく静かな緊張感を先回りして薄めてしまう、という判断はあり得る話。ゲームの未使用シーンは映画のカット映像と違ってまず表に出てこないだけに、消えた15分ぶんの夜道が動く形で残ったこと自体が、なかなか贅沢な出来事だね。
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