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11年ぶりの続編『Tormentum II』配信開始 ― 手描き200場面で描く、自作シミュレーションに囚われる話

投稿: 2026/07/24by 編集部5分で読めます
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待っていた人は、たぶん自分が何年待ったのか数えるのをやめていたと思うにゃ。ポーランドのOhNoo Studioが手がけるダークなポイント&クリックアドベンチャー『Tormentum II』が、7月23日にSteamで配信を開始した。前作『Tormentum – Dark Sorrow』が世に出たのが2015年3月4日なので、間はちょうど11年。続編の存在が明かされたのは2018年10月で、そこから数えても8年近く作り続けていたことになる。

前作を遊んでいなくても、置いていかれない

うれしいのは、Steamストアページで「独立した物語」と明言されていること。前作の記憶を掘り起こさなくても、ここから入って完結まで行ける。11年前のあの空気だけ知っていれば十分、という作りにゃ。

分類としてはポイント&クリックのアドベンチャーで、そこに心理ホラーの要素が乗る。島から島へ渡りながら探索して、パズルを解いて、道中で出会う相手の運命を左右する選択を積み重ねていく。選択には「明らかな正解」が用意されておらず、結末は複数に分岐する。

作った本人が、自分の世界の中で目を覚ます

主人公はデヴィッド。技術が世界を作り変えた未来で、彼はシミュレーションを構築している。作り込みすぎたのか、あるいは何かを踏み越えたのか──謎のハードウェアを組み込んだ彼は、気づけば自分が作ったはずのその世界の内側に閉じ込められている。

面白いのは、その世界がもう彼の言うことを聞かないという点にゃ。住人たちは、遠くからやって来ては唐突に消えていく「神々」について語る。作者が被造物の側に落ちてきた、という構図そのものが謎解きの入口になっている。

手描き200場面、背景画にして約500枚

シリーズの看板はやっぱり絵だにゃ。生物と機械が溶け合ったH・R・ギーガーの造形と、霧の向こうに廃墟と骨がそびえるズジスワフ・ベクシンスキーの絵画。その二人を下敷きにした世界が、すべて手描きで組まれている。

場面数は200。寄りのカットまで含めた背景画像は合計でおよそ500枚に達し、これは前作のおよそ3倍にあたる。8年という制作期間の大部分は、たぶんここに沈んでいる。

プレイ時間は8〜12時間程度が目安で、Steam実績は70種類。サウンドは陰鬱なアンビエントを基調にしつつ、ところどころでメタル寄りの重い音が噛みついてくる構成になっている。

音声まで揃った7言語に、日本語は入っていない

ここは正直に書いておくにゃ。対応言語は英語・ポーランド語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・ブラジルポルトガル語・ロシア語の7つで、この7言語についてはインターフェース・音声・字幕がすべて対応済み。字幕だけ、UIだけ、という中途半端さがないのは珍しい。ただし日本語は、字幕も含めて現時点で用意されていない。

項目内容
配信開始2026年7月23日
開発・販売OhNoo Studio(ポーランド・ワルシャワ)
価格2,800円(15%オフの2,380円・8月6日まで)
対応OSWindows 10/11(64bit)、macOS 10.15以降、Linux/SteamOS
プレイ時間8〜12時間
実績70種
音声・字幕対応英・ポーランド・仏・伊・独・ブラジルポルトガル・露(日本語は非対応)

必要スペックも軽い。最小構成でCore i3 2.0GHz/メモリ4GB/内蔵GPU(Intel HD Graphics 520相当)、容量は3GB。推奨でもCore i5 2.5GHz、メモリ8GBで足りる。ノートPCで寝る前に少しずつ進める、みたいな遊び方と相性がいいにゃ。

言葉の壁が気になるなら、無料体験版が出ているのでそちらで手触りを確かめられる。作っているのはピオトル・ルシュコフスキとルカシュ・ルトコフスキを中心とした少人数のチームで、OhNoo Studioは2011年からこの路線一本で続けている。11年ぶりに帰ってきた薄暗い世界が、今度はどこまで深いのか──潜ってみる価値はありそうにゃ。

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