残せる魂はひとつだけ『UN:Me』、TGS2026で日本初の体験版―8月末配信の注目作もまとめて3本
身体はひとつしかないのに、中に魂が4つ入っている。しかも全員が「自分こそが本当の持ち主だ」と言い張っている。
集英社ゲームズの『UN:Me』が置いている状況はこれ。4人ぶんの言い分を聞いて、最後に残す1つを自分で決める。そのゲームが、9月17日に開幕する東京ゲームショウ2026で、日本では初めて遊べる形になる。
今回はその『UN:Me』と、8月下旬にSteamで静かに配信が始まった小規模な新作2本を並べてみたにゃ。
残せる魂はひとつだけ―『UN:Me』の体験版がTGS2026で初めて触れる
ジャンル名からして変わっていて、公式サイトは『UN:Me』を「ソウル・トリアージ アドベンチャー」と呼んでいる。トリアージ、つまり選別。少女の身体に宿った4つの魂と対話して、誰が本物なのかを見極める――そして残らなかった魂は「消去」される。
厄介なのは、魂たちが自分でも自分が誰なのか思い出せていないところ。記憶を失ったまま「自分が持ち主だ」と主張しているので、話を聞くだけでは何も進まない。そこでプレイヤーは、不安定な世界を歩き回って散らばった「記憶の断片」を集めていく。断片が手に入るたびに、投げかけられる質問が増える。質問を重ねるほど魂は少しずつ自分を取り戻し、世界のほうも姿を変えていく、という作り。
魂ごとに性格も記憶もトラウマも違っていて、その違いが探索の障害として立ちはだかる場面もある。対話パートと探索パートが別々に置かれているのではなく、聞き出した内容がそのまま歩ける場所に効いてくるわけだね。



公式サイトでは4つの魂が順番に開示されていて、いまのところ魂Iは感情の起伏が大きく思ったことをそのまま口にするタイプ、魂IIIは丁寧な言葉で話しながらも目を合わせず距離を取るタイプ、というところまで出ている。残りの2つは輪郭だけで、肝心なところはまだ伏せられたまま。
企画・シナリオを担当しているのは『Caligula -カリギュラ-』シリーズや「MILGRAM」の山中拓也氏で、開発はUnreal Engineを得意とするヒストリア。人の内側を掘って選別させる、という題材はこの座組みらしいところがある。
発売は2026年予定で、対応はSteam・PlayStation 5・Nintendo Switch 2の3機種。価格はまだ決まっていない。表示と字幕は日本語・英語・中国語(簡体字/繁体字)の4言語で、音声が付くのは日本語。レーティングはIARC 12+で、軽度の暴力表現とホラー表現を含むという注意書きが添えられている。
そして今回の本題。集英社ゲームズは東京ゲームショウ2026への出展を発表していて、幕張メッセのブースで『UN:Me』の体験版が日本初出展として遊べる。会期は9月17日・18日がビジネスデイ、19日から21日が一般公開日。同じブースでは『呪術廻戦 RUMBLE: SURVIVATON』の世界初試遊も並ぶ。
深夜の街を歩く配信者になる『うつらうつらとつつうらうらと』は600円
タイトルを声に出して読むのに少し時間がかかる。YONAMI Gamesの『うつらうつらとつつうらうらと』は、深夜の街を歩く配信者になるポイント&クリックアドベンチャーで、8月28日にSteamで配信が始まった。価格は600円。
誰もいない駅前、明かりの落ちた公園、川沿い。歩きながら気になったものをクリックして眺めるだけで、討伐すべき敵もクリア条件も出てこない。手元にはスマートフォンがあって、配信を見ている視聴者からのコメントがそこに流れてくる。返すかどうかはプレイヤー次第で、無視したまま歩き続けることもできる。
その視聴者が、5人しかいない。深夜3時の配信としてはむしろ多いくらいかもしれないけれど、画面の向こうにいるのがはっきり5人と数えられてしまう距離感が、この作品の核になっている。ストアで並んでいる特徴も「多くない登場人物!」「革新的なスマートフォンUI!」「間の抜けた視聴者コメント!」といった調子で、規模の小ささを隠す気がまるでない。



想定プレイ時間は1〜2時間。選択によって分岐する複数のエンディングが用意されている。対応言語は日本語のみで、コメント欄の空気を訳し分ける必要のある作品だと考えれば納得もいく。
600円で1〜2時間、しかも歩くのが目的、という割り切りは気持ちいいね。
イタリアの海辺でカフェを回す『Vacation Cafe Simulator』は急かしてこない
Alice Gamesの『Vacation Cafe Simulator』は、イタリアのバケーション地でカフェを構える経営シミュレーション。8月21日にSteamで配信され、価格は2,300円。
プレイヤーはオーナーとして注文を受け、ピザやパスタ、ブルスケッタといった料理を作って客に出す。調理はミニゲーム形式で、稼いだ金は新しい調理設備、メニューの拡張、店内の内装や雰囲気の改善に回していく。この手のタイトルにありがちな「注文が詰まって焦げる」タイプの緊張感は最初から狙っていないみたいで、ストアページでもタイマー無し・ストレス無しを前面に出している。



店の外に出られるのも特徴で、近隣のショップやワイナリー、農場を訪ねる探索要素が入っている。厨房に立ちっぱなしにならず、仕入れ先のほうへ足を運べる作りだね。
対応言語は17。日本語も表示・字幕に入っているので、レシピやメニュー名で詰まる心配は少ないはず。
3本の並びを見ると、魂を選別するADV、視聴者5人の散歩配信、海辺のカフェ経営と、共通点らしい共通点は何も無い。ただ『UN:Me』だけは、あと11日で幕張の会場に置かれる。
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