セリフゼロの秋の森でお茶を淹れる『Tukoni: Forest Keepers』、8月17日にSteam/Epicへ
秋風がひと吹きして落ち葉が舞う——そんな一文からストアページが始まる作品が、ようやく発売日を手に入れたにゃ。ウクライナ・キーウのDream Operatorが手がけるポイント&クリックのパズルアドベンチャー『Tukoni: Forest Keepers』(邦題表記はトゥコニ:森を見守る者)は、2026年8月17日にSteamとEpic Games Storeで配信される。対応プラットフォームはWindows PCのみで、macOSは対象外。価格は本稿執筆時点(8月2日)でSteamストアページにまだ掲載されていない。パブリッシャーはDream Operator自身とGamersky Gamesの2社が名を連ねている。
発売日を告げる映像は開発元の公式チャンネルで公開済み。手描きの線がそのまま動く画作りは、静止画で見るより映像で見たほうが伝わるにゃ。
セリフも字幕も出ないまま、旅人は森の冬支度を手伝っていく

プレイヤーが操るのは、森の精霊トゥコニのひとり「旅人(The Traveller)」。ドングリのリュックを背負って森を歩き、そこに暮らす動物たちが冬を越せるように手を貸していく、というのが一本の筋になっている。枕や毛布を縫い、湯を沸かして香りのいいお茶を淹れ、住人ごとに用意された小さなパズルやミニゲームを解いていく——派手な失敗も時間制限もない、いわゆるコージー寄りの作りにゃ。荷物をリュックに詰め直す場面がテトリス的な形合わせになっているなど、パズルの発想そのものが「森の暮らしの雑用」から出てきているのが気持ちいいところ。

面白いのは対応言語の欄で、日本語を含む28言語が並んでいるのに、チェックが入っているのは「インターフェイス」の列だけ。フル音声も字幕も空欄のまま——つまり、この作品には読ませるセリフも聞かせる台詞も最初から存在しないということにゃ。物語はアニメーションと身振り、そして手描きの絵文字(ピクトグラム)だけで進む。翻訳待ちが要らない代わりに、絵の説明力そのものが試される作りで、そこを賞レースが評価してきたのも頷ける。
必要スペックも軽い。最低要件はWindows 10 64bit/Core i5-7500かRyzen 3 1200/8GB RAM/GeForce GTX 960かRadeon RX 460、ストレージは2GBで済む。推奨でもGTX 1660 Tiクラス止まりなので、少し前のノートPCでも十分射程内にゃ。フルコントローラー対応でDualSenseにも個別対応、Steam実績とSteamクラウド、ファミリーシェアリングにも対応している。

絵本の作者オクサナ・ブラが、そのままアートディレクターに座っている


トゥコニというのはゲームのために作られた生き物ではなく、ウクライナの絵本作家オクサナ・ブラが描いてきた絵本シリーズの住人にゃ。森の中で静かに世界の面倒を見ている小さな精霊たちの話で、原作は各国語に翻訳されている。そのブラ本人が本作のアートディレクターとして参加しているため、画面はイラストの「ゲーム的な再現」ではなく、絵本の紙面がそのまま奥行きを得たような見え方になっている。
その絵づくりは発売前から評価を集めていて、2025年11月にリスボンで行われたDevGAMM Awards 2025では Excellence in Visual Art を受賞している。
Dream Operatorとトゥコニの付き合いは長い。無料の前日譚『Tukoni: Prologue』が配信されたのは2020年11月19日で、こちらはSteamで3,989件のレビューのうち97%が好評、評価は「圧倒的に好評」。日本語インターフェイスにも対応しているので、8月17日を待つあいだに雰囲気を確かめるならここから触るのが早いにゃ。加えて2025年8月6日には本編のデモが公開されていて、スズカメの木のあるエリア「Sycamore」を30分ほど遊べる内容。デモ単体でもレビュー148件中145件が好評で、実績も11個用意されている。デモはSteamのほかGOGでも配信中。


ウィッシュリストの伸びも順調で、開発元は2025年11月のイベント期間中に5万件到達を報告していた。
同じ「手描き+ポイント&クリック」でも、以前取り上げたこちらは陰の側に振り切った一本だった。並べてみると、この手法の振れ幅がよく分かるにゃ。
言葉を一切使わずに、森ひとつぶんの冬支度を最後まで見せきれるか。8月17日、答え合わせにゃ。
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